劇場に足を運ばずとも、あるいはDVDなどを購入したりレンタルすることなく手軽に映画やテレビドラマを楽しめる動画配信サービス。最近では既存作だけでなくオリジナルの作品を配信し、大きな人気を集めています。
今回は、そんな動画配信サービスの世界的なプラットフォームであるNetflixの、オリジナル日本ドラマについて調査。マイナビニュース会員406人に聞いた、その結果をランキング形式でご紹介します。
Netflixオリジナル日本ドラマランキング
- 1位:幽☆遊☆白書(13.9%)
- 2位:地面師たち(12.7%)
- 3位:深夜食堂(9.5%)
- 4位:極悪女王(7.6%)
- 5位:君に届け(5.7%)
- 6位:全裸監督(5.1%)
- 6位:火花(5.1%)
- 8位:今際の国のアリス(4.4%)
- 9位:First Love 初恋(3.8%)
- 10位:金魚妻(3.2%)
続いてはトップ10までの作品概要とアンケート回答者のコメントを一部紹介します
1位:『幽☆遊☆白書』(13.9%)
『幽☆遊☆白書』は2023年配信、冨樫義博による同名マンガを原作とした実写ドラマ。主人公の浦飯幽助(うらめし・ゆうすけ)と、その仲間たちの活躍を描く冒険ファンタジー作品です。
ケンカ三昧の不良中学生・浦飯幽助は子どもを庇って交通事故死しますが、想定外の"善行による死"を理由に、生き返る試練を課せられることに。霊界探偵として、人間界で妖怪が関わる様々な謎や事件に関わっていくことになります。
主人公の浦飯幽助を北村匠海、自身も妖怪でありながらも幽助と共に妖怪たちと戦う蔵馬(くらま)を志尊淳、幽助と敵対する冷酷な妖怪・飛影(ひえい)を本郷奏多、幽助のライバルを自称するひょうきんもの・桑原和真(くわばら・かずま)を上杉柊平が演じました。
マンガ・アニメなど、多くのファンを持つ本作。ユーザーからは「青春時代の大好きなマンガ」「懐かしいアニメが実写化されたから」「連載されていた頃からのファン」「原作が好きでドラマも面白かった」などの声が届いています。
ユーザーコメント
「アクションシーンがとても迫力がある作品」(男性・53歳)
「アニメも好きなので実写でも見たけど、面白かった」(男性・34歳)
「子どもの頃から原作がずっと好きだったから」(男性・53歳)
「ほぼ原作通りの展開で、好感度が上がる内容だった」(男性・40歳)
「原作が好きだったのと、SFXが予想以上にイケてて面白かった」(男性・55歳)
「アニメが小学生の時でその思い出があり、ドラマも見始めました」(男性・41歳)
2位:『地面師たち』(12.7%)
『地面師たち』は2024年配信の、新庄耕の同名小説を原作としたドラマ。土地の所有者になりすまして売却をもちかけ、多額の代金をだまし取る不動産詐欺師=「地面師」の暗躍を描いています。
かつて自身のミスにより不動産詐欺に遭い、筆舌に尽くしがたい経験をした辻本拓海(つじもと・たくみ)。彼は現在、地面師グループのリーダー・ハリソン山中(やまなか)の元で「交渉役」として活動しています。
そんな地面師たちが目を付けたのが、100億円の市場価値を持つ希少な土地。最大手の不動産企業を相手に、壮大な不動産詐欺に挑みます。
主人公の辻本拓海に綾野剛、地面師集団のハリソン山中を豊川悦司、同じく後藤義雄(ごとう・よしお)をピエール瀧、稲葉麗子(いなば・れいこ)に小池栄子など豪華なキャストでも話題となった本作。「人間心理がおもしろい」「どきどきする展開が気に入っている」「キャストも豪華でとても面白かった」など賞賛のコメントで溢れています。
ユーザーコメント
「脚本、演技ともに最高だった」(男性・44歳)
「登場人物のキャラが濃くて、中毒性がある」(女性・44歳)
「リアルに描写されていて、出演者たちの迫真の演技もありとても楽しめた」(男性・51歳)
「キャストが豪華で見応えがあった。脚本が作りこまれていて、先の読めない展開で面白かった」(男性・42歳)
「コンプライアンスの影響で地上波のドラマが衰退している中、豪華な出演者たちで、大作の映画を観ているかのような見応えのある、迫力満点な作品でした」(女性・50歳)
3位:『深夜食堂(第四部・第五部)』(9.5%)
『深夜食堂』は、安倍夜郎の同名マンガを原作とした、連続テレビドラマシリーズ。第四部及び第五部が、Netflixのオリジナル・シリーズとして2016年より世界配信されています。
新宿ゴールデン街の片隅にある、深夜0時開店の小さな“めしや"、通称「深夜食堂」を舞台に、訪れる"訳アリの客"たちの、さまざまなストーリーを丁寧に描いていきます。深夜食堂を一人で切り盛りする、顔に傷のあるマスター役を、小林薫が演じています。
日本での第一部(第1シリーズ)が日本で放送開始となったのが2009年。15年に及ぶ人気のテレビドラマシリーズである本作の元には、「余韻を感じられるドラマ」「とても感動する内容だった」「訪れる客の人生ドラマが面白い」などのコメントが届いています。
ユーザーコメント
「人間味が繊細に表現されているから」(女性・45歳)
「深夜食堂を舞台にした、さまざまな人間模様が魅力的な作品と感じました」(男性・55歳)
「深夜食堂が舞台のドラマが、うまく人間の魅力を引き出しているところが素晴らしいと感じました」(女性・51歳)
「深夜に営業をする深夜食堂に、色々な人達が集い、そしてその中で何か困ったことを抱えている人がいたら、みんなで解決しようとする。観ていて心が暖かく、ほっこりするドラマ」(女性・58歳)
4位:『極悪女王』(7.6%)
『極悪女王』は2024年配信の実録ドラマ。1980年代にカリスマ的人気を博したダンプ松本(まつもと)を中心に、友情や葛藤、戦いや挫折の日々を描く青春ドラマとなっています。なお、タイトルの「極悪女王」は、ダンプ松本の愛称です。
1970年代末、極貧の暮らしを送る松本香(まつもと・かおる)。彼女は、母や妹のために、幼少期から憧れていた女子プロレスラーになることを決心します。様々な想いを胸に戦う彼女はやがて、ダンプ松本として女子プロレス旋風を巻き起こし、女子プロ史上最も有名なヒールに成り上がっていきます。
主演のダンプ松本をゆりやんレトリィバァ、クラッシュ・ギャルズの長与千種(ながよ・ちぐさ)を唐田えりか、同じくライオネス飛鳥(あすか)を剛力彩芽を演じました。そのリアルな演出で話題となった本作へは、「ストーリーと、迫力あるのがよかった」「全体的にすごく良い出来」「極悪非道の世界をバーチャルで旅している」などの声が届きました。
ユーザーコメント
「昔、よく見ていた女子プロレスの時代の話なので面白い」(男性・57歳)
「当時の雰囲気と、誇張しすぎないバランスが良かった」(男性・42歳)
「昭和のプロレスの再現度合いがよかった」(男性・53歳)
「リアルすぎて、女優魂を見せ付けられた気がした」(女性・39歳)
5位:『君に届け』(5.7%)
『君に届け』は、椎名軽穂の同名マンガを原作とした連続ドラマ。テレビ東京とNetflixが共同制作するNetflixシリーズとしてドラマ化され、2023年より配信が開始されました。
性格は良いものの、長い黒髪と青白い肌から“貞子"と呼ばれ、高校で孤立していた黒沼爽子(くろぬま・さわこ)。一方、クラスの人気者で、周りの噂などまったく気にしない風早翔太(かぜはや・しょうた)。翔太が気軽に接してくれたことをきっかけに、爽子の高校生活に変化が訪れます。
黒沼爽子役に南沙良、風早翔太役に鈴鹿央士を配した本作。ユーザーからは、「ストーリーが良い」「友人のおすすめです。一緒に見ました」「このドラマが好き!」などのコメントが寄せられています。
ユーザーコメント
「感動して泣いて、記憶に残っている」(女性・48歳)
「何回見ても感動し、また見たくなる」(男性・59歳)
「自分の青春時代を思い出したり、似たようなことも少しあったなと思ったり」(男性・54歳)
6位:『全裸監督』(5.1%)
『全裸監督』は、本橋信宏のノンフィクション作品『全裸監督 村西とおる伝』を原作とするNetflixオリジナルドラマ。2019年と2021年に配信されました。
バブル景気の最中の1980年代の日本で、「AVの帝王」としてアダルトビデオ業界に旋風を巻き起こした伝説の男・村西(むらにし)とおる。うだつの上がらないサラリーマンだった彼がAV業界へと流れつき、自ら作品に出演するなどの破天荒な行動で革命的成功を収めながらも、やがて様々なトラブルを呼び込み、転落していく半生を描いています。
主演の村西とおる役を山田孝之、相棒の荒井(あらい)トシに満島真之介、映像プロデューサー・川田研二(かわだ・けんじ)を玉山鉄二が演じています。作品の性格上、かなり際どい描写を含んだ本作へは、「ストーリーが面白かった」「とても内容が良かった」「面白くてとても好き」といったコメントが見られました。
ユーザーコメント
「物凄く話題になったからです」(男性・33歳)
「見どころがあり、面白かった」(男性・54歳)
「山田孝之がはまり役で面白かった。伊藤沙莉も体張って頑張っていた。とても良かった」(男性・49歳)
6位:『火花』(5.1%)
『火花』は2016年配信、又吉直樹による芥川賞受賞小説を原作とする連続ドラマです。
売れないお笑いコンビ・スパークスの徳永(とくなが)は、熱海の花火大会で天才肌の先輩芸人・神谷(かみや)に出会い、弟子入りを志願します。神谷は徳永に対し、「俺の伝記を書く」という条件を課し、受け入れることに。やがて徳永は、神谷の奇抜な発想と人間味の溢れる人柄に惹かれていき、神谷もまた、徳永へ笑いの哲学を伝授することを決意します。
現役の人気お笑いタレントによる芥川賞受賞作が原作ということで注目された本作。徳永役の林遣都、神谷役の波岡一喜のほか、好井まさお(井下好井)や村田秀亮(とろサーモン)、今田耕司、レイザーラモンなど人気芸人の出演でも話題を呼びました。
コメントでも、「又吉の本が面白かったから」「話題になっていたから」「芸人又吉の作品で、面白かったから」など、その注目度の高さがうかがえます。
ユーザーコメント
「脚本の良さがいかされていた」(男性・44歳)
「期待せずに観たから余計に感動した」(女性・33歳)
「芥川賞小説のドラマ化だったので興味があり、観ました。売れない芸人の話でしたが、演者もよかった」(男性・38歳)
8位:『今際の国のアリス』(4.4%)
『今際の国のアリス』は、麻生羽呂の同名マンガを原作とするNetflixオリジナルシリーズドラマ作品。2020年より配信されています。
優秀な弟と比べられ、自信を失った無気力な青年・有栖良平(ありす・りょうへい)/アリス。引きこもり気味でゲーム三昧の毎日ですが、ある日友人に誘われ、渋谷へと繰り出します。しかしそこは、異次元の東京=“今際の国(いまわのくに)"でした。アリスたちは、突然始まった生きるか死ぬかの“GAME"に駆り立てられていきます。
主人公のアリスを山﨑賢人、ヒロイン・宇佐木柚葉(うさぎ・ゆずは)/ウサギを土屋太鳳、アリスの親友・苅部大吉(かるべ・だいきち)/カルベと勢川張太(せがわ ちょうた)/チョータをそれぞれ町田啓太と森永悠希を演じています。本作へは、「スリルがあり、ストーリーが面白かった」「ストーリーが秀逸」などの感想が寄せられました。
ユーザーコメント
「前作を忠実に再現していてよかったですし、配役もピッタリでした」(男性・41歳)
「ストーリーが作りこまれていて面白い」(男性・39歳)
9位:『First Love 初恋』(3.8%)
『First Love 初恋』は、2022年配信のNetflixオリジナルドラマ。宇多田ヒカルの楽曲「First Love」と「初恋」にインスパイアされた作品です。主人公の、"忘れられない"一組の男女を満島ひかりと佐藤健が演じています。
過去を封じて生きる女と男、野口也英(のぐち・やえ)と、並木晴道(なみき・はるみち)の、二人の“初恋"の記憶をたどるストーリー。1990年代後半とゼロ年代、現在の3つの時代が交錯し、まるでジグソーパズルのような人生ピースが埋まっていく様を描いていきます。
ユーザーコメント
「一番面白いドラマだと思う」(男性・48歳)
「感動しました。宇多田ヒカルさんの歌が沁みるし、切ないんだけど初恋の良さを感じました。また見返したい」(女性・32歳)
10位:『金魚妻』(3.2%)
『金魚妻』は、黒澤Rによる同名マンガを実写ドラマ化した作品。2022年に配信開始されました。
高層タワーマンションの最上階に住む、平賀(ひらが)さくら。一見幸せそうに見える彼女ですが、実は夫・卓弥(たくや)によるDVやモラハラに苦しんでいました。そんなある日、さくらは偶然立ち寄った金魚屋の店主・豊田春斗(とよだ・はると)と惹かれ合い、ついに一線を越えた関係を結んでしまいます。
タワーマンションを舞台に、満たされぬ結婚生活を送る6人の妻たちが禁断の恋に落ちていく様を描いた本作。"金魚妻"さくら役の篠原涼子のほか、改装妻・長谷川京子、頭痛妻・松本若菜、外注妻・中村静香などユニークな配役も話題を呼びました。
ユーザーコメント
「原作が好きだったから」(女性・42歳)
「話題になっていたので観てみました」(女性・48歳)
Netflixオリジナル日本ドラマランキングのまとめ
今回の、Netflixオリジナル日本ドラマランキングはいかがだったでしょうか。
いずれも、既存のテレビドラマとは一味違う、大規模なバジェットや企画のユニークさ、長期にわたる製作期間やキャスティングの豪華さなどが垣間見える、見応えのある作品揃いとなっているのではないでしょうか。今後もますます完成度の高い、日本発のオリジナルドラマに期待が持てそうですね。
調査時期: 2024年10月18日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計406人
調査方法: インターネットログイン式アンケート