米Appleは11月11日(現地時間)、紛失防止タグ「AirTag」および「探す」ネットワーク対応アクセサリの位置情報を、航空会社や信頼できる人と安全に共有できるようにする新機能「Share Item Location」を発表した。iOS 18.2のパブリックベータ版に組み込まれており、無料のソフトウェアアップデートで間もなく利用できるようになる。

ユーザーは、iPhone、iPad、またはMacの「探す」アプリでShare Item Locationリンクを生成して共有する。受信者はリンクから、その位置情報をインタラクティブなマップ上で示すWebサイトを表示できる。このWebサイトは、位置情報がアップデートされると自動的に更新され、最終更新日時のタイムスタンプが表示される。例えば、空港で荷物を置き忘れた顧客に対し、航空会社が共有されたリンクから荷物の場所を特定して回収をサポートできる。

今後数カ月の間に、エアリンガス、エア・カナダ、ニュージーランド航空、オーストリア航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、ブリュッセル航空、デルタ航空、ユーロウィングス、イベリア航空、KLMオランダ航空、ルフトハンザ、カンタス航空、シンガポール航空、スイスインターナショナルエアラインズ、ターキッシュエアラインズ、ユナイテッド航空、ヴァージンアトランティック航空、ブエリング航空など、15以上の航空会社がShare Item Locationをサポートする予定である。遅延したり、不適切に扱われた荷物の場所を特定する顧客サービスプロセスの一環として、「探す」の位置情報の受け入れを開始する。さらに多くの航空会社の参加が予定されているとのこと。

また、航空輸送に特化した情報技術および通信サービスを提供するSITAが、500以上の航空会社と世界中の2,800以上の空港の地上職員が使用している手荷物追跡システム「WorldTracer」にShare Item Locationのサポートを組み込み、同ソリューションを利用する航空会社のShare Item Location導入を支援する。

Share Item Locationは、「探す」のプライバイシーとセキュリティに基づいており、共有される位置情報は持ち物がユーザーの手元に戻った時点で無効になる。所有者がいつでも停止することが可能で、また7日後に自動的に期限切れになる。リンクにアクセスできるのは少人数に限られ、受信者はリンクを表示するためにApple Accountまたはパートナーのメールアドレスで認証する必要がある。