「沖縄観光こどもみらいお仕事体験イベント2024」が、10月26日・27日に沖縄コンベンションセンターにて開催された。沖縄の観光業界やそれに関わるお仕事を体験できるイベントで、多くの親子連れでにぎわう人気イベントだ。沖縄の産業のひとつ「農業のおしごと」を体験するブースでは、子どもたちがパパイヤやオクラなどの収穫を楽しんだ。

  • 農業のおしごとに挑戦する子どもたち

「沖縄観光こどもみらいお仕事体験イベント」にJAおきなわが初出展

沖縄の観光業界を中心に、ホテルや旅行代理店、農業や医療などの仕事を体験できる「沖縄観光こどもみらいお仕事体験イベント2024」。損害保険ジャパン 沖縄貢献チームが企画・運営を行い2022年にイベントをスタート。子どもたちの将来の仕事を見つけるきっかけ作りや沖縄をの発展する人物になってほしい狙いから、小学生を対象に沖縄本島だけでなく、石垣島や宮古島でもイベントを行っている。

このたび、JAおきなわが「農業のおしごと」ブースを初出展。子どもたちが沖縄の野菜の収穫から出荷までの一連の流れを体験した。野菜この日収穫したのは、レッドオークリーフ(レタス)、オクラ、パパイヤの3種。

収穫から値付け出荷まで一連の農家の流れを体験

  • ハウス野菜を実際に収穫

  • 包み紙を使いながら袋詰めを行う

レッドオークリーフは、ハウスで作られたもので、土に生えている状態。土の中にある根っこをハサミで切って収穫するという本格的な体験に、子どもたちはいい葉を見分けたり、切りにくい根に苦戦したりと真剣な様子。収穫できたら、つつみ紙を使って野菜をビニール袋に入れ袋詰めも完成。

  • パパイヤやオクラも数を合わせて袋詰め

  • シーラーの使い方を学ぶ

  • 初めてのシーラーに挑戦!

続いてオクラやパパイヤも本数を分けて袋詰めや、ビニール袋の口をシーラーで閉じる作業を行い、商品として出荷できるよう作業を行っていく。シーラーは力を入れて押すのがポイントで、コツを掴んで次々と袋詰めを完了させる子も。

  • 値付けに挑戦。サイズや個数を見て値段を決めているようだ

  • シーサーでお買い物体験ができるしぃ~さ~ショップ

袋詰めが完了したら、出荷に向けて値段をつける段階へ。イベントでは、お仕事体験をすると給料として「シーサー」が支給され、稼いだシーサーはしぃ~さ~ショップで買い物ができる仕組みとなっている。今回は、このしぃ~さ~ショップに収穫した農作物を出荷。50シーサーか100シーサーの値段をつけての出荷となるのだが、サイズが大きいのは高いのにするか、でも高いと売れないかも……と悩みながら値段をつけていた。

  • しぃ~さ~ショップへ出荷

値段が決まったらいざ出荷! 自分たちでしぃ~さ~ショップに農作物を運び、商品を並べていく。収穫した一部の野菜は自分で持って帰ることができるので、体験が終わった子どもたちは、収穫した野菜を抱え保護者のもとへと向かっていった。

農家の仕事を体験してみた反応は?

体験した小学5年生の男の子は、「野菜を自分で選んで収穫したり、売りに行くところが楽しかった。早く自分の野菜を買いに行きたい!」と満足気。見学していた保護者は「屋外は暑くてこのような体験をさせてあげられないので、室内で快適に活動できていい体験でした」と話していた。

  • 出荷された野菜はすぐに売れていった

しぃ~さ~ショップを覗いてみると、出荷された野菜は大人気。特に青パパイヤは甘いフルーツパパイヤしか知らない子が多いようで、興味を惹かれるのかよく売れていた。「農業のおしごと」ブースには、パパイヤの調理方法を尋ねる保護者が訪れる様子も見られた。ちなみに青パパイヤは、生よりも炒めたほうがおいしく食べられるそうで、きんぴらにしたり、シーチキンや肉と炒めるのがおすすめとのこと。

野菜は身近な食べ物ではあるが、普段料理として食べていても、どのように作られ食卓まで届けられているか知らない子どもも多いことだろう。JAおきなわの担当者によると沖縄の農業の課題として生産者の高齢化や若手の跡継ぎ不足は深刻で、子どもたちに将来の農業の担い手になってほしいとの思いからイベントに参加したそう。実際に農家の仕事を体験できるこのブースは、なによりも身近に農業を感じるきっかけになったのではないだろうか。