三浦市南下浦長上宮田にある「上宮田諏訪神社(すわじんじゃ)」をご紹介します。京浜急行線「三浦海岸駅」から徒歩14分、「津久井浜駅」から徒歩11分、二つの駅の中間点辺りですが少し津久井浜駅の方が近いです。海岸沿いの国道134号線には「諏訪神社入口」の交差点もあります。コインパーキングは少し離れているので車の際にはご注意を。
こちらの神社の御祭神は主祭神が建御名方尊(たけみなかたのみこと)、合祀神が天照皇大神(あまてらすおおみかみ)、木花咲耶姫尊(このはなさくやひめのみこと)、日本武尊(やまとたけるのみこと)、大国主尊(おおくにぬしのみこと)、金山彦神(かなやまひこのかみ)です。境内社は稲荷神社に宇迦之御魂神(うかのみたまのみこと)、三峰神社に伊邪那岐尊(いざなぎのみこと)伊邪那美尊(いざなみのみこと)、琴平神社に大物主神(おおものぬしのかみ)が鎮座されています。
境内の由緒によれば上宮田石作薬師堂の裏山の石窟に鎮座していたのを現在の地に移したのが始まりといわれ、社殿の建立は天保11年(1840)3月25日と伝えられています。ですが鳥居には文政11年(1828)建立の記載があり(現在の鳥居は平成30年10月に再建)、一番古いと思われる燈篭には天保4年(1833)9月、本殿に近い狛犬には文政13年(1830)6月寅年と彫られており、この地に移る前からある物だと思われます。
ちなみに入口に近い狛犬は萬延元年(1860)9月とあるので後から作られたものです。
境内の顕彰碑によれば、永正の時代(1504~1521)に御神霊が奉斎され、それ以来上宮田郷の守りとして鎮座されてきたとあります。その後昭和53年(1978)に上宮田堂ケ谷戸水利組合が所有する用水池を処分し、その財貨を寄進され社殿修復がなされたと書かれています。この用水池は神社の西南約1キロの字堂ケ谷戸の谷あいにあったもので上宮田水深地区の水田耕地整理事業の一つとして昭和10年(1935)に作られ、「水深の堰」「ずいこの池」の呼び名で地域の人々に親しまれてきたものでした。ですが宅地開発が進み池の役割も終わったことから組合が処分し、その財貨を諏訪神社をはじめ上宮田地区の公共施設や、戦没者慰霊碑建立などのために寄進されました。慰霊碑も境内に建てられています。
二つ目の階段をのぼると正面に本殿が鎮座されます。
本殿に向かって左には三峰神社と稲荷神社です。
右側には琴平神社です。二つの面には天保13年(1842)寅年10月10日と刻まれています。左はカラス天狗でしょう。
境内の樹木も歴史を感じさせる物ばかり。緑のパワーもいただけそうです。海沿いを散歩しながら、境内でも自然を満喫して癒されてみてはいかがでしょうか?
施設紹介
【上宮田諏訪神社】
住所:三浦市南下浦町上宮田655