ゆうちょ銀行は、「身近に店舗がある」「ATMの数が多い」など、利便性の高さから、多くの人が利用されているのではないでしょうか。また中には「子どもの頃、最初の口座として親に開設してもらったのがゆうちょ銀行の口座」という方もいるでしょう。
私たちとなじみの深いゆうちょ銀行を上手に使いこなし、家計管理に役立てていきましょう。
◆テクニック1:帰省や旅行のために、ゆうちょ銀行口座をサブとして持っておく
ゆうちょ銀行と郵便局は、全国津々浦々にあり、総店舗数は約2万4000です。ゆうちょ銀行と郵便局に置いてあるゆうちょATMの設置台数は約3万2000台となります。
ATMの数の多さは魅力です。例えば、旅行先、出張先、帰省時など、通常の生活圏でない場所で、急に現金が必要になっても、ゆうちょ銀行と郵便局に設置してあるATMについては、土・日・祝日でも預入れ・引き出しともに手数料がかかりません(※)。
「いつもは都市銀行の普通預金を使っている」という人は、ゆうちょ銀行をサブ口座として、持っておくと便利なのではないでしょうか。
※硬貨を伴う取引には手数料がかかるので注意しましょう
さらに、ゆうちょ銀行のATMは、すべての都市銀行・地方銀行など約1250社と提携しています。ゆうちょ銀行のキャッシュカードを持っている人は、提携している金融機関のATMなどで、通常貯金の預入れ・払戻し・残高照会などができます。
ゆうちょ銀行、郵便局以外では、駅・ショッピングセンター・ファミリーマートなどにゆうちょATMが設置されています。その場合、平日8:45~18:00、土曜日9:00~14:00を除き、ゆうちょ口座の預入れ(定額・定期貯金を除く)または、引き出しに手数料がかかりますので、使う時間に注意しましょう。
◆テクニック2:ムダ遣いが多い人は、ゆうちょPayを使う
最近では、現金を使わず、キャッシュレス決済を利用する人が増えています。その流れを受け、ゆうちょ銀行ではゆうちょ銀行の口座を持っている人を対象に、「ゆうちょPay」というキャッシュレス決済がつくられています。
使い方は、スマホに「ゆうちょPay」のアプリをダウンロードし、情報を登録するだけで審査もありません。
また、ゆうちょPayの支払いは、ゆうちょ口座から即時引き落としされるため、現金をいちいちチャージする必要もありません。さらに口座の残高をタイムリーに確認したり、利用上限を個別に設定したりできますので、とても便利です。
そのため「つい使い過ぎてしまう……」という心配がありません。もし、おこづかいの使い方に計画性がない、家計の中で使途不明金が多いなどの悩みのある人は、ゆうちょPayを使ってみるとよいかもしれません。
浪費グセがある人、使い道を覚えていない「使途不明金」が多い人が、その状態を放置しておくのは、お金を貯めるうえでネックとなります。
ゆうちょPayを利用することで、こまめに決済履歴を確認し、お金の使い道や必要性を振り返ることができます。また、あらかじめ予算を設定すれば、その中でやりくりしようという気になるものです。
ゆうちょPayは店舗での買い物や飲食代などの支払いはもとより、公共料金等の支払いなどでも使えます。
使えるお店は、ゆうちょ銀行の公式サイトで確認できます。たとえば下記の店舗などで使うことができます。
・ローソン
・くら寿司
・コメダ珈琲店
・トイザらス
また、ゆうちょPayで店頭決済をすると、ポイントが貯まります。付与率は0.25%で、つまり400円ごとに1ポイント貯まる(ゆうちょ銀行公式サイトより)ことになります。貯まったポイントは、1ポイント=1円として、ゆうちょPayの支払いでに利用できます。
ゆうちょPayのポイント還元率は、他のキャッシュレス決済などに比べ、そんなに高くありませんが、ポイント還元率が高いと、ポイントを貯めるためにムダな買い物に走るかもしれません。ポイント還元率は気にせずに活用してみましょう。
◆まとめ
ゆうちょ銀行は、どんな場所でも使えるという利便性が魅力です。そのため、通常の生活圏以外に出かける際、持っていると便利な口座といえます。
また、ゆうちょPayは、簡単な登録ですぐに使える敷居の低さが魅力。使ってみれば、タイムリーな残高確認もでき、予算枠設定も自由にできます。何にお金を使ったかを、こまめに振り返ることで、自分なりのお金の価値観を醸成し、お金の貯まりやすい体質をつくりましょう。
文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。
文=舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)