これまで、1000万円以上貯蓄がある人にたくさん会ってきた筆者ですが、なかには不幸せそうな人もいるのです。その人たちには、一体どんな特徴があるのでしょうか。
お金がたくさん貯まっても不幸せにならないように、ぜひチェックしてみてください。
◆1:ひたすら我慢の連続で貯めている
貯蓄がたくさんあっても不幸せそうな人は、「我慢しています」という言葉がよく出てきます。「欲しかったけど、我慢しました」「お金がかかるのであきらめました」などです。
もちろん、貯蓄初心者さんは、最初のうちは頑張りや我慢は必要です。ですが、すでに1000万円以上貯蓄がある人ならそこまでの“我慢”をせず、少しは自分にご褒美をあげても……と思うのですが、いかがでしょうか。
「貯める」と「使う」のバランスが取れず、「貯める」ばかりに偏ると自分を苦しめてしまいます。少しは「使う」ことにも意識を向けられたらいいですね。
◆2:新しいことにまったく飛び込まない
「新しい人と出会うのは面倒だし、何よりお金がかかるので」「新しいことをしても、失敗したらお金のムダだから現状維持」といった具合に、新しいことに飛び込まない人も、お金が貯まっていても不幸せな人の特徴といえます。
もちろん、長い人生ですから、一時的に「守り」の時期になることもあるでしょう。新しいことに飛び込むのは、心身ともにつらいというときもあるもの。
でも、そうではなくて、「お金が減るともったいないから」という理由で新しいことにチャレンジしないのであれば、自分の世界を広げる可能性を狭めてしまっているかもしれず、もったいないことです。
チャンスは思いがけずやってくるものですから、少しお金を使うとしても、ときどきは新しいことにも飛び込んでみましょう。
◆3:「安いかどうか」で判断する
何かを買うときに「欲しいかどうか」ではなく、「安いかどうか」で判断するクセがついてしまっている人です。
もちろん、必要以上に高い値段で買わないように気をつけることはいいことですが、「(欲しくないけど)安かったから買った」「(すごく欲しいけど)割引がないので買わなかった」というように、物事を“値段”で決めていては、買い物をしても満足感は得られません。
金額ではなく、「欲しいかどうか」という自分の気持ちを大切にしたいですね。
◆4:何もしないで「お給料が上がらない」と嘆く
「お給料が上がらない」「ボーナスが減った」というお悩みはよくありますが、1000万円以上も貯蓄があるのに少しでも減るのがイヤで、何の工夫もしていない人は不幸せそうな人です。
仕事に関する勉強や工夫のほか、資格や転職活動についての今後の見通しを聞いてみると「どうせ何をしても変わらないし、お金がかかるし……」というお返事。いえいえ、それはやってみないとわかりません。
多少お金はかかってもステップアップにつながるなど、得られるものは大きいはず。お給料が上がるかもしれないし、知識や実力がついて仕事が楽しくなるかもしれません。
◆5:「貯めたらどうする」という目的がない
「1000万円貯めたお金をどうしますか?」と聞いてみても、「銀行に置いておくだけ」「不安なのでもっと貯めます」というように、「どのように使いたいか」という目的がない人です。
お金が貯まったから何かに使えて幸せという意識はなく、むしろ「もっと貯めなきゃ」「もっと増やせるはず」という不安な気持ちになっているように見えます。「貯めたらどうするか」という目的があるかどうかは、貯蓄を達成したあとの幸せ気分に大きく影響すると感じています。
以上、1000万円貯蓄があるのに、不幸せそうな人の特徴を5つお伝えしました。「お金が貯まったのに、いろいろ不安だ」という人は、ぜひチェックしてみてください。
また、これからお金を貯めようと思っている方は、お金はあっても不幸せな人にならないよう、上記5つを意識してみてください。
文:西山 美紀(ファイナンシャルプランナー)
出版社に勤務し、編集・マーケティングに携わった後、フリーライターとして独立。女性誌やビジネス誌などで、貯蓄法や子育てにかかるお金の貯め方などをテーマに取材し、原稿・コラム執筆などを行っている。
文=西山 美紀(ファイナンシャルプランナー)