オンライン署名サイト「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」は、10月24日にオンライン署名が立ち上がった「JR旅客6社に対し、『青春18きっぷ』を従来の制度に戻すよう要望します。」について、開始から1週間で賛同の署名が2.7万筆を突破したと発表した。11月1日16時の時点で、賛同の署名はさらに増え、約2.9万筆となっている。
「青春18きっぷ」に関して、2024年冬季分から制度の大幅改訂が発表されている。以前は5日間自由に使えていたが、2024年冬季分から連続利用に限られ、複数人での利用が不可になるなどの変更内容から、利便性が損われるなどの不満や懸念の声が広がっているという。そんな中、「Change.org」に「青春18きっぷ」を従来の制度に戻すよう求めるオンライン署名が立ち上がった。
署名発信者(東京都内在住、30代)によれば、「これらの変更は、青春18きっぷの本来の目的とも言える、自由気ままな旅や友人・家族との共有旅行を実現させる大きなメリットを大きく削ぎ落とすもの」だという。「あまりにも利用者の利便性を損なう」として、制度を従来の姿に戻すよう、署名への賛同を呼びかけている。集めた署名簿はJR旅客6社宛に提出を予定している。
賛同者の声として、17歳の学生は「青春18切符を受験前の景気づけの為に母親と行く格安旅行に利用しようと考えていました。しかし今回の変更で母親と切符の共有ができなくなり、予算面で旅行を諦めざるを得なくなりました」とコメント。「今の青春18切符ではシェアが出来ないばかりか、連続使用という強迫観念に囚われ、観光を満足に出来なくなるということで大きな損失を被ります」「青春18切符を名乗るなら、学生に優しい切符であり続けるべきだと僕は考えています。僕達の、そして僕達の後輩の、これからの青春を奪わないで下さい」と訴える。
その他にも、「青春18きっぷ」の大幅改訂により、「仮に5日連続で使わなければならない状況であれば、そもそも旅行に行かなくなる、あるいは高速バスや自家用車に切り替える、と言う例が増えるのではと思われます。そうしますと、観光地にとっては人出の減少や交通渋滞などの可能性が高まります」「多くの若者は4泊分の宿泊費を負担するのが難しいですし、このきっぷは日本の様々な場所を若者が発見するための手段でした。これがなくなることで地方はさらに苦境に立たされることでしょう」といった声が寄せられている。「青春18きっぷ」ファンの愛着や、制度を利用した際の思い出のエピソードなど、思いのこもったコメントも多く寄せられたという。