楽天モバイルは10月31日、生成AIを用いたチャット形式のAIアシスタント「Rakuten Link AI」を発表した。問いかけると、AIが分かりやすい文章にまとめて回答してくれる。Rakuten最強プランの契約者用の通話&メッセージアプリ「Rakuten Link」の新機能として追加し、契約者は追加費用なく利用できる。個人ユーザーだけでなく、法人契約のビジネスパーソンや、楽天市場の出店者の利用を見込む。Android版はすでに提供中で、iOS版は後日提供予定。

  • 楽天モバイルが、生成AIを用いたチャット形式のAIアシスタント「Rakuten Link AI」を発表。写真は楽天モバイルの三木谷浩史代表取締役会長

気になったことや知りたいことを尋ねる相談相手、生活や仕事に役立つアイデア出し、旅行などの計画作成など、多くの人が日常的に利用するパートナー的な生成AIと位置づけるサービス。検索サイトでは引き出せない内容を分かりやすくまとめてくれるのが特徴。

  • 日常的に利用するパートナー的な生成AIと位置づける

例えば、「食費を一定額に抑えつつ、筋トレをしている中年と食べ盛りの小学生に向く献立を考えて」と問いかけた際は、タンパク質を中心とした献立を提案しつつ、食費を抑えるためのポイントも箇条書きでまとめてくれる。

  • Rakuten Linkアプリに追加された「AI」のアイコンをタップすると、Rakuten Link AIが呼び出せる

  • 献立や外食の提案は分かりやすくまとめてくれた

  • レシピは材料や作り方も細かく挙げてくれた

  • 人気のミラーレスカメラは何か、と質問した回答を見ると、なぜかひと世代前のモデルが多く挙げられた

楽天市場など楽天グループのデータベースも活用して回答する仕組みで、「楽天市場で人気のミックスナッツは」と回答すると、実際の人気ランキングに即した商品をリンク付きで回答してくれる。将来的には、楽天市場の購買支援や楽天トラベルの予約支援など、楽天グループの各サービスと密接に連携した機能を提供する予定としている。

  • 将来的に、楽天グループの各サービスと密接に連携した機能を提供する予定

  • Rakuten Link AIの登場により、Rakuten Linkは楽天のエコシステムの中核を担うアプリになるとしている

Rakuten Link AIの利用は無料だが、1日のチャット数の入力は最大50回で、1回の質問の文字数は最大500文字までとなっている。これらの利用上限は、利用状況や利用者の意見を反映して今後変更する可能性もあるという。

Rakuten Link AIの提供に合わせ、Rakuten Linkアプリのアイコンを変更する。これまでは、無料通話機能を訴求するため受話器をデザインしていたが、楽天の「R」ロゴに置き換える。

  • Rakuten Linkのアプリはアイコンを変更する