栃木県那珂川町の那珂川町観光協会は、昨年度に続き、東野鉄道の廃線跡と幻の未成線をたどるツアーを2024年12月21日と2025年1月18日に開催すると発表した。今回のツアーも、監修を「旅の文筆家」蜂谷あす美氏が担当する。
東野鉄道は1918(大正7)年4月に西那須野~黒羽間13.1kmが開業。1924(大正13)年12月に黒羽~那須小川間13.3kmが延長開業した。さらに茨城県大子まで路線延長が計画されたが、不景気で貨物量減少による赤字が大きくなり、黒羽~那須小川間は1939(昭和14)年6月に廃止されたという。
その後も乗降客と貨物の減少が続いた中、1966(昭和41)年に東野鉄道の蛇尾川鉄橋が台風により破壊され、その復旧費が負担となり、1968(昭和43)年12月に西那須野~黒羽間を廃止。東野鉄道の全線が廃線となった。
今回のツアーで東野鉄道の廃線遺構・敷設予定場所を巡るほか、新たに見つかった資料をはじめ、当時の東野鉄道関係者から寄贈された東野鉄道の制帽や鉄道線廃線記念の記念品などを公開。那須小川駅近くにあった東野鉄道バス乗合所の散策も追加する。なお、昨年に続いてツアーを監修した「旅の文筆家」蜂谷あす美氏は、今回のツアーに同行しないとのこと。
昼食は、地元産の旬の食材を使い面影を生かした駅弁「なかがわめし弁当」を用意。12月21日と1月18日に2回開催予定とされ、募集人数は各日10名。参加費は1万円。10月31日13時から、那珂川町観光協会のサイトのツアー情報コーナーバナーから東武トップツアーズ経由で申込みを受け付ける。