今年の夏はとにかく暑く、しっかりとUVケアをしていた人も多かったはず。秋を迎え、日差しが穏やかになってきたこれからの季節も必要なのでしょうか? 今回は、敏感肌の人ほど気をつけたいスキンケアのコツを、第一三共ヘルスケアの敏感肌向けスキンケアブランドミノン アミノモイストのブランドマネジャー 白石由佳さんに伺いました。

  • 第一三共ヘルスケア ミノン アミノモイスト ブランドマネジャー 白石由佳さん

■UVケアは夏だけでなく、1年を通して必要なもの

――夏も終わって涼しくなったってことで、日焼けをしにくいイメージが強いと思いますが、秋冬も日焼け対策は必要なのでしょうか?

白石さん:特に敏感肌の方にとっては1年中ケアが必要だと思っています。紫外線にはUVAとUVBの2種類があって、「レジャー紫外線」と呼ばれる屋外での日焼けの原因になるのがUVBです。夏は日差しが強いことから、こまめに日焼け止めを塗ることを意識していたと思います。

一方UVAは、1年中降り注ぐことから「生活紫外線」と呼ばれ、太陽の位置や季節に関係なく地上に届き、肌の表皮の下にある弾力を保つエラスチンやコラーゲンにダイレクトに届いてしまうほど、波長が長いんです。「日光が当たっていないから大丈夫」と思いがちですが、将来的なシワとたるみに関わってるものなので普段からのケアが重要になります。

夏のUVAは、冬になると夏の1/5ほどに減りますが、UVBに関しては、冬でも夏の半分ほどはあるんですよ。

■敏感肌の人にとって、秋冬の日焼け止めが必要な理由は?

――お話を聞いてゾッとしました。秋冬は紫外線対策に力を入れてこなかったので、今の肌状態が不安になります。特に敏感肌の人にとって、秋冬のUVケアが重要な理由を教えてください。

白石さん:敏感肌の人は、肌の「バリア機能」が低下しがちですので、、紫外線などの外部刺激を受けやすく、すぐに炎症を起こしてしまいやすいんです。

――「バリア機能」ってよく耳にしますが、整っている肌と整っていない肌はどう違うのでしょうか?

白石さん:当社が考えるバリア機能が整った状態は、肌のうるおいをキープする「天然保湿因子NMF」、肌の中の水分を挟み込んで留める「細胞間脂質」、肌表面の膜となりうるおいを逃がさない「皮脂膜」、この3つの要素が欠かせません。

バリア機能が整ったうるおいのある肌は、皮脂膜が整っており、細胞間脂質や天然保湿因子がきちんと働いている状態です。

■敏感肌の人におすすめの秋冬のUVケアは?

――敏感肌の人におすすめの秋冬のUVケア方法はありますか?

白石さん:意外と見過ごされがちなのですが、屋内にいても秋冬の紫外線は窓ガラスを透過してしまうので、日常的にSPF・PA値が入っている化粧下地や日焼け止めを塗っていただきたいですね。

また、物理的に紫外線を避けるのも大切ですが、秋冬は乾燥が進む時期で「バリア機能」にも関わってきますので、肌の土台を整えるスキンケアも重要です。

――敏感肌向け日焼け止めの選び方のポイントはありますか?

白石さん:日焼け止めを選ぶポイントは、自分に合った日焼け止めを選ぶことですね。

香料が気になる方は無香料のものを選んだり、紫外線吸収剤が苦手な方は、紫外線吸収剤フリーのものをお選びいただければと思います。

そしてテクスチャーもポイントです。敏感肌の方にとって、肌を擦ると刺激になってしまうので、自分に合った伸ばしやすいテクスチャーを選んでいただくことをおすすめします。

――低刺激処方の日焼け止めでも気をつけるべきポイントはあるのでしょうか?

白石さん:最後はきちんと落とすことですね。水で落とせるもの、クレンジングが必要なものと商品によって異なるので、とにかく説明書を読んでいただきたいです。どんなに低刺激性処方のものでも、落とせずに残ってしまうと肌にとって良くないので……。"落とす"ことも徹底していただけたらと思ってます。

――日焼け止めは塗り直しが必要といいますが、秋冬も塗り直しをした方が良いのでしょうか?

白石さん:夏は汗をかいてしまうので、2~3時間おきに塗り直すことをおすすめしています。秋冬に関してはそこまで肌を露出しないと思うので、首、手の甲、耳の裏など気になるところは、気づいた時になるべく塗り直してあげると良いと思いますよ。

■敏感肌の人におすすめの日焼け止めの塗り方は?

――敏感肌の人におすすめの塗り方のコツはありますか?

白石さん:まずはパッケージ等に記載されている適切な量を知っていただきたいです。ただ、適量でも少ないと肌を擦って痛めてしまう場合もあるので、ある程度の量を出していただくのと、体の場合は直接塗りたい部分に直接塗りたい部分にのせてから伸ばすと良いですね。

――顔の日焼け止めやUVケア化粧下地はどのように塗るべきでしょうか?

白石さん:UV対策がおろそかになりがちな秋冬におすすめなのが、日焼け止め効果のある下地を使うこと。下地なら毎日使う方が多いと思うので、1年中自然とケアができます。

下地の場合は、手に伸ばして全体に塗るよりは、両頬と鼻、おでこ、顎の5点置きを推奨しています。置いたところから外側に向かって広げるとムラなく伸ばせます。気になる部分は追加で重ねていただいて、自分のベストな適量を見つけていただきたいですね。

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■敏感肌の人におすすめのスキンケアのポイントは?

――先ほどスキンケアのお話もありましたが、改めて秋冬のスキンケアのポイントを教えてください。

白石さん:やはり“落とす、与える、守る”の3つの基本のキを意識していただきたいですね。夜にクリームなどを使用すると、そのまま朝まで残るので、皮脂の詰まりからうるおいがもっと欲しい肌になって、乾燥につながってしまいます。そのため、朝も洗顔をしてきちんと落とす方がいいんです。水だけで洗顔を済ませる方も多いと思いますが、せめてTゾーンだけでも泡をのせて洗って落とすことを心掛けてほしいと思います。

――水だけ洗顔派だったので気をつけなきゃと思いました。与える、守るスキンケアではどのようなことに気をつけたら良いのでしょう?

白石さん:化粧水は、自分の肌がうるおったと感じるくらいきちんとなじませていただきたいですね。守るケアはスキンケアの完了になるので、乳液やクリーム、ジェルなどで、与えた化粧水に蓋をするイメージです。朝のメイクの前でも、この3つを行ってからメイクに進んでいただくのを徹底してほしいなと思います。

――最後に、これからの季節に向けたスキンケアのコツを教えてください

白石さん:これからの季節は「乾燥する前にケア」がポイントです。いつでも保湿できるようにお気に入りの乳液をいろんなとこに置いてすぐ使えるようにする、メイクしてる時はミストを使うなど、秋冬は特に乾燥が気になる時期なので、こまめに保湿をしていただくことをおすすめします。

――ありがとうございました!