恋愛において「似た者同士はうまくいかない」という話をよく聞きます。似ているのであればうまくいきそうな気もしますが、なぜうまくいかないといわれているのでしょうか。
本記事では「似た者同士はうまくいかない」と言われる理由とその対策などについて解説します。
「似た者同士はうまくいかない」とよくいわれる3つの理由
恋愛に関する俗説で「似た者同士はうまくいかない」というものがあります。なぜそのようにいわれているのでしょうか。ここでは3つの理由をみていきましょう!
短所まで似ていて、補え合えない
似た者同士の場合、短所まで似ていて、互いの短所を補い合えないことがあります。
似ていない者同士であれば、片方の短所を片方の長所がカバーできるかもしれません。しかし、似た者同士で短所まで似ている場合は、例えば「問題にぶつかったとき、互いにネガティブ思考で前向きな解決ができない」「お互い頑固で喧嘩がなかなか終わらない」などの事態に陥る可能性があります。
このように似た者同士は、似ていることが長所だけとは限りません。短所まで似ている場合には、うまく歯車が回らなくなるリスクもあるのです。
ドキドキ感が続かず、マンネリ化しやすい
違う考え・価値観を持つ者同士であれば、その時々で相手から刺激をもらい、適度なドキドキ感を持って付き合い続けることができるかもしれません。
一方、似た考え・価値観を持つ似た者同士の場合、互いに共感・理解できることが多くあります。しかしこれは裏を返せば刺激が少ないということ。互いに似ていることを嬉しく感じる段階を過ぎた後は、刺激が少ない日々、つまりマンネリ化を起こしてしまう恐れがあります。
違う部分があることを忘れてしまいがち
似た者同士は自分と相手は何かしら違う部分があることを忘れがちです。すると「こんなときは相手もこう考えるだろう」と自分の中で相手の考えを完結させ、自身の考えを伝える(相手の考えを聞く)ためのコミュニケーションを疎かにしがちになります。
しかし、似た者同士とはいえ、違う人間です。同じ人間ではないため何かしらの違いは必ず存在します。その違いに遭遇した際、似た者同士だからこそその違いを過剰に捉えてしまい、さらにこれまで互いの考えを伝え合う努力をしていなかったためにうまくコミュニケーションを取ることもできず、結果的に別れてしまうこともあり得るのです。
似た者同士でもうまくいくための対策
では、似た者同士であってもうまくいくためにはどうすればいいのでしょうか。ここでは4つの対策を紹介します。
違いを受け入れる
似た者同士といえども、考えや価値観が完全に一致することはありえません。このことをよく理解しておかないと「自分はこういうときはこういう風に考える。相手もそう考えると思っていたのに全く違う考えを持っている」と現状に違和感(もしくは不満)を覚えてしまう恐れがあります。
繰り返しになりますが、自分以外の人間で考え・価値観が完全一致する人はいません。自身のポリシーに反することでない限りは、違いを受け入れて、むしろその違いを楽しむ余裕を持つようにできれば、似た者同士であってもうまく歯車が噛み合うはずです。
要望を伝え合う
似た者同士の場合、「自分は相手のことを分かっているし、相手も自分のことを分かってくれている」とあぐらをかいて接してしまうことがあります。
しかし、たとえ出会ったときには似ていることが多かったとしても、互いに異なる経験を積むうちに異なる感覚・意見を持つようになるケースもあるでしょう。その互いの変化の可能性を考慮せずに、冒頭のようにあぐらをかいてしまっていては、すれ違いが起こりかねません。
大切なのはたとえ似た者同士であっても随時互いの考えを伝え合うこと。とくに「何をして欲しいのか」「こういうときはどう対応して欲しいのか」という要望を伝え合うことが、すれ違いのリスクを下げることにつながります。
思いやりを持った行動を実践する
思いやりを持って行動することは、似た者同士・似ていない者同士に関わらず、関係をうまくいかせる重要なポイントです。その点、似た者同士であれば、互いに「(こういう場面では)○○をすれば喜んでくれる」や「これをしたら相手が嫌がるから○○しよう」というように、自身の行動とそれによって相手が抱く感情をイメージしやすいはず。
つまり、似た者同士は互いに配慮しやすい関係だともいえるのです。あとはその思いやりを行動に移すだけ。お互いに相手の気持ちを理解しやすいというメリットを活かし、ぜひ思いやりを行動に移してみましょう。
愛情表現を欠かさない
先述した通り、似た者同士はドキドキ感が続かずに、マンネリ化しやすい傾向にあります。だからこそ、愛情表現を伝え合い、マンネリ化を予防することが大切です。「言わなくても分かっているはず」「今さら恥ずかしい」などとは思わず、しっかり言葉にして伝えるようにしましょう。もし言葉にするのが難しければ、ちょっと特別なイベントやプレゼントをしてみることから始めて、徐々に愛情表現を伝えやすい関係・雰囲気にもっていくのも有効かもしれません。
「似た者同士はうまくいかない」とは限らない2つの理由
一方、「似た者同士こそうまくいく」と主張する人も少なくありません。とくにドキドキ感より安心感に重きが置かれる「結婚」においては、その主張は一理あるといえます。
性格・価値観の不一致が少ないため
様々な調査において離婚原因の1位に「性格の不一致」が挙げられています。長く一緒にいるからこそ、性格のわずかな違いが気になり、最終的に離婚にいたってしまうのかもしれません。
しかし、その点、似た者同士は性格・価値観の不一致が少ない傾向にあります。少なくとも、似ていない者同士と比べれば、性格の不一致による離婚のリスクは低いといえるでしょう。
自然体で長く一緒にいられるため
似た者同士は好きなこと・嫌いなこと・やりたいこと・避けたいことなどが似ており、相手に合わせずとも自分も楽しく・無理せずいられる場面が少なくありません。つまり、互いに努力せずとも、ストレスなく自然体でいられるのです。
恋愛においては自然体でいる=マンネリと感じられてしまうかもしれません。しかし、これから長く一緒に生活をする結婚において、互いに自然体でいられることは強みです。その意味で、似た者同士の結婚生活はうまくいく可能性が高いといえるでしょう。
よくいわれる「似た者同士はうまくいかない」を覆そう!
「似た者同士はうまくいかない」とはよくいわれるものの、それはあくまで様々ある恋愛に関する通説の一つ。「似た者同士はうまくいく」という説も見受けられ、結局のところ、うまくいくか・うまくいかないかはカップルの努力に委ねられる部分が大きいでしょう。
とはいえ、似た者同士だからこそ「短所を補い合えない」「ドキドキ感が続かない」などの事態に陥る可能性があります。本記事で見てきた通り、互いの違いを受け入れ、思いやりを持って行動するなどして、「似た者同士はうまくいかない」という説を覆しましょう!