JTB総合研究所は10月16日、「海外旅行の費用やコロナ前後の変化に関する意識調査」の結果を発表した。調査は2024年9月26日~10月2日、2023年以降に観光を目的とした海外旅行をした人243名を対象にインターネットで行われた。
正直なところ高かったけれど「想像の範囲内」が42.5%で最多
円安が進んだ2023年以降に海外旅行をした人に対し、海外旅行の費用について、実際にどのように感じたかを聞いた。「高かったが、想像の範囲内」が42.5%と最も高く、「思ったより高かった」の37.6%を上回った。合わせて約8割は「高かった」と感じているが、ある程度、高さは覚悟の上で海外旅行をした人が多そうだ。
64.7%が「今と同じくらい費用がかかっても、来年もまた行きたい」
次に、海外旅行は高いので、「もう行きたくない」と思ったのか、「それでもまた行きたい」と思うのか、どちらかを聞いた。結果としては、「今と同じくらい費用がかかってもまた行きたい」と考える人が多数派となり、全体では64.7%、「思っていたより高かった」と感じた人でも、62.7%がまた行きたいと回答した。
海外旅行に行きたい理由は?
では、高くても行きたいと思ってしまう海外旅行の魅力とは何なのか。インタビュー調査からピックアップしてみると、「さまざまなものをみて感動できる」、「日本とは違う非日常と刺激がある」、「インスピレーションを与えてくれる」などがあがった。実際に現地に行くことで、日常生活では得ることができない、心に触れる何かがあるのかもしれない。
旅行費用と滞在費用の両面から節約して賢く旅行
アンケートとインタビューを通じ、出費を抑える工夫を具体的に聞いたところ、旅行費用を抑える工夫としては、「旅行費用が安い時期を選ぶ」、「LCC(格安航空会社)などを利用」、「比較サイトなどを活用」など、滞在費用を抑える工夫としては、「日本から食料や飲料を持っていった」、「物価が安い旅行先を選んだ」、「日本で両替をしていった」、「あらかじめ安い店を探して行った」などがあがった。
コロナ禍前と比べ、現地で感じた変化は?
最後に、コロナ禍前と後に行った海外旅行先では、どんな変化を感じたかを聞いた。現地で感じた変化としては、まだ完全に海外旅行者数が回復していないこともあり、「旅行先で見かける日本人が減った」という意見があったが、その他の変化としては、「現地の衛生対策が以前より充実した」、「観光施設などに入場するのに事前予約が必要になった」、「ネットの情報と現地での情報が違うことが多くなった」などが上位にあがった。
旅行を計画する際に感じた変化としては、「行きたい旅行先への直行便が少なくなった」、「海外旅行に行かなくても、国内旅行で十分と思うようになった」、「旅行会社のプランが減った」など、海外旅行先を検討する上での選択肢がまだ少ない状況が読み取れる。