NHK Eテレ『おかあさんといっしょ』の第11代歌のお兄さん・横山だいすけが22日、東京・渋谷の同局で行われた特番『放送65年 おかあさんといっしょの魔法』(総合 10月30日19:57~20:42)の試写会・会見に出席した。
1959年10月5日にスタートした『おかあさんといっしょ』。放送65年を記念した特番では、収録現場の様子をテレビ初公開。また、放送がどのように始まりどんなこだわりをもって制作されてきたのか、貴重なアーカイブス映像とともに歴史をひも解く企画や、“レジェンド”のお兄さん・お姉さんが本音を打ち明ける座談会企画も用意されている。
2008年から2017年まで歴代最長となる9年間出演していた“だいすけお兄さん”こと横山の懐かしの映像や当時を振り返るインタビューも。この日の試写会で自身も初めて特番を視聴したという横山は「なんて素敵な番組を作ってしまったんだと感動しました。僕は今4歳の娘がいるんですけど、一親として見ると、こんなことが隠れていたんだと、僕も知らないことがあったので、親として『おかあさんといっしょ』ってすごいなと思いました」と改めて番組の魅力を実感。「“歌のお兄さん”としての9年間のいろんなシーンを思い出すと胸が熱くなって、このあとしゃべるから泣かないように我慢しなきゃという戦いでした」と話した。
現役の“歌のお兄さん”時代は「歌を通して『おかあさんといっしょ』の楽しさを伝えたい」と歌に特化していたという横山だが、「自分が親になって、こんなに『おかあさんといっしょ』という番組に親は助けられるものなんだなというのは想像以上でした」と父親になって番組の凄みを改めて感じたという。
そして、“歌のお兄さん”をやっていたから「子供の扱い慣れているでしょ」とよく言われるが、「全然そんなことなくて、正解がわからない日々」だと吐露する横山。「そんな中で、毎日『おかあさんといっしょ』のお兄さんお姉さんが『みんな~元気!?』と言ってくれるあの一言に救われるんですよね。子供が朝ちょっとぐずっているときに『おかあさんといっしょ』の音を聞いたら泣き止んで、その瞬間に家事ができるとか、落ち着いたから一緒に見ようとか、改めてこういう時間って大事だなと。ありのままの自分にも引き戻してくれて、ちょっと心に余白を作れる時間なんだなと。そしてお兄さんお姉さんは親にも元気をくれる存在なんだと感じました」としみじみと語った。
また、「僕が現役の歌のお兄さんのときの映像は見せたことが一度もない」と娘には自身の“歌のお兄さん”時代の映像を見せてないことを明かし、「自分の子供には毎日流れている『おかあさんといっしょ』を見せたいなという気持ちになる」と話していた。
会見には古屋光昭プロデューサーも出席。司会は小林千恵アナウンサーが務めた。