“農業ゲーム”とは?
農業ゲームとは、作物を育てたり家畜の世話をしたりしながら、農場経営を楽しむことができるシミュレーションゲームのことです。多くの農業ゲームは、農業要素以外にもキャラクター同士の交流やバトルアクション、冒険要素などを持ち、多様性にあふれています。
農業ゲームの魅力といえばやはり、土や汗にまみれず農業ライフを楽しめることでしょう。手軽に農業シミュレーションを楽しめる一方でゲームとしてのやり込み要素は高く、一度ハマると時間を忘れて没頭してしまうので注意が必要です。
農業ゲームは、農業に興味がある人はもちろん、そうでない人でも十分に楽しめます。更に、農業に従事している人にとっても、現実とは異なる視点から農業を捉えられる新鮮な体験となりえるでしょう。
【ハマりすぎ注意】農業ゲームおすすめ6選!Nintendo SwitchやSteam、スマホでプレイできるタイトルを紹介
農業ゲームをプレイするなら、以下のタイトルがおすすめです。
天穂のサクナヒメ
タイトル
ジャンル
稲作アクションRPG
特徴
・米づくりとアクションが融合した令和を代表する農業ゲーム
・細部まで作り込まれすぎた稲作シミュレーション
・成長するサクナヒメに心打たれるストーリー
農業要素
田植えから収穫に至るまでの過程が楽しめる
価格
3,278円/税込
対応機器
・PlayStation4・5
・Nintendo Switch
・Steam
開発元
えーでるわいす
販売元
株式会社マーベラス
天穂のサクナヒメは、本格的すぎる“米づくり”と爽快アクションが融合した農業ゲームです。2020年に発売した当時は、その斬新なゲーム性により店頭で売り切れが続出するほどの注目を集めました。
主人公の「サクナヒメ」は、プレイヤーが作った米によりステータスが変化します。つまり良質な米を作れるとサクナヒメが強くなり、ゲームをスムーズに進められるのです。米づくりは田起こしやもみの選別、田植え、収穫、脱穀といった米づくりの一連作業だけでなく、肥料づくりや土壌改良などまで行います。
作り込まれた米づくりのゲーム性が注目されがちですが、重厚なストーリーもヒットの要因の一つ。サクナヒメの成長に心打たれ、多くのプレイヤーは感動必至です。
農業シミュレーションもアクションも楽しみたい人におすすめのゲームです。
牧場物語シリーズ
最新タイトル
ジャンル
ほのぼの生活ゲーム
特徴
・牧場主になり村を発展させる
・推しキャラクターと家庭を築ける結婚システム
・釣りや発掘などのアクティブ要素も多数
農業要素
畑作・果樹・酪農がメイン。作物の品種改良も可能
価格
5,478円〜/税込
対応機器
・PlayStation5
・Nintendo Switch
・Xbox series X|S
・PC(Steam)
開発元
株式会社マーベラス
販売元
株式会社マーベラス
牧場物語は1996年に登場して以降、現在まで高い人気を誇る農業ゲームです。これまでに発売したタイトルは30作品以上に上ります。
牧場物語ではプレイヤーが牧場主となり、畑作や酪農をメインに村を発展させます。野菜や果樹を育てたり牛や豚などの家畜を世話したりしながら、収穫物を売って利益を得て、それを元手に設備を改良するという、農業の一連の流れが体験できます。
シリーズを通して個性豊かなキャラクターが魅力で、住民たちとのコミュニケーションによっても、発生するイベントはさまざま。また、牧場物語の特徴でもあるのが、パートナーを見つけて家庭を築く結婚システムです。最新作の「牧場物語Welcome!ワンダフルライフ」では、相手の性別を問わず結婚することができます。プレイヤーは牧場での生活を通じ、自分だけのオリジナルライフを楽しむことができるでしょう。
アクション要素はないので、のんびりゲームを楽しみたい人におすすめです。
ルーンファクトリーシリーズ
最新タイトル
ジャンル
ファンタジー生活ゲーム
特徴
・農業×アクション×恋愛が織りなすファンタジーRPG
・多様な武器と魔法を駆使して戦うアクションバトル
・農作業はドラゴンの背中という斬新なゲーム性
農業要素
農作物の栽培、収穫、売買
価格
7,678円~/税込
対応機器
・Nintendo Switch
・PC(Steam)
開発元
HAKAMA株式会社、株式会社ハイド
販売元
株式会社マーベラス
ルーンファクトリーは町での暮らしやダンジョンへの冒険、気になるキャラクターとの恋愛など、農業と共にさまざまな要素が楽しめるファンタジーアクションRPGです。
農作業のメインは畑仕事です。畑に作物の種をまいて育てるのはもちろん、土質の管理や農薬の散布、天候状況に適した対策など、現実の農業さながらの作業が伴います。収穫した作物の使い道は、売るだけではありません。料理して食べることで体力を回復したり、町の住人にプレゼントすることで友好度を向上させたりなどと、活用場面は多岐にわたります。ちなみにルーンファクトリー5では、農作業が“ドラゴンの背中の上”で行うという、シリーズ初の斬新なシステムが導入されています。
また、ルーンファクトリーはダンジョンで遭遇したモンスターを仲間にできることも特徴の一つです。仲間になったモンスターは畑仕事などをサポートしてくれるので、愛着が湧くこと間違いなしです。
ひと味違った農業ゲームで遊びたい、シミュレーションだけでなくアクションも楽しみたい人におすすめのゲームです。
2025年春には最新作「龍の国 ルーンファクトリー」の発売が決定しています。最新情報はルーンファクトリーの公式サイトでチェックできますよ。
ファーミングシミュレーターシリーズ
最新タイトル
ジャンル
大規模農業経営シミュレーションゲーム
特徴
・実在する農機具が登場する農業ゲーム
・リアルなグラフィックにより現実さながらの没入感を再現
・最大6人のプレイヤーと協力プレイが可能
農業要素
畑作や稲作、畜産などをメインに経営まで体験できる
価格
6,578円/税込
対応機器
・PlayStation5
・Xbox series X|S
・PC(Steamなど)
開発元
GIANTS Software GmbH.
販売元
株式会社セガ
ファーミングシミュレーターは、リアルなグラフィックとふんだんに盛り込まれた農業の要素が特徴の農業ゲームです。再現度のクオリティは、農業ゲームの中でもトップクラス。
そしてファーミングシミュレーターの特徴にもなるのが、実在する農機具を操作できることです。海外では有名な農機具メーカー「John Deere」や「New Holland」から、日本が誇る「クボタ」や「イセキ」まで登場。農機具マニアにはたまらないラインナップです。さまざまな農機具を操作することもでき、例えばトラクターでは耕運からプラウ(畑の土を反転する作業)などといったマニアックなものまで、農家にとっておなじみの作業が用意されています。
また、2024年11月12日発売の「ファーミングシミュレーター25」では、田植え機を使った水稲栽培が追加されます。新要素の導入により、プレイヤーは飽きを感じる暇もないでしょう。
細かな操作が得意な人や、よりリアルな農業ゲームをプレイしたい人におすすめのシリーズです。
ヘイ・デイ
タイトル
ヘイ・デイ
ジャンル
農場経営シミュレーションゲーム
特徴
・カラフルでユニークなグラフィック
・直感的な操作性により始めやすい
・自由にカスタマイズできる農場
農業要素
農作物の栽培、家畜の飼育
価格
無料(ゲーム内課金あり)
対応OS
・iOS
・Android
開発元
Supercell Oy
販売元
Supercell Oy
ヘイ・デイはスマートフォン・タブレットで手軽に遊べる農業ゲームです。指一つで直感的にプレイできる操作性が魅力。
ゲームが始まる舞台は廃れた農場で、その農場を再生するのがプレイヤーのミッション。農作物の栽培や酪農作業、製品の加工、販売などを通して報酬を手に入れ、その報酬をもとに畑や建物、道路などを購入して農場を広げていくのが一連の流れです。農場のレイアウトは好きなようにカスタムでき、「どんな配置にするか」と考えている時間も楽しみの一つ。そして可愛らしくユニークなデザインの動物や建物などのグラフィックにより、続けるモチベーションは高まるばかりです。
ヘイ・デイは放置している間に作物が成長するので、手間なく緩く遊びたい人に楽しめる農業ゲームです。
タウンシップ
タイトル
タウンシップ
ジャンル
都市開発シミュレーションゲーム
特徴
・農業しながら都市を開発
・パズルなどのミニゲームも楽しめる
農業要素
農作物の栽培、家畜の飼育
価格
無料(ゲーム内課金あり)
対応OS
・iOS
・Android
開発元
Playrix
販売元
Playrix
タウンシップは、小さな農場から近代都市を作り上げていく農業ゲームです。操作は上で紹介したヘイ・デイとほぼ変わらず、指一本で簡単にプレイできます。
小麦やトウモロコシなどを栽培したり、乳牛・養鶏などの家畜から収穫物を得たりすることが基本。それらを依頼者に販売することで報酬が受け取れます。
グラフィックは3D調で細かく作られており、街が発展していく様子を見ているだけでも楽しめます。
定期的に発生するさまざまなミニゲームにより、飽きずに続けられることもポイント。タウンシップは電車での移動中や仕事の休憩などといった、隙間時間にストレスなく楽しめる農業ゲームとなっています。
農業ゲームを始める前のチェックポイント
農業ゲームはタイトルによってプレイできるプラットフォーム(機器)やソフト購入費用の有無、、体験できる農作業が異なります。買ってから後悔しないよう、購入前にしっかり確認しましょう。
対応しているプラットフォームをチェックする
プレイしてみたい農業ゲームを見つけたら、対応するプラットフォームもチェックしましょう。ゲームタイトルによって対応しているプラットフォームはさまざま。2024年の主要プラットフォームは次のようになります。
PlayStation4・5
Nintendo Switch
PC(Steamなど)
スマートフォン
タブレット
家庭用ゲーム機であれば、PlayStationとNintendo Switchが主流になります。Steamとは、PC上でゲームを購入し、ダウンロードしてプレイできるデジタル配信プラットフォームのことです。また、昨今のゲームソフトは、複数のプラットフォームで展開していることが多いです。プラットフォームによってソフトの価格が異なる場合があるので、購入前に確認しましょう。
スマートフォンやタブレットでプレイできる農業ゲームは、Apple StoreやGoogle Playにてダウンロード可能です。
ソフトの購入費用をチェックする
農業ゲームをプレイする際は、ソフトが無料か有料なのかをチェックしましょう。家庭用ゲーム機器でプレイするゲームソフトは、有料であることがほとんど。タイミングによっては、無料で体験版を楽しめることがあります。
スマートフォンで遊べる農業ゲームの多くは、基本プレイは無料のことが多いです。しかし、ゲーム内で課金する要素があるため、いくらまで使っても良いのかを事前に決めておくのが賢明です。気が付いたら買い切りゲームを何本も買えるくらいの金額を使っていた……ということも少なくありません。
農業ゲームのレビューをチェックする
農業ゲームを始める前にはレビューをチェックして、評価を参考にしましょう。「購入してプレイしたら想像と違った」ということが防げます。レビューには主観的な意見も混ざっているので、広く見る姿勢で調べてみてください。また、レビューはゲームを扱うWebメディアや雑誌、YouTubeなどでもチェックできます。
ただし、ネタバレを含むレビューも多くあるので、まっさらな状態でゲームをプレイしたい人は要注意です。
農業ゲームの歴史と進化
農業ゲームを大きく牽引したのは日本のゲーム企業、パック・イン・ビデオ(現・株式会社マーベラス)です。パック・イン・ビデオは、1996年に任天堂スーパーファミコンにて発売された「牧場物語」を手掛けた企業です。当時は牧場物語のように農業にフォーカスしたゲームはほとんどなく、その斬新なコンセプトにより人気を博しました。
そして2008年にはスイスのゲーム企業Giants Softwareが「ファーミングシミュレーター」を発売。ファーミングシミュレーターはリアルな農作業に重点を置いたゲームとして欧米を中心に大ヒットし、本格的な作業が楽しめる農業シミュレーションゲームの地位を築き上げました。
更に2010年代以降のスマートフォンの普及により、隙間時間に楽しめる農業ゲームが次々登場。場所問わずどこでもプレイできることから、農業ゲームは多くの人に親しまれています。
農業ゲームの未来
農業ゲームにもVRで楽しめるソフトが登場してきています。既に海外では、一人称視点で農作業が楽しめるVR農業ゲームが発売されています。中でも有名なソフトは2023年4月に発売された「Across the Valley」です。
Across the Valleyは畑の管理や種まき、水やり、収穫など一連の農作業をVR空間で体験できます。他にも牛の乳搾りや羊の毛刈りといった、酪農作業も用意しています。
しかし、現状のVR農業ゲームには課題もあります。グラフィックや操作性に関しては、改善の余地があることは否めません。ただし、これらの問題は技術の進歩と共に解決されていくと期待されています。
近い将来はVRゴーグルを装着するだけで、現実さながらの農業が楽しめるようになっているかもしれません。
まとめ
農業ゲームにもさまざまなタイトルがあり、どれも一つのゲームとして楽しめるものばかりです。農業ゲームに興味を持ったなら、本記事で紹介したタイトルからチェックしてみてください。アクションゲームやRPGとは異なる農業ゲームの楽しさを体験できますよ。