Windows 11 バージョン24H2が登場して1カ月も経過していないが、一部のSSDでBSODを引き起こすトラブルが報告されているという。幸い筆者は未体験だが、Western Digitalは自社製ストレージやSanDisk製ストレージのファームウェアアップデートを公開し、トラブルを未然に防ぐ策を提示した。
Microsoftの公式ページでは、前回お伝えした約9GBのファイルが残る問題も「既知の問題」に加わったものの、先のストレージや筆者を困らせているネットワーク周りのトラブルは列挙されていない。
筆者の環境では、数年前からルーターのDHCPサーバーに各PCのMACアドレスを記述し、エンドポイント側の操作を最小限にしている。だが、バージョン24H2適用後にオンライン発表会へ参加したところ、ネットワーク品質の低下が多発した。
上図はバージョン24H2に更新したデスクトップPCのイベントビューアーだが、これでもPC側のネットワーク設定を初期化するなど試行錯誤した結果である。前述のようにDHCPサーバーからのIPアドレス取得周りでエラーが多発中だ。それでも実用には耐え、その後に参加したオンライン発表会も問題なく視聴できた。
他のPCでも同種のトラブルが発生しているのか確認したところ、仮想マシン上のバージョン24H2はネットワーク関連エラーこそ皆無に近いが、物理デバイスおよび関連デバイスを一意のグループとして管理するデバイスコンテナーに周りエラーが多発している。
デバイスコンテナーエラーは実機でも発生しており、ネットワークアダプターが一枚見えなくなり、Hyper-V仮想ネットワークアダプターの名称が文字化けする遠因と愚考しているのだが、詳細は不明だ。
おそらく多くのトラブルは、バージョン24H2をクリーンインストールすれば解決すると思われるが、雲行きは怪しい。DevチャネルのWindows 11(ビルド26120)でも類似するエラーが管理イベントに記録されているからだ。手持ちで唯一Windows 11のシステム要件を満たしているPCでも、この有様である。筆者を悩ませる各種トラブルは解決できそうにないだろう。
ひとまずバージョン24H2は動作する。だが、お使いのPCによって多様なトラブルが発生する可能性は高い。現在バージョン23H2をお使いの場合は様子を見つつ、セーフガードホールドが解除されてから。2025年10月14日(米国時間)にサポート終了となるWindows 10の場合は、買い換えを含めたハードウェアの刷新とWindows 11への移行を推奨したい。