この記事では、「貯金してるのに貧乏な人の特徴」を紹介します。
お金に関する本を読むと、決まって「収入以上にお金を使ってはいけません」「お金持ちになりたいなら、まず貯金しなさい」といったことが書かれています。
とはいえ、頑張って貯金をしているのに、いつまで経っても貧乏な人もいます。こういう人は、何を間違えているのでしょう?
◆貯金してるのに貧乏な人の特徴
お金持ちを目指す場合、貯金すること自体は良いことです。とはいえ、貯金の目的について取り違えていたり、貯金よりも優先すべきことがあるのに貯金に力を入れすぎてしまうと、かえって逆効果になります。
貯金してるのに貧乏な原因として第一に考えられるのは、「貯金の目的を取り間違えている」ことです。
「お金の本」では貯金が推奨されていることが多いです。その理由は、貯めたお金を投資に回せれば、収入アップにつなげることができるからです。
たとえば、100万円の貯金があったら、そのお金で年4%の配当金を受け取れる株を買うことができます。こういう株を買うと、100万円の貯金で年に4万円の配当収入を受け取ることができます。
しかし、貯めたお金を投資に回さないとなると話が変わります。投資をしていれば収入が増えて、貯金のペースも早くなっていくのですが、それもありません。いくらお金を貯めても「備蓄米」のように保存されているだけで、収入アップの役には立ちません。これでは、お金持ちになるのは難しいでしょう。
◆貯めたお金を投資に回すことで収入を増やす
貯金してるのに貧乏な原因として次に考えられるのは、「優先すべき投資先を間違えている」ことです。
先にも書いたとおり、「お金の本」で貯金が推奨されているのは、貯めたお金を投資に回すことで収入を増やせるからです。
最近は株式投資や不動産投資が流行っていますが、これらの投資の効率はそんなに高くありません。先ほども書きましたが、「貯金100万円を投資に回して年4万円(月3300円程度)の配当を受け取れる」のでも良いほうです。こういう投資は「良い給料をもらえる、満足がいく職業についている人」が手を出すものです。
一方、給料が悪く、不満のある職業についているのであれば、もっと割の良い職に就くために「自分の技能を磨く」のが最優先の課題です。
多くの場合、良い職業に就くためには、学校へ通ったり、研修を受けたり、資格を取得する必要があります。そして、そのためにはお金がかかります。「お金を稼ぐためには、お金がかかる」のが現実です。
良い職について基本給が5万円上がるなら、100万円を貯めて月3500円の配当収入を手に入れること以上の価値があるはずです。
◆貯金より大事なことにお金を回す必要も
以上をまとめると、貯金してるのに貧乏な人は「貯金の目的を取り違えている」か「貯金よりも大事なことにお金を回せていない」のが原因だと考えられます。
先述したとおり、お金を稼ぐためにはお金がかかります。
パナソニック株式会社(旧松下電器産業)の創業者、松下幸之助は「お金を儲けるのと使うのはどちらの方が難しいですか」と尋ねられて「それは使うほうがむずかしい。儲けるほうが楽ですわ。使ったら必ず効果がないとあかんやろ。効果のある使い方というのはむずかしいでっせ。だから、お金を儲けることよりも使うほうがむずかしい。3倍はむずかしいな」と答えたそうです。
お金を上手に使って収入を増やす方法は十人十色ですから、必勝法はありません。一人ひとりが、自分にあった方法を見つける必要があります。
お金持ちを目指すなら、がむしゃらにお金を貯め込むのではなく、上手にお金を使うこともきちんと考える必要があります。何に使うか辛抱強く考えてみると良いでしょう。
文:中原 良太(個人投資家・トレーダー)
18歳に株を始め、25歳でYahoo!株価予想達人で「ベストパフォーマー賞」を受賞。主に株式投資とマネー(お金)についての情報をSNSやYouTube、メルマガなどで発信。IQ上位2%のMENSA会員。
文=中原 良太(個人投資家・トレーダー)