大正製製薬は、20歳以上69歳以下の生活者を対象に、秋の咳に関するインターネット調査(Surveroidを利用)を実施した。調査期間は2024年9月3日~2024年9月4日で、有効回答数は1,205人であった。

秋は、気温や湿度の変化によって体調に影響が出やすい季節で、特に注意したいのは「咳(せき)」とのこと。喘息が悪化しやすいのは1年のうち秋であるなど、実は秋は咳が出やすいシーズンだという。

調査のなかで、「咳が止まらず肋骨にヒビが入った。」「就寝後に咳で眠れないことがあった。疲れを取るための睡眠のはずが、逆に疲れが増して翌日もつらかった。」など、咳が出ることで生活に支障の生じたエピソードが多数寄せられた。

咳1回あたりの消費カロリーは約2.1kcalであり、1分間に1回の頻度で10時間咳をすると、消費カロリーは1250 kcalにもなるという。これは、約2.8時間のランニングに匹敵するとのこと。

また、咳の音量は70~90dB程度と言われており、目覚まし時計や電話のベル、玄関チャイムと同じくらいの音量だという。快適な睡眠のためには35dB以下が望ましいため、夜に周りの人が咳をすると睡眠に支障が出る可能性があるとのこと。咳が出ると自身がつらいだけでなく、周りへの迷惑になるのではないかという不安な気持ちになる人もいるようだという。

花粉症といえば春先の杉の花粉症を思い浮かべる人が多いが、秋にもブタクサやイネ科植物の花粉症がみられるという。スギの花粉症では、鼻水や目のかゆみが主な症状とのこと。一方、ブタクサやイネ科植物の花粉症では、これらの症状に加えて咳の症状が多くみられることが報告されているという。これは、ブタクサやイネ科植物の花粉が体の奥に入りやすい性質を持つためだと考えられているそう。花粉症は、花粉が体内に侵入することによって起こるため、花粉を回避することが重要だという。マスクなどの着用に加え、ブタクサやイネ科植物などの草本植物の花粉は、スギなどの樹木の花粉と比べて飛散距離が短いことから、生息地に近づかないことも効果的とのこと。

また、ダニも花粉と同様に咳を引き起こすことがあるという。日本では秋が最もダニの多い状態となるとのこと。ダニが原因となる咳への対処は、ダニを除去することが有効で、家の掃除を徹底することで喘息症状の軽減に効果があると報告されているという

さらに、夏から秋にかけて日本に多く襲来する台風も、咳を悪化させる原因であることが報告されているという。台風による咳の悪化は、気温や気圧の低下が原因であると考えられているとのこと。秋に咳が出やすい人は、天気予報をチェックし、天候の変化にも気を配ってみると良いそう。

秋に咳が出てつらい人を対象に、最もつらいタイミングの調査をしたところ、「夜眠る前」であることがわかった。眠るときにとる姿勢によっては、鼻水や痰が気道へと流れるため、流れてきた鼻水や痰が気道を刺激することによって、咳が引き起こされると言われているという。

秋は咳が出やすい季節であることを意識している人は少ないかもしれませんが、実際には咳の要因が増える季節であり、注意が必要だという。また、秋に咳が出てつらいと感じる人は、夜眠る前に最もつらく感じていることがわかった。咳の原因を把握し、原因に応じた対処を意識することも重要とのこと。