• マイナビが調査

2026年卒業予定の学生を対象とした調査で、9月のインターンシップ参加状況が判明しました。9月単月のインターンシップ・仕事体験の参加割合は71.4%で、8月とほぼ同じ水準に。

インターンシップの定義が見直され、8月、9月に就業体験を伴うプログラムが実施されることが増えているのか、学生側も夏期休暇を利用して積極的に参加している状況がうかがえます。

9月の参加率は71.4%。これまでの平均参加社数は4.5社に

アンケートに回答した学生のうち、9月にインターンシップ・仕事体験に参加した学生の割合は71.4%。

8月が71.1%だったので、ほぼ同水準の参加状況となりました。6月から8月にかけては、前年度比でわずかに減少していたものの、9月に関しては前年比1.8ポイント増、わずかですが前年を上回る結果となりました。

  • 「マイナビ2026年卒大学生 インターンシップ・就職活動準備実態調査(9月)」より

また、「これまで何社のインターンシップ・仕事体験など(就業体験がある)活動に参加しましたか?」の回答を集計すると、「1~5社」(59.6%)、「6~10社」(20.3%)、「11~15社」(4.8%)、「16社以上」(2.4%)、「参加したことがない」(12.7%)という結果となり、平均すると4.5社のプログラムに参加していることがわかりました。

  • 「マイナビ2026年卒大学生 インターンシップ・就職活動準備実態調査(9月)」より

周りの学生のレベルの高さ、自分の経験不足を実感

実際にどのようなプログラムに参加したのか。

この調査では、「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」が定めた「学生のキャリア形成支援活動」の類型に準ずる形で参加したプログラムを聞いています。

最も多かったのが「オープン・カンパニー型(業界・企業による説明会・イベント)」で67.3%、次いで「期間が半日・1日の就業体験のあるプログラム」が52.3%、その次が、「期間が2~4日程度の就業体験のあるプログラム」22.2%となっています。

夏休み期間とはいえ就業体験を伴う5日間以上のプログラムに参加するのは負担が大きいのか、あるいは、5日間以上のプログラムに参加する場合は選考プロセスが設けられていることが多く通過が難しいのか、要因は定かではありませんが、結果的に「期間が5日以上(1週間程度)の就業体験のあるプログラム」に参加した学生は15.8%となりました。

  • 「マイナビ2026年卒大学生 インターンシップ・就職活動準備実態調査(9月)」より

また、インターンシップ・仕事体験に参加し、どのような印象をいただいたのか。

インターンシップや仕事体験に参加すると、仕事研究や自己分析だけでなく、他の就活生や社会人の人脈づくりにもつながる効果が期待できますが、調査では「他の学生と交流する中でどのような心境になったのか」を聞いています。

1位が「他の学生が優秀に見えて、焦りを感じた」(57.5%)、2位が「他の学生の姿をみて自分もやる気が出た」(52.0%)、3位が「他の参加学生の雰囲気がよかったので、企業への印象も良くなった」(38.1%)という結果となっています。

  • 「マイナビ2026年卒大学生 インターンシップ・就職活動準備実態調査(9月)」より

インターンシップ・仕事体験の参加で85.8%が志望度アップ

夏期休暇期間中の参加なので、本選考はまだまだ遠い先のこととはいえ、インターンシップ・仕事体験に参加することで、業界や企業、職種に対する理解が進み、企業に対する志望度も向上するようです。

「インターンシップ・仕事体験に参加した企業の志望度について」確認してみると、「とても志望度が上がった」「やや志望度が上がった」の合計が85.8%となっています。

  • 「マイナビ2026年卒大学生 インターンシップ・就職活動準備実態調査(9月)」より

インターンシップ・仕事体験に対する学生の参加意識は非常に高まっており、仕事研究におけるリアルな情報収集の貴重な機会となっていますが、懸念されるのは志望企業の絞り込みが過度に進んでしまうこと。

就活準備の段階では、志望業界や企業の絞り込み(=焦点化)とともに、視野の拡大(=展望化)も意識したいものです。