阪急電鉄と日立製作所は16日、両社が共同で製造した阪急電鉄2300系座席指定サービス「PRiVACE」用車両が、日本デザイン振興会主催「2024年度グッドデザイン賞」を受賞したと発表した。

  • 阪急電鉄の新型特急車両2300系。大阪方から4両目に「PRiVACE」用車両を連結している

阪急電鉄の座席指定サービス「PRiVACE(プライベース)」は今年7月から運行がスタート。「日常の“移動時間”を、プライベートな空間で過ごす“自分時間”へ」というコンセプトを実現するため、車両の設計・製造において「阪急らしさ」を表現することに加え、プライベート感と快適性を兼ね備えた上質な空間づくりをめざした。

外装は阪急電車の特徴であるマルーンカラーと屋根上のアイボリー塗装、シルバーの窓枠を継承しながら、車体にゴールドのラインを施した。乗降用扉のガラスにステンドグラスをイメージしたデザインを取り入れ、一般車両と異なる特別感を表現している。

  • 「PRiVACE」用車両の外観・内観など

内装は阪急電車の伝統ともいえるゴールデンオリーブ色の座席生地と木目調の壁面素材を採用しつつ、床面をカーペットとすることで上質感を高めた空間に。座席を3列(2列+1列)の配置にするとともに、リクライニングに座面が連動する機構を採用するなど、座り心地を追求している。周囲の視線が気にならない座席頭部側面の形状と大きめのパーテーション、座席1列ごとに配置した窓をはじめ、「プライベートな空間」を感じてもらえるように細部にまでこだわった。

「PRiVACE」用車両の受賞にあたり、「阪急らしさ」にこだわりながら上質感を高めたこと、快適性とプライベート感の両立を実現したことが評価されたとしている。