友人や知人からペットが亡くなったと報告を受けたとき、どのように声をかけたらいいかわからない方も多いのではないでしょうか。本記事では、ペットを亡くした人にかける言葉の例文を、相手別・原因別に紹介します。また、注意したいNGワードも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ペットを亡くした人にかける言葉の例文【相手別】

  •   ペットを亡くした人にかける言葉の例文【相手別】

ペットを亡くした相手はあなたにとってどんな存在でしょうか。その関係性によって、お悔やみの言葉も変わってきます。まずは、相手別にかけたい言葉を例文で紹介します。

仲のいい友人や恋人の場合

気心の知れた相手には堅苦しい言葉でなく、普段通りの言葉で寄り添いましょう。悲しむ相手を前にうまく言葉が見つからないなら、その気持ちを正直に伝えることです。

【例文】
「〇〇ちゃん(ペットの名前)はいっぱい可愛がってもらって幸せだったと思うよ」
「つらいときはいつでも話を聞くからね」
「さみしいね。無理をしないで体を大切にしてね」
「うまく言葉が出てこないけど……本当につらいね」

知人やビジネス関係の人の場合

それほど親しくはない知人や仕事で付き合いのある相手に対しては、慎重に言葉を選ぶべきです。親族が亡くなったときと同じ言葉でお悔やみを伝えましょう。また、人づてに聞いた場合は、相手から直接聞くまで、その話題にふれないほうがいい場合もあります。

【例文】
「〇〇さん(飼い主)のワンちゃんが亡くなられたと聞きました。お悔やみ申し上げます。おつらいときですので、あまりご無理されませんように」
「この度はご愁傷様でした。さみしくなりますね」
「ご冥福をお祈りいたします。何かお手伝いできることがあれば遠慮なくおっしゃってくださいね」
「〇〇ちゃんが虹の橋を渡ったというお知らせを聞いて、私も悲しく思っています」

近所の人の場合

近所付き合いがある相手の場合は、そこまで親しくなかったとしても、散歩などでペットと会ったことがあるケースも多いはず。その場合は、次のような言葉をかけてあげるといいでしょう。

【例文】
「さみしくなりますね。ご冥福をお祈りしています」
「おつらいですね。(ペット同士で知り合いの場合)うちの〇〇(ペットの名前)もさみしがります」
「さみしいですね。〇〇ちゃん(ペットの名前)はとてもかわいい子でしたね」

ペットを亡くした人にかける言葉の例文【原因別】

  •   ペットを亡くした人にかける言葉の例文【原因別】

最期のときを一緒に過ごせた人もいれば、事故などで突然亡くしてしまった人もいます。ペットが亡くなった理由によって飼い主の気持ちも変わるものです。もし死因がわかっている場合には、次のようなお悔やみの言葉をかけるといいでしょう。

突然亡くなった場合

事故死や突然死で思いがけずペットを失ったとき、飼い主はその現実を受け止められず、混乱しているはずです。自分を責めて苦しんでいることも考えられるので、余計なことは言わず、あたたかい言葉をかけるようにしましょう。

【例文】
「突然すぎて何も言葉が出てこないけど、〇〇ちゃん(ペットの名前)が安らかに眠れるように祈ってます」
「突然のことで、私もとても驚いています。心よりお悔やみ申し上げます」
「ご家族の悲しみを思うと私も心が苦しいです。ご冥福をお祈りいたします」
「まだ若かったのにつらいですね。私でよければいつでもお話を聞きますよ」
「突然のことで言葉もありません。さみしいですね。どうかお体を大切にしてください」

病気で亡くなった場合

ペットが病死した場合、飼い主は長い間、介護をしてきた可能性が高く、「もっと何かをしてあげられたのでは」と悔やんでいる場合もあります。お悔やみを伝えるときは、相手へのねぎらいの言葉を織り交ぜるといいでしょう。

【例文】
「〇〇さん(飼い主)の看病のおかげで〇〇ちゃん(ペットの名前)もここまで頑張れたのでしょう。きっと満足していると思います」
「〇〇ちゃん(ペットの名前)は最期まで○○さん(飼い主)が一緒にいてくれて、幸せだったと思います」
「〇〇さん(飼い主)も本当にお疲れさまでした。どうか、お体を休めてくださいね」

寿命で亡くなった場合

天寿を全うしたペットとは長年一緒に暮らしていたため、飼い主は大きな喪失感を抱えています。ペットが長生きできたことを相手が前向きに感じられるような言葉を伝えるといいでしょう。

【例文】
「こんなに長生きできたのは、あなたが大切に育てたおかげだね」
「長い間、〇〇さん(飼い主)と一緒に過ごされて、〇〇ちゃん(ペットの名前)もたくさんの思い出ができたことでしょう。幸せな一生だったと思います」
「大往生でしたね。きっと〇〇ちゃん(ペットの名前)も天国で笑っていますよ」
「〇〇ちゃん(ペットの名前)のこと、私も大好きでした。また思い出話を聞かせてくださいね」

ペットを亡くした人に言葉をかけるときのポイント

  •  ペットを亡くした人に言葉をかけるときのポイント

相手との関係性やペットの死因にかかわらず、ペットを亡くした人に言葉をかけるときは、相手の気持ちに寄り添うことが大切。心がけたいのは次のようなポイントです。

相手の気持ちを尊重する

ペットは飼い主にとって大切な家族です。悲しくてそっとしておいてほしいと思っているときに、無理に声をかけたり、メッセージを送ったりすると悲しみが増してしまうこともあります。相手に余計な気をつかわせないよう、声をかけてもいいタイミングかどうかを見計らいましょう。

亡くなったペットの名前を呼ぶ

お悔やみを伝えるとき、以前から話を聞く、写真を見るなどしてペットのことを知っているなら、そのペットの名前を呼んであげることで、相手はあなたに近しい気持ちを感じるでしょう。つらい思いを吐き出しやすくなるかもしれません。

喪失感を否定せず悲しみに共感する

ペットを飼っていないためにペットを亡くした人の気持ちがわかりづらい場合は、自分の両親や配偶者、兄弟姉妹、子どもが亡くなったと想像してみてください。飼い主がペットを失ったときの喪失感はそれと同じだと考え、家族を失った深い悲しみに共感することが大事です。

励ましの言葉は慎重に選ぶ

悲しんでいる人を元気づけたいという気持ちが先走り、相手がまだペットの死を受け入れられない状態にもかかわらず無理に励ますと逆効果になる恐れもあります。ペットを失った心の痛みを想像し、マイナスに受け取られないような言葉を選びましょう。

こちらの気持ちを押し付けない

早く立ち直ってほしいからといって、「気晴らしにどこかへ行こう」と誘うなど、相手が望んでいないことを提案するのはかえって負担になります。相手が今何をしてほしいかを感じ取って、必要に応じてサポートを心がけましょう。

ペットを亡くした人にかけてはいけないNGワード

  •  ペットを亡くした人にかけてはいけないNGワード

ペットを亡くした人に言葉をかけるときは、その悲しみをさらに深くしたり、怒りを買ってしまったりするような言葉を使わないよう注意が必要です。ここでは、覚えておきたいNGワードを紹介します。

・「どうして亡くなったの?」
相手が何も言わないのに、こちらから死因を尋ねるのはやめましょう。もしペットが亡くなったことで自分を責めている場合、さらに苦しみを与えてしまうことになります。

・「たかがペットでしょ」
飼い主にとってペットはかけがえのない家族です。その存在を軽んじるような言葉には憤りを感じるでしょう。

・「かわいそう」
本人にしたら悪気のない言葉でも、「うちの子はかわいそうだったのか」と相手を不快な気持ちにさせてしまうリスクがあります。

・「新しいペットを飼えばいい」
亡くなったペットは人間の家族と同じで替えのきかない存在です。まるで物かのように扱う発言は大きな怒りを買います。

・「寿命だから仕方がない」
ペットの死因が何であれ、亡くなってつらい気持ちに変わりはありません。この言葉で癒やされることはなく、前向きにもなれないでしょう。

・「もっと〇〇してあげたらよかったのに」
もし「もっと何かできたのではないか」と飼い主が後悔していたなら、その心の傷をえぐり、つらい状況に追い打ちをかけることになります。

・「〇〇ちゃん(他のペットの名前)もいるし」
人間の家族に置き換えてみましょう。兄弟がいても、けっしてその子の代わりにはなれません。

・「早く元気を出して」
ペットを亡くした飼い主は深い悲しみの中にあります。立ち直るのに必要な時間は人それぞれ違うので、無理に背中を押したりせず、温かく見守りましょう。

ペットを亡くした人の気持ちを思いやり、心のこもった言葉を伝えよう!

  •  ペットを亡くした人の気持ちを思いやり、心のこもった言葉を伝えよう!

ペットを亡くした人は大きな喪失感や悲しみを抱えながらも、現実に向き合うしかありません。そんな相手の気持ちにそっと寄り添い、悲しみが少しずつでも癒えるよう、たとえ不器用でも、心からのメッセージを伝えましょう。