アパレルの企画・管理を行うHana Planは10月15日に、蓄熱性とデザイン性を兼ね備えたシニア向けのサーモ・リラックスウェア「attaca madam」(アッタカ マダム)を発売する。この発売を記念し、同社は10月15日を「attacaグランエイジの日」に制定(日本記念日協会に登録)。都内では産婦人科医の三輪綾子氏、写真家の浅田政志氏を招いた製品発表会も開催した。

  • 着ると体温が1℃上がるサーモ・リラックスウェア「attaca madam」とは?

■開発の経緯について

蓄熱性のある「attaca」という糸を使って展開するattacaブランド。「attaca madam」は、着ると体温が1℃上がる(自社調べ)サーモ・リラックスウェアとして訴求する。Hana Plan代表取締役の花村幸栄氏は「母親が病気を患ったことが、製品開発のきっかけになりました。「ヒトは体温が1℃下がると免疫力が約30%低下する」というようなことが言われており、母の身体を温めてあげられるようなウェアを開発したい、と思ったんです」と説明する。

  • Hana Plan代表取締役の花村幸栄氏

デザインにも相当こだわった。「いま世に出ているシニア向けの温かいウェアは「おばあちゃんって、こういうものを着るでしょう? 」という、作り手の勝手な思い込みが感じられる製品ばかり。そこで、自分の母に着て欲しいデザインに仕上げました」と花村氏。マダムが着たいデザインをマダムたちと一緒に開発しました、と強調する。

  • 商品ラインナップは、インナーからアウターまで11アイテム 全4色(ベージュ / グレー / ラベンダー / ピンク)で展開。サイズは、いずれもフリーサイズとなる

「ひと昔前まで、家事育児、夫のサポートに時間を費やしてきた、男性社会の中で窮屈な思いで仕事もしてきた、そんな世代のマダムたちに商品を着てもらい、これからのライフスタイルを楽しんで欲しい。自分を解放して、リラックスする時間をたくさん過ごしてもらえたら。そんな思いがあります」(花村氏)

  • こちらはカーディガン(9,020円)。腰回りまでカバーしてくれる丈の長さ、衿元は開きすぎないあったかVネック。素材はナイロン100%

  • ショールカーディガン(9,240円)は、さらっと羽織れる前開きのポンチョタイプ。首周りが温かい衿付きの仕様

  • カップ付プルオーバー(8,470円)は締め付けのない、取り外しのできるカップインのモデル。胸周りは二重の編みでさらに温かい

  • 腹巻きロングパンツ(8,470円)は、伸びの良い長めのリブ編みが快適にお腹を包み込む。適度なフィット感がある

触った瞬間、気持ちが良い――。そんな着心地を目指した。「私たちは16年間、ニットに特化した製品を研究・開発してきました。肌触りの良い素材を追求してきた経験を活かし、ニットで目が詰まっているのに軽い、そして肌にチクチクしない糸の開発により着心地も向上させました」。

  • カップ付キャミソール(6,930円)とカーディガンの組み合わせ

  • 肌に優しい独自開発の糸を使っている

特筆すべきは、独自開発の特殊な繊維により保温性能に大変優れていること。「糸に特殊な鉱物を練り込んだ繊維を使っているんです。当社のサーモグラフィーによる実験の結果では20分の着用で体温が1℃上がる保温性を確認しています」と花村氏。ちなみに綿素材を使ったウェアで同様の実験を行ったところ、20分の着用で体温は0.4℃しか上がらなかったという。

  • サーモグラフィーによる実験

  • どれも優しい色使い

Hana Planは「attaca madam」の販売を通じて、シニア層のライフスタイルも応援していきたい考え。「そこで、堂々(10)と行こう(15)という読み方のできる10月15日を『attacaグランエイジの日』に制定しました。敬老の日があまり好きではないというマダムたちの声も聞いていますので、アンチエイジングよりグランエイジング、つまり年をとることに抵抗するのではなく年を重ねることの素晴らしさを感じる・意識することに価値を置く、マダム・ムッシュたちを応援するための日としました」と説明。今後も、attacaでは大切な人を温めたいという想いを大事に製品展開していく、とまとめた。

  • 日本記念日協会 事務局長の田宮智康氏(左)から「記念日登録証」も受け取った

■どんな人に着て欲しい?

このあと、ゲストとして写真家の浅田政志氏が壇上に。浅田氏は今回、attaca madamを着たシニア女性たちのポートレート撮影に挑んでいる。「総勢10名のマダムを撮影しましたが、皆さんカメラの前でも堂々とされていました。とても楽しい現場で笑いが絶えず、ボク自身が元気をもらえる、そんな素晴らしい体験ができました」と振り返る。

  • 写真家の浅田政志氏

撮影に際しては、どんなシチュエーションで撮るか、事前のヒアリングが欠かせないという。そしてやはり、何か好きなことに打ち込んでいる様子を撮って欲しい、というリクエストが多いらしい。「たとえば、愛知県で伝統の有松絞りをしている現役の職人さんのところにもお邪魔したんですが、とっても良い笑顔が撮れました。この写真、何かボクが面白いことを言って笑わせたわけではないんです。でも、良い笑顔でしょう? 」。

  • 素敵な笑顔で写る女性たち。浅田氏の撮影したポートレートの数々は、現在、attaca madamの公式ホームページで閲覧できる

そして、産婦人科医の三輪綾子氏も登壇。「女性は更年期を過ぎ、老年期に入ると女性ホルモンの変動から解放されます。気持ちの浮き沈みを支配してきたエストロゲンから一気に自由になるので、皆さんには、この機会にぜひ着心地の良いウェアを着て、好きなことに打ち込んでもらえたらと思います」と話す。ただ、老年期には代謝も落ちる。これにより冷えやすくなると、なかなか眠れない、といった症状にもつながりかねない。そこでattaca madamを着てもらえたら、と三輪氏。

  • 産婦人科医の三輪綾子氏

このほか、どんな人にattaca madamを着て欲しいか、という問いかけには「たとえば、抗がん剤の治療をした患者さんに着てもらえたらと思います。術後に、お肌が敏感になっている患者さんも多いんです。少し触っただけでも、ピリピリとした痛みが走ってしまう。そんな方に、肌に優しいattaca madamを届けられたら、もっと入院生活も快適に過ごしてもらえるのでは、と思います」とした。