個人投資家の桐谷広人さんが、YouTubeチャンネル『All Aboutマネー』のライブ配信に出演。読者や視聴者から寄せられた投資や株主優待にまつわる質問に応えてくださいました。今回は、「安全に資産を増やす方法」についてです。

個人投資家の桐谷広人さんが、YouTubeチャンネル『All Aboutマネー』のライブ配信に出演し、読者や視聴者から寄せられた投資や、株主優待にまつわる質問に回答してくださいました。

◆Q. 安全に資産を増やす方法はありますか?

「現在50歳です。老後の年金だけでは将来が不安でいっぱいです。どうやって資産を安全に増やせば良いのか悩んでいます。私も桐谷さんと同じく独身です」(いっきちゃん/50歳/女性)

◆A. 「少額で買える優待株から始めてみるのが良いと思いますね」(桐谷さん)

私が株式投資を始めた頃は、1000株単位で株を購入する必要がありました。ですから、1単位を100万円以下で買える銘柄は、ほとんどありませんでした。株式投資にはかなりの資金が必要でしたし、今のようにネット証券もなく、株価を簡単に確認することも難しかったのです。

けれど今は、株式がどんどん分割され、100株単位で買えるようになりました。現在、2万円くらいで買うことができる優待株が20社ほどあります。最初はそのような手頃な値段で株を買い、優待でクオカードを受け取り、それを買い物で使えば現金の節約になります。

購入する際は、対面式の証券会社で買うと手数料がかかるため、ネット証券を利用する方がよいでしょう。こうした方法で投資を始めるのが良いと思いますね。

2万円台で買える株に、学習塾などを運営する進学会ホールディングス<9760>という会社があります。同社の株価は、下がり続けていてますが、配当利回りは1%くらいあり、1000円のクオカードと同社が運営する学習塾やスポーツクラブで使える3000円相当(1枚500円)の優待券ももらえます。クオカードと配当を合わせると利回りは約5%、優待券を含めると約17%になります。

基本的に、配当は業績によって変動しますが、優待は廃止されることが少ないです。ただ、同社の場合、株価があまりに下がり、利回りが高くなりすぎると、優待が廃止される可能性もあります。

とはいえ、そういったリスクを恐れて何も行動を起こさないのは、よくないように思いますね。ですので、魅力的な優待を目当てに、複数の株を買ってみるのが良いと思います。そうすることで、リスクを分散させることにもなりますので。

教えてくれたのは……桐谷広人さん

1949年広島県出身。将棋棋士・投資家。日本テレビ系バラエティ番組『月曜から夜ふかし』に出演し、現金を使わない「株主優待生活」が話題になった。現在はテレビや講演会、雑誌などで幅広く活躍。『日経マネー』(日経BPマーケティング)、『ダイヤモンドZAi(ザイ)』(ダイヤモンド社)で連載中。

※紹介している内容は、2024年8月1日に収録した動画から、一部抜粋して編集したものになります

文=All About 編集部