三井住友銀行は10月7日、銀行・カフェ・シェアラウンジが一体となった新店舗「Olive LOUNGE下高井戸」をオープンした。SMBCグループとCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)が共同企画したもので、Olive LOUNGEとしては渋谷店に次ぐ2号店となる。関係者は「銀行を、街にお住まいの皆さんが日常生活のなかで気軽に立ち寄れる場所に変えていけたら」とアピールする。
スタバとSHARE LOUNGEを併設
Olive LOUNGE下高井戸は、京王線および世田谷線の下高井戸駅の目の前、という好立地に店舗を構える。
設計コンセプトは"下高井戸の森"。建物の敷地には街路樹が整備され、外壁の一部は壁面緑化されている。
1階にはスターバックスが入った。その奥には、三井住友銀行のATMコーナーを設置している。店内の床、壁、テーブルにはたくさんの木材を使用しており、木の温もりが感じられるデザインに。また三井住友銀行のコーポレートカラーであるフレッシュグリーンとトラッドグリーンを基調とした内装も来店者に落ち着いた印象を与える。
2階に上がると、三井住友銀行の窓口とCCCが運営する「SHARE LOUNGE」がある。
銀行窓口では、口座開設などの各種手続きに対応。資産運用などの相談にも応じる。そして銀行、決済、証券、保険など必要な金融サービスを1つにまとめたスマホアプリ「Olive」の操作方法、またVポイントの活用法についても専門のスタッフが案内する。
Oliveアカウントを契約している顧客の専用スペースOliver's Placeも用意した。利用者はリラックスした空間で過ごせる。
併設する「SHARE LOUNGE」の席数は63席。子ども、学生、ビジネスパーソンなど、誰でも気軽に利用できる。
電源はもちろん、高速Wi-Fiも用意しているほか、充電器・ケーブル類、イヤホン、モニターなどの貸し出しにも対応。仕事や勉強に集中できるブース席もある。営業時間は8時~22時。
例えば、学生プランなら60分で880円とリーズナブル。ビジネスパーソンなら、ソフトドリンクプランの60分で1,100円、1日利用でも3,850円で収まる。会議室の利用(8名まで)は60分で6,600円。キッズプランは60分で550円となっているから、子ども連れでも利用できる(3歳未満は無料)。ちなみに、ビールなども飲めるアルコールプランも用意されており60分で1,540円。
公式アプリでは、2週間前から空席チェックと予約が可能。回数券の購入、プレミアムメンバーの登録などにも対応する。なお11月30日までOPEN記念キャンペーンにより、一部のプランは20%オフで提供している。詳細は、公式ホームページを確認のこと。
なぜ下高井戸に? 今後の展開は
三井住友銀行 チャネル戦略部長の泉純氏は、個人向け総合金融サービスであるOliveについて「すでに300万アカウントを突破しました。とても好評です」と紹介したうえで「Oliveはお客様の生活に寄り添ったサービスを提供し、さらに豊かな生活を送ってもらうというコンセプトで開発しました。このOlive LOUNGE下高井戸も、同様のコンセプトで展開していきます」と説明する。
「従来の銀行は手続きをするための場所であり、ふらっと立ち寄れる場所ではありませんでした。15時にはシャッターを下ろすので、そこだけ町から閉ざされた空間になっていた。そんな銀行を朝から夜まで開ける、平日だけでなく土日にも利用できる、町のみなさんが集まる場所に変えていきたいという思いがありました。Olive LOUNGEであれば、学生は勉強しながら、社会人なら仕事をしながら、美味しいコーヒーを飲みながら銀行のサービスも適宜ご利用いただけます」
1日の来店者数は1,000名を目指す。「こちらのエリアにお住まいの主婦の方、そして学生の方の利用も見込んでいます。ちなみに、三井住友銀行とSHARE LOUNGEをご利用の方なら、駐輪場が90分間無料で利用できる特典もあります」と泉氏。
なぜ下高井戸に2号店を構えたのか? そんなメディアの質問に、泉氏は「渋谷店はフラッグシップ店舗という位置づけで、たくさんの人にOlive LOUNGEを知ってもらう狙いがあります。一方で、下高井戸店は郊外型のモデル店舗。今後、こうした町に根ざしたOlive LOUNGEも増やしていきたいと考えています」と回答する。Olive LOUNGEを、各地域のシンボルになるような場所にしていきたい――。そのため、まずは三井住友銀行が持っている自社物件のなかで立地の良い店舗、人々が利用しやすい場所を中心にOlive LOUNGEの進出を検討している、と泉氏。具体的には、新宿、都立大学、また大阪にも展開していけたら、と話した。