アイベックが運営するハッピーメールは10月3日、結婚や婚活に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2024年7月1日、独身の男女200名を対象にインターネットで行われた。
生涯未婚率は年々増加傾向に
国立社会保障・人口問題研究所の統計によると、生涯未婚率は2020年時点で男性は28.25%、女性は17.81%だった。50年前の1970年代と比べると、男性は26.55ポイント、女性は14.48ポイント上昇しており、年々増加傾向にあることがわかる。
また、1980年までの生涯未婚率は男性より女性の割合が多いが、1990年以降から男性の数値が女性を超えており、2020年では男女間で約10ポイントの差がついている。このことから、日本では未婚化が進んでおり、とくに未婚男性が多い状況にあることがわかる。
30代から未婚率がグッと下がる
厚生労働省「令和5年版厚生労働白書」によると、2020年の未婚率は男女ともに20代前半は9割程度、20代後半は7割程度で、20代のほとんどが未婚者であることがわかる。男性の未婚率は、30代前半になると半数程度に減少し、30代後半には4割を割り込んだ。一方、女性の未婚率は30代前半で約4割まで減少しており、30代後半になると3割を切っている。男女ともに三十路を越えたあたりから未婚率がグッと下がり、その後は緩やかに低下していく傾向があるようだ。
また、厚生労働省「令和5年(2023)人口動態統計月報年計」では、平均初婚年齢は夫31.1歳、妻は29.7歳と公表されている。現代の結婚適齢期が20代後半~30代前半であることから、30代になると未婚率が急激に下がっているとみられる。
結婚願望がある人は男女ともに「約7割」
独身男女各100名に「結婚したいと思いますか?」と聞いたところ、「はい」と回答した男性は69人・女性は70人で、結婚願望がある人は男女ともに約7割だった。生涯未婚率は年々増加しているものの、多くの人が結婚に意欲的であることがわかる。
結婚したい年齢は男性より女性のほうが早い
結婚したい年齢についてアンケート調査をしたところ、結婚したくない人を除くと、男性は「30歳~34歳」と「40歳~45歳」が最多の18人だった。次いで「34歳~39歳(16人)」、「46歳以上(11人)」と回答した人数が多く、20代までに結婚したい人は1割以下というデータが得られている。男性は仕事や社会に意識が向きやすく、家庭を持つ責任を重く考えがちなので、結婚したい年齢が遅くなりやすいのかもしれない。
一方、女性は「30歳~34歳」がもっとも多く、約3割を占めている。次に多かったのが「34歳~39歳(13人)」であり、「25歳~29歳(11人)」と「40歳~45歳(10人)」はほぼ同数だった。女性は20代までに結婚したいと答えた人が1割いるため、結婚したい年齢は男性より女性の方が早いことがわかる。女性は家庭や子どもに意識が向きやすいことから、早く結婚したいと思う人が多いのかもしれない。
結婚をしたくない人の理由は「時間を自由に使いたいから」が最多
結婚をしたくない独身男女に理由を聞いてみたところ、男性は「時間を自由に使いたいから」「お金を自由に使いたいから」がいずれも39人の最多回答だった。「金銭的な余裕がないから」を選択した人も約2割を占めており、男性は結婚すると時間やお金が不自由になることを大きなデメリットに感じているようだ。
一方、女性は「時間を自由に使いたいから」と答えたのが最多の44人、次いで「相手に気を遣いたくないから」が39人、「親戚付き合いが面倒だから」が30人という結果だった。時間の不自由さをデメリットと感じているのは男性と一緒だが、人間関係で苦労するのが嫌で結婚をしたくない女性が多いようだ。
さらに、「結婚をしたくないと感じたきっかけや理由を詳しく教えてください」というアンケートをとったところ、男性からは、「"お小遣い制"というキーワードを聞いたときに結婚したくないと思った。自分が稼いだお金をコントロールできない不自由さが嫌」「給料も上がらず嫁、子供ができたら支えられる自信がないため」「結婚すると単純に1人の時間が無くなる気がする。行きたくもない行事が増えて休みの日にダラダラできなくなる」「1人の方が気楽に行動できて、女性は特に扱いが難しく気遣いがストレスで疲れてしまうので、一緒に生活すると思うと嫌になる」といった声が寄せられた。
女性からは、「結婚すると旦那や子供を優先しなければならなくなって行動が制限されるから」「わざわざ関係の無い親戚に気を使うのがストレスだから」「自分の母親を見ていて親戚の集まりや義両親のお世話など大変そうだなと思うことがたくさんあるから」「結婚している友達の話を聞くと、旦那さんとの価値観の違いに悩んでいて大変そうに見えた。逆に未婚の友達はお金を貯めて自由に旅行やショッピングを楽しんでいて、羨ましいと感じたから」といった声が寄せられた。
婚活をしている独身男女はともに「約4割」
独身男女各100名に婚活しているかどうかを聞いたところ、「はい」と回答した男性は44人・女性は41人で、両者ともに約4割だった。約6割の男女が婚活をしていないため、結婚願望があっても行動していない人は意外と多いようだ。
独身男女に人気の婚活方法は「マッチングアプリ」
婚活している人は、どのような方法で出会いを探しているのか。調査によると、独身男性の1位は「マッチングアプリ」で、約3割の人が婚活に利用していることがわかった。2位は「婚活パーティー(19人)」、3位は「友人の紹介(12人)」という順位になっている。独身女性の1位は「マッチングアプリ(18人)」で、2位は「友人の紹介(16人)」、3位は「婚活パーティー(7人)」だった。
独身男女ともにマッチングアプリの需要がもっとも高く、出会いの場として活用していることがわかる。マッチングアプリは幅広い年代に普及し、一般的な恋活・婚活方法になりつつあるようだ。場所や時間を選ばず、スマホがあればいつでも始められるので、他の婚活方法よりも気軽に試しやすいのかもしれない。
結婚相手に求める条件ランキング1位は男女ともに「人柄」
結婚相手に求める条件ランキングでは、男女ともに1位は「人柄」、2位は「価値観の一致」となり、内面を重視している人が多いことがわかった。3位は男女で異なり、男性は「相手の容姿」、女性は「経済力」だった。どちらも婚活では重視されやすいポイントだが、理想を高く持ちすぎると結婚が遠のく可能性があるので注意が必要かもしれない。