2024年9月26日から9月29日に幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ 2024」(TGS2024)にて、コーエーテクモゲームスが『真・三國無双 ORIGINS』の試遊ブースを出展していた。
本作は2000年から続くタクティカルアクションシリーズ『真・三國無双』の9作目となる最新作。PC、PlayStation 5(PS5)、Xbox Series X|S向けに、2025年1月17日に発売が予定されている。
「TGS2024」ではおよそ15分のプレイを体験できた。本作の概要とともに試遊レポートをお届けする。
原点回帰をコンセプトに「真・三國無双」らしさを凝縮
本作のコンセプトは「原点回帰」。前作『真・三國無双8』ではオープンワールドが採用されるなどドラスティックなシステム変更が加えられたが、今作では従来シリーズのようにステージ制が採用されている。シリーズ本来の持ち味である、戦場を自在に駆け回って敵を吹き飛ばすタクティカルアクションに楽しさの比重が置かれた形だ。
ストーリーは曹操軍と孫権・劉備連合軍がぶつかる大一番「赤壁の戦い」までを描く。過去作と比べると時間軸は短いが、過去作では描かれていないエピソードに焦点が当たるなど、一つひとつのエピソードがより濃密に描かれる。シナリオは一本道ではなく分岐があり、マルチエンディングも採用されていることから、ボリューム不足を感じることはなさそうだ。
メインのプレイアブルとなる主人公は「記憶を失った旅の武芸者」という設定で、ゲームオリジナルのキャラクター。加えてサポートキャラクターのような位置付けで「随行武将」が登場し、一定時間、戦場で使用することができる。
随行武将は、曹操陣営では「夏侯惇」「郭嘉」「張遼」、孫権陣営では「黄蓋」「孫尚香」「周瑜」、劉備陣営では「関羽」「張飛」「趙雲」の合計9人。プレイアブルの人数もまた過去作に比べるとグッと絞られているが、その分、一介の武人である主人公を成長させる楽しさと、人間離れした性能の無双武将を切り札として繰る爽快感に期待できそうだ。
戦場を埋め尽くす兵士の数&鬨の声がスゴい!
今回の試遊では「汜水関(しすいかん)の戦い」をプレイできた。打倒「董卓」のために、曹操、孫権、劉備が共闘する。
戦場に出てみると、まず兵士の数に圧倒される。広いフィールド上に集団が点在する前作と比べると段違いの密度に感じた。
アクション面では、持ち味である爽快感を踏襲しながら、本作ならではの要素も加わっている。1つは武器の種類ごとにさまざまな種類が用意されている「武芸」。攻撃を繰り返すと闘気が貯まり、闘気を使うことで強力なスキル「武芸」を発動できる。
強い武将相手には、攻撃の連打ばかりでは対応できない。回避やタイミングよくガードを決めて弾き返しを行うなど、本格的なアクション操作も求められる。ガード不能の危険な攻撃には、回避か、武芸の「発剄」で打ち崩すといった対処も必要だ。
また、強い敵には「外功」というゲージがある。ガード不能攻撃を発剄で崩すなど、武芸や特定タイミングで削ることができ、削りきった敵には大ダメージを与えるチャンスが発生。メリハリのあるアクションが楽しめる。もちろん、お馴染みの無双乱舞も健在。発動時に大勢を吹き飛ばす気持ちよさはさすが「真・三國無双」といったところである。
さらに、本作は自キャラとともについてきてくれる兵士たちが存在する。彼らに指示をあたえる「戦法」を使うことで、周囲の兵士を使った特殊な攻撃やサポート行動を発動できる。状況に合った指示を選べば「特効」が発動し、より大きな効果を発揮するようだ。
筆者は熱心なシリーズファンというわけではない。しかし本作はプレイしながら少なからず興奮を覚えた。
何よりもまず、臨場感がすごい。自軍の大勢と敵の大勢がぶつかり合う「大軍団」が発生する場面では、カメラワークの演出、鬨の声と馬を駆る音、画面を埋め尽くす軍勢の迫力が一体となって、まさに「戦場を駆け回る1人になった感覚」を盛り上げてくれるのだ。
また、周囲の兵士を利用した戦法や、強力な随行武将を利用するタイミングを図るのも楽しい。一騎当千の楽しみもあれば、兵を率いて共闘する武将らしさも楽しめる。単なるアクションではない、“タクティカル”アクションならではの醍醐味が本作にはあると感じた。
試遊では呂布とのバトルも用意されていたようだが時間切れ。試遊版では短い時間ながら要素が詰め込まれていて少し難しく感じる部分もあったが、本編ではチュートリアルが充実している模様だ。試遊を経て、リリースが楽しみな1本となった。