ネスレネスプレッソ(NESPRESSO)は10月10日、全自動スチームパイプを搭載したコーヒーメーカー「ヴァーチュオ クレアティスタ」を発売する。きめ細やかなフォームミルクを作れるのが特徴で、家庭でも気軽にラテアートを楽しむことができる。本体価格は9万9,000円。またコーヒーの占有品種を使って「類稀なる味わい」(関係者)を実現したカプセル「No.20」を10月8日より数量限定で販売する。都内で開催した説明会で、メディアに披露した。

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    ネスプレッソが、最新コーヒーメーカー「ヴァーチュオ クレアティスタ」を発売する

ネスプレッソ最新作「ヴァーチュオ クレアティスタ」

ヴァーチュオは、ネスプレッソが独自に開発したセントリフュージョン(遠心力抽出法)を搭載したコーヒーメーカーの人気シリーズ。その最新製品として「ヴァーチュオ クレアティスタ」が登場した。

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    「ヴァーチュオ クレアティスタ VERTUO CREATISTA」。ステンレススチールのボディで、サイズは24.5(W)×41.7(D)×32.2(H)cm、重量は約7.13kg

コーヒー抽出口の隣りには、シリーズ初となる全自動スチームパイプを搭載した。上部には「ミルク温度ボタン」と「ミルクテクスチャーボタン」があり、フォームミルクの温度とテクスチャーを細かく調節可能。これを使えば、豊かなクレマ(きめ細かい泡の層)とともに好みのコーヒーが楽しめる。

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    全自動スチームパイプ

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    ボタン1つで、カフェラテ、ラテマキアートなどに最適なフォームミルクを作れる

ネスプレッソのコーヒーメーカーには、鮮度を守るアルミニウム製カプセルに密封された専用コーヒーが欠かせない。ヴァーチュオ向けには、すでに30種類以上のバラエティ豊かな専用コーヒーが販売されている。

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    ヴァーチュオの専用コーヒー

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    コーヒーカプセルのセット位置はここ

世界的バリスタ「僕はもう何もすることがないです(笑)」

この日、「ラテアート ワールドチャンピオンシップ」(2008年開催)でアジア人初のチャンピオンに輝いたバリスタの澤田洋史さんが特別ゲストとして招かれた。澤田さんは現在、米国のシカゴとニューヨークにてSawada Coffeeを展開している。「普段、私の店舗ではブラックで飲むとビターチョコレートのような苦みとコクが感じられる、それでいてミルクと合わせるとキャラメルのような味わいに変化する、そんなコーヒー豆を使っています」と澤田さん。このあと、ラテアートの実演を披露した。

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    バリスタの澤田洋史さん

「店舗では、ミルクの泡をきめ細かくする技術も使うんですが、このヴァーチュオ クレアティスタは全部自動でやってくれるので、僕は……もう何もすることがないです(笑)。抽出されたミルクの泡を整えるため、カップの底をテーブルにトントン、何回か叩きます。あとはコーヒーにミルクを注いでいきましょう」(澤田さん)

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    見事なラテアートが出来上がった

澤田さんによれば、ミルクとコーヒー、双方のきめの細かさが合致したときに自然に「アートが現れる」という。「アートが現れる、これは美味しさの証明なんです。これが描けている、というのはエスプレッソが完璧に抽出できている、ミルクの泡も非常に細かい、そんな証であると言えます」。ちなみに、ミルクの温度は低めに設定するのがコツだそう。「日本人には『ぬるい』と感じるような温度でコーヒーに混ぜれば、ミルクの甘味もコーヒーの風味も引き立たせることができます」と解説した。

20年にわたる研究・開発の集大成のコーヒーカプセルも登場

一方で「No.20」は、ネスプレッソが20年にわたる研究・開発の集大成として完成させたコーヒー。ヴァーチュオ、オリジナルのどちらのコーヒーメーカーにも対応するカプセルを販売する。

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    ヴァーチュオ向け「No.20」は、1本(5カプセル入)で2,160円

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    オリジナル向け「No.20」も同様に1本(5カプセル入)で2,160円

同社では、このコーヒーについて「ネスプレッソが新たなアラビカ品種の開発、理想的なテロワールの特定、献身的な栽培、そして最終カップに仕上げるまで、あらゆる過程においてたゆまぬ努力を続けた結果として生まれたものです。繊細で画期的な味わいをもつコーヒーに仕上がりました」とアピールする。

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    会場でも「No.20」を抽出

この日、特別ゲストとして招かれたワインテイスター・ソムリエの大越基裕氏はNo.20が抽出される様子を目にして「なるほど、酸味のある香りがこちらの席にも伝わってきました。柑橘系の酸味ですね」とコメント。そのあと、実際に口にすると「苦みは穏やかで、かなり上品。透明感もあります。味わいの中心に酸味があり、華やかな香りが外に伸びていく、そんなイメージを抱きました」と解説した。

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    ワインテイスター・ソムリエの大越基裕氏

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    筆者も「No.20」を試飲した。豊かな風味、そして口に含むと奥深い味わいが感じられた