日本電気は10月3日、GIGAスクール構想第2期に向けた学習者用PC「NEC Chromebook Y4」を発表した。同日販売を開始し、2025年2月に出荷予定。価格はオープン。同社は2028年度までに200万台の提供を見込んでいる。

  • NEC Chromebook Y4

GIGAスクール構想は、社会環境の変化にともない、小中高等学校などの教育現場で児童や生徒がPCなどのICT端末を活用できるようにする取り組み。児童・生徒1人1台の端末利用のほか、クラウドやデジタル教科書の活用、通信環境の整備など、ハード・ソフト両面での改革が進められている。現在、2019年度からスタートしたGIGAスクール構想で導入された端末がリプレースの時期にさしかかり、第1期の状況を踏まえた次期の環境整備以降が、第2期として見込まれている。

日本電気の新端末は、従来モデルと同様、360度回転するディスプレイによりノートPCにもタブレット端末にもなる11.6型コンバーチブルPC。OSはChrome OS、CPUはIntel N100、メモリは4GB(LPDDR5)、ストレージは32GB eMMCを採用する。ディスプレイはタッチ対応で、別途デジタイザーペンをオプションで提供する。

従来から基本性能が強化されたほか、通信は新たにWi-Fi 6Eをサポート。端末の安全性も高め、ショートが起きにくい基板設計に加え、電源供給ケーブルすべてに保護回路を追加。ヒンジ内ケーブルも壊れにくい構造に変更した。机上の鉛筆の芯などが開口部から入らないようコネクタ位置も改善している。

また、従来モデルの修理事例で4割以上を占めた、落下による天板破損を低減するため、端末の外周をTPUで覆った。従来モデルの修理事例を基に、耐久性確認試験の強化や追加も行っているという。

  • ヒンジ内のケーブル保護パーツを壊れにくい構造に変更

  • コネクタ部の位置を、鉛筆の芯が入りにくいように改善した