個人投資家の桐谷広人さんが、YouTubeチャンネル『All Aboutマネー』の番組に出演し、読者や視聴者から寄せられた投資や、株主優待にまつわる質問に回答してくださいました。
◆Q. 自社の商品がもらえるおすすめの優待株はありますか?
「自社商品の優待がもらえるおすすめの企業はありますか?」(あっくん/45歳/会社員)
◆A. 「自社商品がもらえて、利回りが良い優待銘柄は結構あります」(桐谷さん)
食品や飲料、衣料品など、自社商品がもらえる優待株はいろいろあります。例えば、マックハウス<7603>という衣料品会社は、かつて高級ジーンズが売りで、100株で30万円くらいでしたが、今では4万円以下になっています。
配当金はなくなりましたが、優待は続いており、100株保有で同社の店舗で使える1000円分の優待券と、同社の公式オンラインストアで使える5000円相当(1000円×5枚)の優待券(※)が年2回もらえます。
※3000円(税抜)以上の買い物につき1枚(1000円相当)利用できる
また、3年以上保有すると、店舗で使える優待券が2000円分に増えます。4万円以下で年間4000円分の優待券がもらえるため、非常に高い利回りになります。同社も業績が良いとはいえないので、優待が廃止される可能性もありますが、それでも長年優待を続けています。私が購入した時よりも株価は下がっていますが、年間10%の利回りを得られているので満足していますね。
カジュアルウェアを販売するライトオン<7445>も、4万円前後で買うことができ、100株保有で3000円分の優待券がもらえます。また、衣料品を販売会社のタカキュー<8166>も、上場した時は100株で10万円ぐらいでしたが、今は1万5000円前後で購入でき、500株以上の保有で2000円相当の優待券がもらえます。私は、1万円相当の優待券(2500株以上の保有)をもらって、ズボンやワイシャツなどをいただいています。
衣・食関連ではないですが、学習塾やスポーツジムを運営する進学会ホールディングス<9760>は、2万5000円以下で買うことができます。100株以上の保有で1000円分のクオカードや自社運営の学習塾・スポーツクラブで使える3000円分の優待券、さらに配当金がもらえます。
ただ、株価が下がってきているため、優待が廃止されるリスクもあります。その点は、注意が必要かもしれませんね。
<編集部より>
本記事で紹介している内容は、2024年8月1日に収録した動画から一部を抜粋・編集したものです。また、株主優待に関する情報は、記事執筆時点のものになります。詳細につきましては、各社が発表している株主優待内容をご確認ください。
教えてくれたのは……桐谷広人さん
1949年広島県出身。将棋棋士・投資家。日本テレビ系バラエティ番組『月曜から夜ふかし』に出演し、現金を使わない「株主優待生活」が話題になった。現在はテレビや講演会、雑誌などで幅広く活躍。『日経マネー』(日経BPマーケティング)、『ダイヤモンドZAi(ザイ)』(ダイヤモンド社)で連載中。
文=All About 編集部