さっそく札幌で北海道民女子に聞くと「テントを張ってBBQする。海でキャンプ。」と言い出した。わざわざ海ですることか?驚いていると「キャンプするの?とか言われても、え?しないの?」しないですよ・・・
別の中年男性たちに聞いても「海にキャンプしに行くのが夏休み!」と断言。
北海道には海水浴場が30ヶ所以上もある。そこでその一つ、石狩市のはまなすピリカビーチに行ってみた。砂浜を見渡すと、ゲゲ!本当にテントで埋め尽くされていた。しかも、本格的キャンプができるガチテントだ!
本格的なテントにもびっくりだ。「一年に一回しかやらないから。夜は泊まって。」はい?ここに泊まるの?「泊まりに来てる。2泊3日ですよ。」えー?2泊も?何するの?「海を眺めて、肉を食う!」本当にBBQのためだけに海に来てるのだ。
本格的なテントを案内してもらうと、「ここがゲームしたりしてくつろぐリビング、奥が寝室ですね。」家かよ!キャンプするなら山じゃないの?「海はそれ自体遊び場じゃないですか。」BBQしかしないのに?「朝からはっちゃけるよね。」山ではっちゃけてもよくない?
テントを畳んで撤収中のファミリー。少年が言うには「夢の時間でした。で、現実になる。天国と地獄みたいなもん。」短い夏をめいっぱい楽しんだあとの切なさを感じるなあ。
札幌国際大学観光学部、藤崎達也准教授によると「北海道でビーチキャンプが行われるようになったのは昭和30〜40年代。海水浴場は宿泊施設が整ってなかったので海の家がテントを貸し出したのが始まりです。北海道の夏は短いので海辺のリゾート施設が発達せず、いまも宿泊はキャンプで行うのが定着しています。」
そして青年たちはこんなことも言う。「夏の恋がしたい。水着のおねえさんと遊びたい。」そこで湘南の海水浴場の写真を見せると「うらやましいです。東京で夏の恋をしたい。」
でも夏の海でキャンプをするのは、短い夏を凝縮して堪能したいという北海道民の願いがこもっているんだね!