休日は子どもと楽しく遊ぶだけでなく、同時に学びにもなる場所に連れて行きたい……。我が家のみならず、こんな思いをお持ちの親御さんは多いはず。今回は、夏休みを利用して、小学1年生の息子と一緒に「Daiichi Sankyo くすりミュージアム」を訪問してみました。
■無料で訪問できる、くすりの情報発信基地
日本橋本町にある、第一三共の本社ビル。その1階にあるのが、くすりの情報発信基地「Daiichi Sankyo くすりミュージアム」です。
日本橋地域は、江戸時代から薬種問屋が集結し、くすりの歴史とともに歩んできました。つねに社会とともに私たちのからだを守ってくれている"くすり"。その作り方と役割を誠実に伝えたいという第一三共の思いから作られたのが同施設です。予約制ですが、だれでも無料で入館できます。
今回は夏休みを利用して、小学1年生の子どもとともに、「Daiichi Sankyo くすりミュージアム」を訪問することにしました。本人は1週間前からワクワク楽しみにしていましたが、くすりについて正しく理解するのは大人でも難しいもの。6歳の息子がどれだけ楽しめるのか……ちょっと不安を抱えつつも、いざ体験へゴーです!
■くすりラウンジで第一三共の思いを聞く
ついにやってきた、「Daiichi Sankyo くすりミュージアム」(以下、くすりミュージアム)。入り口をくぐると、「くすりラウンジ」があります。時間になったら受付に向かいましょう。
受付を済ませると、まず中央にある丸いテーブルに案内され、テーブルに映像が投影されます。ここで第一三共が一粒のくすりにかける思いが語られますが、息子はテーブルに映像が映るという面白い体験のほうが気になったようです。
続いて2階へと向かいます。来館者は入口でICチップが組み込まれたメダルを受け取ります。これを端末「カプセルエントリー」のくぼみにはめ込み、年齢や性別などの情報を登録。このメダルを使って、この先の展示施設を操作することになります。
■くすりのうごきとはたらきをクイズ・ゲームで体験
ここからがくすりミュージアムの本番です。最初のコーナーは「からだとくすり」「くすりのターゲット」。画面の前に立つと子どもの姿がCGとして映し出され、からだのなかにズームイン。病気にかかったとき、くすりがどのような役割を果たしているのかを知ることができました。
そのまま通路を歩いて行くと、研究室のような大きなフロアにたどり着きます。気分はすっかり薬剤師です。
最初に目に映るのは巨大な人体模型。この「くすりのうごき」コーナーで、くすりがからだの中をどのように巡っていくのか、動きとともに知ることができます。
そのとなりは、「くすりの種類」コーナー。くすりの種類を当てるクイズが出題されます。息子は全問正解!……のはずが、私の一言で最後の答えを変え、1問間違えてしまいました。ごめんよ~!
さらに中央に向かい、「くすりのはたらき」コーナーへ。ここでは、3人まで同時参加できる対戦型のゲームから、くすりが力を発揮する仕組みを学ぶことができます。メダルを操作して遊べるので、息子はすっかり夢中に。子どもが喜ぶこと間違いなしのコンテンツです。
■くすりの種とくすりの組み立てを学ぶ
ここからはくすりの組み立て方を学んでいきます。はじめに「くすりの長い旅」コーナーで全体の流れが説明され、続いて「くすりの種を探す」コーナーで研究所の活動を垣間見れますが、ちょっと小学1年生には難しかったようです。ですが、「くすりの種:自然」コーナーは興味津々。自然界の中にあるさまざまな“くすりの種”を覗いていきます。
次は「くすりの種:化学」コーナーと「くすりを組み立てる」コーナー。たくさんの化合物の中から“くすりの種”を見つけるスクリーニング・シミュレーションや、コンピューターを使って“ヒット化合物”を組み立てるドラッグ・デザインがゲームになっており、息子もかなり楽しんでいました。クリア後には成績も表示されるので、親子で競ってみるのも面白そう。
そして製剤開発やくすりの飲み方を習う「くすりをかたちづくる」コーナー、臨床試験について学ぶ「くすりを確かめる」コーナー、バーチャル工場で生産工程を知る「くすりをつくる」コーナー、発売後により安全と使いやすさを追求していく育薬を教わる「くすりを育てる」と続きます。ですが、息子はあまり興味を持てなかったようで、ここはサッと目を通して終了です。
■大型スクリーンでくすりの歩みを勉強
最後に、大型スクリーンが設置されたシアターに足を踏み入れます。スクリーン3面を利用した「くすりの歩み」コーナーでは紀元前から現在までのくすりの歴史がデジタル年表で表示され、息子は聞いたことのあるくすりの名前を見つけたら私に教えてくれました。 この大型スクリーンは、スケジュールに合わせて「くすりシアター」になります。上映されるコンテンツは「人々を感染症から守るワクチン」と「がんとの闘い」の2作品。今回は「人々を感染症から守るワクチン」を観ることができました。“新型コロナウイルス”という身近な話題だったこともあり、息子も関心を持って鑑賞できたようです。
大型スクリーンの反対には「くすりと日本橋」コーナーがあり、モニターでくすりと日本橋の繋がりが紹介されていましたが、こちらはまったく興味を示さずスルー。そして出口の前には第一三共グループの取り組みを紹介する「くすりを世界へ」コーナーがありました。
■クイズに正解してカプセルトイをゲットしよう!
これでくすりミュージアムのコンテンツは無事に制覇です。しかし、実は夏休み限定コンテンツとして「夏休みイベントクイズ」を同時に行っていたのでした。大人用と子ども用で難易度の異なるクイズに正解すると、カプセル自動販売機を回せるコインをもらうことができます。
とはいっても、どちらもくすりミュージアムをちゃんと回ればちゃんと答えがわかります。「え~、わかりません~」と悩んでいた息子も無事クイズに正解。くすりのカプセル型のペンをゲットしてご機嫌でした。
■子どもと一緒に遊びながら学べる「Daiichi Sankyo くすりミュージアム」
そんなわけで、小学1年生の息子とのくすりミュージアム訪問はこれにて終了。退館時には、受付の前にある「おくすりシート くるりんBOX」も発見。これは、第一三共ヘルスケアが実施しているプロジェクトで、使用済みのおくすりシートを一般の方から回収・リサイクル処理し、新たなリサイクル製品として再生することを目指すというもの。息子は「次に来るときはおくすりシートを持ってくる」と決意したようです。
体験を終えた息子に、今日の感想を聞いてみると、「一番楽しかったのは、上映するのを観るところ。面白かったのは、一番近いところを探すゲーム(※スクリーニング・シミュレーション)」とのこと。そして「くすりってこんなに色々あるんだな~って勉強できました」と答えてくれました。うん、よくがんばった!
訪問するまでは、小学1年生は難しいのでは?と思っていた、くすりミュージアム。しかし、クイズがありゲームがあり、そしてシアターもありで、息子も十分に楽しめたようです。もう少し学年が上がってから訪れれば、また新たな学びも期待できるでしょう。
子どもと一緒に遊びながら学びたいというご家庭は、ぜひ一度、休日や長期休暇の体験学習として「Daiichi Sankyo くすりミュージアム」を訪れてみてください。
加賀章喜
Daiichi Sankyo くすりミュージアム
入場料:無料
開館日:火曜~日曜、祝日、振替休日
休館日:月曜、年末年始
予約制:1日4枠 (1枠上限20名) 受付:Webサイト(28日前から3営業日前まで)
開館時間:10:00~17:30
(1枠目10:00~11:30 / 2枠目 12:00~13:30 / 3枠目 14:00~15:30 / 4枠目 16:00~17:30)