東京都は10月1日、「都民の日」を記念し、施設の無料公開や記念行事を行う。
「都民の日」とは
都民の日は、東京都が1952年(昭和27年)に制定した記念日。明治22年5月、明治元年から置かれていた東京府の中に新たに東京市が誕生したが、京都・大阪の2市とともに、その誕生直前に公布施行された市制特例という法令により、他の市にくらべて、市民の市政参加への道が大きく制限されていた。市は置かれたというものの、市長と助投の仕事は国が任命した府知事と府書記官が行い、市投所の建物もなく、市の職員もいないという制度だった。
こうした制限に対し、市民の市政参加の道を広げようとする運動が市会を初め市民の間でねばり強く続けられ、明治31年に市制特例が廃止された。同年10月1日には、市会によって選ばれた市長をもつ新しい東京市が誕生し、市役所も開設された。この新しい東京市誕生の歴史を忘れないため、大正11年10月1日「自治記念日」に定められ、その後、自治の大切さを自覚しようという願いをこめて、昭和27年に「都民の日」となった。
施設を無料公開
都民の日を記念し、10月1日、浜離宮恩賜庭園、小石川後楽園、旧岩崎邸庭園、清澄庭園など9つの庭園と、恩賜上野動物園、井の頭自然文化園、多摩動物公園、葛西臨海水族園など7つの動物園や植物園、江戸東京たてもの園、東京都美術館、東京都庭園美術館など5つの美術館・博物館等が無料となる。(混雑時、入場制限あり)
また、京浜島勤労者厚生会館(「テニス、卓球、バドミントン」個人・1時間のみ)の使用料も、開館の時間中、無料となる。
記念行事の実施
「東京都水の科学館」(東京都江東区)では、「子どもサイエンスチャレンジ『表面張力』について体験」を実施。記念品も配布する。時間は9時30分~17時00分。(入館は16時30分まで)
「奥多摩 水と緑のふれあい館」(東京都西多摩郡)では、小河内ダムに関するビデオを上映する。時間は10時00分~16時00分。
「東京都虹の下水道館」(東京都江東区)では記念品を配布する。時間は9時30分~16時30分。(入館は16時00分まで)
当日の開園・開館状況及び利用方法等の詳細は、各施設かホームページで確認を。