2004年、映画『誰も知らない』で、弱冠14歳にして鮮烈なデビューを飾った柳楽優弥。日本のみならず世界的に評価された同作は、いまも多くの人々の記憶に残っていることでしょう。彼はその後も順調にキャリアを重ね、数々の話題作・注目作への出演を続けています。

今回はマイナビニュース会員400人に柳楽優弥が出演する作品について聞きました。その結果をランキング形式でご紹介します。

柳楽優弥出演作品の人気ランキング

  • 1位:誰も知らない(14.5%)
  • 2位:ザ・ファブル(12.0%)
  • 3位:今日から俺は!!劇場版(10.7%)
  • 4位:浅草キッド(9.0%)
  • 5位:闇金ウシジマくん Part2(7.3%)
  • 5位:銀魂シリーズ(7.3%)
  • 7位:ゆとりですがなにか インターナショナル(6.0%)
  • 8位:太陽の子(4.7%)
  • 9位:星になった少年 Shining Boy & Little Randy(3.4%)
  • 10位:HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス(3.0%)

続いてはトップ10までの作品概要と、アンケート回答者のコメントを一部紹介します

1位:『誰も知らない』(14.5%)

『誰も知らない』は2004年公開の、是枝裕和監督の映画作品。主演の柳楽優弥は、第57回カンヌ国際映画祭にて日本人初、史上最年少で最優秀主演男優賞を獲得するなど、国際的にも高い評価を受けています。キャッチコピーは、「生きているのは、おとなだけですか。」。

都内の2DKのアパートに、母親と4人の子どもたちが引っ越してきます。子どもたちの父親はそれぞれ違っており、しかも母のけい子は追い出されるのを恐れ、長男の明以外の存在は大家に告げていませんでした。

学校にも行っていない4人の兄妹。ある日、けい子は短いメモと僅かなお金を残し、明に妹弟の世話を託し家を出ます。この日から、置き去りにされた兄妹たちだけ、誰にも知られることない「漂流生活」が始まります。

弱冠14歳(撮影時は12歳)にして主演の明を演じた柳楽優弥は本作がデビュー作。数々の映画賞を受賞するなど、一躍脚光を浴びました。ユーザーからも、「あの子役での演技は印象に残っている」「やっぱりこれしかないと思う」「鮮烈な印象」「一番のはまり役」「この映画での印象が強い」など、そのインパクトの大きさをものがたるコメントが並んでいます。

ユーザーコメント

  • 「柳楽優弥といったらやっぱりこの作品だと思う」(女性・35歳)

  • 「カンヌ映画祭の最優秀主演男優賞を受賞した作品なので」(男性・43歳)

  • 「デビュー作であり鮮烈な印象を受けた」(男性・49歳)

  • 「印象的な眼差しと演技力に惹きつけられた」(女性・44歳)

  • 「すごい演技力を見せつけたから」(男性・47歳)

  • 「リアルで見入ってしまった」(男性・43歳)

  • 「話題になっていたので見たが、とても考えさせられる内容で印象に残った」(女性・48歳)

  • 「まだ幼かったけど、圧倒的な演技力にビックリしたのを覚えてます」(女性・49歳)

2位:『ザ・ファブル』(12.0%)

『ザ・ファブル』は2019年公開、岡田准一が演じる「ファブル(寓話)」と呼ばれる殺し屋を描いた映画作品。南勝久による同名の人気マンガを原作としています。

依頼を受けた仕事を完璧にやり遂げ、一切の痕跡を残さないため、ただ"ファブル"という呼び名のみで知られる伝説の殺し屋。ある日、彼は育ての親であるボスから呼び出され、ある指令を受けます。それは、「1年間大阪に移住し、その間は誰も殺さず一般人として平和に暮らせ」というもの。「佐藤明(さとう・あきら)」という偽名を与えられた彼は、一般人として新たな生活を始めることになるのですが……。

柳楽優弥は、明の大阪での身元引受先の暴力団・真黒組の若頭、安田顕演じる海老原の弟分、小島 賢治(こじま・けんじ)役で出演。"ファブル"と対立する、エキセントリックかつデンジャラスなキャラを演じています。

コメントでは、「ハマり役」「作品にマッチしていた」「迫力のある演技が魅力的」「かっこいい演技に惚れた」などその演技を好感する意見が多くありました。

ユーザーコメント

  • 「主役では無いのに印象が強烈に残った」(女性・45歳)

  • 「原作のキャラに近くて良かった」(男性・44歳)

  • 「漫画も読んでいる。いい演技だった」(男性・43歳)

  • 「冷酷ではなく情のある殺し屋で、人としての二面性が面白い」(男性・48歳)

  • 「独特な雰囲気があるなと思う」(男性・48歳)

  • 「ストーリーも面白いし、役にはまっていたから」(男性・43歳)

  • 「この人は本当に演技、うまいと思う。いい人も悪い人も恐ろしいぐらい変わるので、見ていて楽しいすごい人」(男性・48歳)

3位:『今日から俺は!!劇場版』(10.7%)

『今日から俺は!!劇場版』は、2020年公開の映画作品。西森博之による同名の不良マンガ作品を原作とするテレビドラマ『今日から俺は!!』の劇場版です。なお本作と別に1994年にも一度、劇場映画化されています。

1980年代の千葉の架空の高校、私立軟葉高校が舞台。ヤンキーたちのバトル・ライフを、コメディ&ギャグタッチで描いています。主役の、軟葉高校に君臨する主人公コンビ、三橋貴志(みつはし・たかし)と伊藤 真司(いとう・しんじ)をそれぞれ賀来賢人と伊藤健太郎が演じました。

映画版で登場する柳楽優弥は、対立する北根壊高校の番長・柳鋭次(やなぎ・えいじ)役で出演。凶暴なナイフ使いで三橋と伊藤を追い詰める役柄を好演しています。

コメントでは、「昔から馴染みのある漫画が題材で楽しめた」「コミカルな演技も良かった」「インパクトのあるキャラクター」「ヤンキーの演技が似合ってた」など、その役作りを賞賛する声が届いています。

ユーザーコメント

  • 「役に、顔と雰囲気が良く合っていた」(女性・48歳)

  • 「原作の通りのキャラと演技で良かった」(男性・47歳)

  • 「独特な役だったし、彼にしかできない役だと思う」(男性・39歳)

  • 「イケメンなのに三枚目なところ」(男性・40歳)

  • 「漫画でも見たことあったけれど、劇場版だとがっかりすることもあるがこれはおもしろく、スカッとした」(女性・43歳)

4位:『浅草キッド(9.0%)』

『浅草キッド』は、ビートたけしの同名の自伝小説を原作とした劇団ひとり監督の映像作品。Netflix企画・製作で、2021年に配信開始されています。主役の二人、ビートたけしを柳楽優弥が、その師である深見千三郎(ふかみ・せんざぶろう)を大泉洋が演じました。

多くの芸人に尊敬されながらも、テレビに一切出演しなかったため「幻の浅草芸人」と呼ばれた深見千三郎。昭和40年代、大学を中退し、当時"笑いの殿堂"と呼ばれたフランス座のエレベーターボーイをしていたタケシは、深見の芸に惚れ込み弟子入りを果たします。

深見の厳しくも愛のある指導を受け、成長していくタケシですが、やがてお笑いの世界にもテレビの時代が到来し、漫才コンビ「ツービート」を結成。深見の反対を押し切り、フランス座を飛び出していきます。

柳楽優弥は本作でビートたけしを熱演。実在の、しかも超有名人という難しい役どころでしたが、「再現力がすばらしかった」「しっかり役にマッチングしていた」「漫才のシーンがインパクトがあった」など絶賛の声が届いています。

ユーザーコメント

  • 「北野武そのままだった」(女性・39歳)

  • 「若い勢いのあるイメージがぴったりだった」(男性・38歳)

  • 「破天荒な役が合う」(男性・48歳)

  • 「非常にインパクトのある映画だったので、記憶に強く残っております」(男性・48歳)

  • 「選ぶのが難しかったですが、浅草キッドでの役作りには驚きました。本物かと思うくらい、仕草や喋り方全てが感動するレベルでした」(女性・32歳)

5位:『闇金ウシジマくん Part2』(7.3%)

『闇金ウシジマくん Part2』は、真鍋昌平によるマンガ作品『闇金ウシジマくん』を原作とした映画シリーズの第2弾。2012年公開のPart1の続編として、2014年に公開されました。前作から引き続き、主役のコワモテの闇金業者・丑嶋馨(うしじま・かおる)を山田孝之が演じています。

綾野剛や菅田将暉、窪田正孝ら若手の人気俳優が大挙出演する本作ですが、柳楽優弥はエキセントリックなストーカー・蝦沼(えびぬま)役を怪演。劣悪な環境の産廃現場などで働く日雇い労働者が、たまたま道で目にした女性を陰湿にストーキングするというトリッキーな役どころに挑戦しています。

ユーザーからも、「インパクトがあった」「個性的な役柄だった」「滑稽で面白い」など、その演技力に賞賛の声が寄せられています。

ユーザーコメント

  • 「とにかくおもしろかった」(男性・49歳)

  • 「役にきっちりハマっていた」(男性・49歳)

  • 「あんな気持ち悪い役をできるなんて」(女性・41歳)

  • 「役柄とイメージが違っていたのに、上手に演じていてすごいと感じた」(女性・40歳)

5位:『銀魂シリーズ』(7.3%)

『銀魂シリーズ』は2017年と2018年に公開された、空知英秋のSF時代劇マンガ『銀魂』を原作とした実写映画。柳楽優弥は、両作に土方十四郎(ひじかた・とうしろう)役で出演しています。

舞台は江戸時代末期、地球は「天人(あまんと)」と呼ばれる宇宙人の襲来を受けます。天人の強大な力の前にあっさりと開国した江戸幕府は傀儡政権となり、廃刀令により侍たちは力を奪われていきます。そんな時代でも侍の魂を失わない、小栗旬演じる坂田銀時(さかた・ぎんとき)。江戸の治安を預かる警察組織・真選組の"鬼の副長"土方十四郎は、何かと銀時と張り合う状況に陥ります。

ユーザーコメントでは、「見た目もぴったりでカッコよかった」「マンガの実写の中でもキャスティングが良かったものの一つ」「渋い役者さんとのイメージのギャップが良かった」などの意見がみられました。

ユーザーコメント

  • 「原作キャラクターと違和感がなく、格好良かった」(男性・41歳)

  • 「顔は若干いかついがお茶目なところもあり、雰囲気があるところがいい」(男性・45歳)

  • 「アニメも漫画も見てて好きで、実写化不安だったけど面白かったし、皆それぞれキャラが合ってた」(女性・35歳)

7位:『ゆとりですがなにか インターナショナル』(6.0%)

『ゆとりですがなにか インターナショナル』は、宮藤官九郎のオリジナル脚本による日本テレビ系ドラマ『ゆとりですがなにか』の続編となる映画作品で、2023年に公開。岡田将生と松坂桃李、柳楽優弥が主演を務めています。

夫婦仲も家業にも問題を抱える、岡田将生演じる坂間正和(さかま・まさかず)。アラサーながら女性経験ゼロの、松坂桃李演じる小学校教師・山路一豊(やまじ・かずとよ)。中国での事業に失敗し、失意の帰国となった、柳楽優弥演じる道上(みちがみ)まりぶ。「ゆとり第一世代」であるアラサー世代の彼らが社会問題や恋愛に直面し葛藤し、懸命に生きる姿を描いています。

本作を推すユーザーからは、「演技力が高く楽しめた」「今の時代にあった、まったり作品でよかった」「とても心に響くものだった」といった声が届いています。

ユーザーコメント

  • 「今時の青年の演技がうまかった」(女性・44歳)

  • 「ドラマもおもしろくキャラクターもよかった」(女性・47歳)

  • 「クドカン作品が好きなので観てましたが、演技が上手で見入っていました」(女性・48歳)

8位:『太陽の子』(4.7%)

『太陽の子』は、終戦75年目の2020年8月15日に放送されたテレビドラマ。なお2021年、同じ柳楽優弥の主演で、テレビドラマ版とは異なる視点で描いた同名の映画版が公開されました。

第二次世界大戦末期、敗戦の色濃い日本。海軍は、京都帝国大学の物理学研究室へ核分裂エネルギーを利用した新型爆弾の開発を命じます。柳楽優弥演じる石村修(いしむら・おさむ)は研究熱心な学生として核爆弾開発の実験を重ねますが、その一方でふとした日常に安寧を感じもしています。

遅々として新型爆弾の開発が進まない中、やがて広島への原爆投下の一報が届きます。広島へと赴いた研究者たちが目にしたのは、焦土と化した広島の街でした。

本作での柳楽優弥は、純朴さと狂気を併せ持った主人公を好演。ユーザーからも「役どころが本人と合っていた」「キャラがはまっていてよかった」など、その演技力を評価する声が挙がっています。

ユーザーコメント

  • 「役柄に合った演技ができていて、見ていて面白かった」(男性・45歳)

  • 「考えさせられる作品だと感じた」(女性・42歳)

  • 「柳楽優弥さんのキャラとぴったりで、自然な演技がとてもよかったです」(男性・41歳)

9位:『星になった少年 Shining Boy & Little Randy』(3.4%)

『星になった少年 Shining Boy & Little Randy』は、2005年公開の映画作品。ゾウ使いを目指してタイに留学し修業を積んだものの、交通事故により20歳で死去した坂本哲夢を描いたノンフィクション作品『ちび象ランディと星になった少年』を原作としています。

千葉県東金市にて、家族経営で運営されている「小川動物プロダクション」。アジアゾウを購入したことにより、小川家の長男・哲夢(てつむ)はゾウに強い関心を持つようになります。

タイのゾウ訓練センターで修行した哲夢は帰国後、ゾウ使いとして活躍。さまざまな芸を成功させます。しかし、そんな順調な日々の中、哲夢は不幸にも交通事故により急逝してしまいます。タイの山奥にて、かつて哲夢と共にゾウの調教を学んだ仲間は、幼いゾウに「テツ」と名付けたのでした。

『誰も知らない』でカンヌ国際映画祭の最優秀主演男優賞を獲得し、一躍注目を集めた柳楽優弥の主演第2作となる本作。「柳楽優弥のイメージが残っていた作品」「とても面白かったのでまた見たい」「切なくて入り込めたから」などのコメントが寄せられています。

ユーザーコメント

  • 「透明感がハンパなかった」(女性・45歳)

  • 「はじめて柳楽優弥という俳優を知った映画なので」(男性・47歳)

10位:『HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス』(3.0%)

『HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス』は2016公開、あんど慶周のマンガ『究極!!変態仮面』を原作とした映画作品。2013年公開の第1作『HK 変態仮面』の続編で、いずれも主役の色丞狂介(しきじょう・きょうすけ)/変態仮面を鈴木亮平が務めています。

色丞狂介は、警視庁捜査一課の刑事と凄腕のSM嬢を両親に持つ、内気な青年。両親から受け継いだ変態の力により、パンティを頭に被ると変態仮面に変身する能力を獲得、正義の変態仮面として悪に立ち向かいます。

柳楽優弥演じる真琴正(まこと・ただし)は、狂介の大学のクラスメイト。変態仮面を倒すことを企む、ムロツヨシ演じる大金玉男(おおがね・たまお)に嘘を吹き込まれ、タラバガニとダイソンの掃除機が合体した戦闘メカ“ダイナソン"として変態仮面の前に立ち塞がります。

コメントでは、「変態仮面が好きな作品だから」「魅力的だから」などの声がありました。

ユーザーコメント

  • 「原作漫画が好きだったから」(男性・48歳)

柳楽優弥が出演した作品ランキングのまとめ

実力派の若手俳優として、多くの出演作を誇る柳楽優弥。

34歳にして、すでに20年にも及ぶキャリアを築いています。鮮烈なデビューを果たした映画『誰も知らない』をはじめ、今回は特に映画作品への支持が目立つランキングとなりました。

作品ごとに印象をガラリと変える役作りの見事さに、絶賛の声が多数。そのインパクトに満ちた演技力で、今後もますます素敵な作品を見せてくれそうです。

調査時期: 2024年9月2日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計400人 調査方法: インターネットログイン式アンケート