首都圏の洪水を防ぐために建設された世界最大級の地下放水路「首都圏外郭放水路」。埼玉県春日部市の地底50メートルを流れる放水路は、大きな柱が何本もそびえ立つ姿から“地下神殿”とも呼ばれ、見学スポットとしても人気です。
そこで問題です。地下神殿へと流れ込んだ水を全て排水した後、あるメンテナンスが人力で行われています。それはどんなメンテナンスでしょうか?
こちらが“地下神殿”こと「首都圏外郭放水路」です。柱の高さは約18メートル。壮大で美しい空間ですね。この広い空間に水を一時的に溜めたり、排水させたりするのですが、例えば先日の台風10号の際はどんな感じだったのかというと……
#台風 第10号に伴う降雨による洪水が流入した #調圧水槽 の様子です。(タイムラプスにて)
— 国土交通省 江戸川河川事務所 (@mlit_edogawa) September 5, 2024
途中で水位が上下しているのは、調圧水槽内の水量に応じてポンプを間欠運転で排水しているためです。
最後洪水が収まった後、地下放水路に残った水は第3立坑にある残水ポンプで倉松川に排水します。#地下神殿 pic.twitter.com/uPmRaAEyBR
凄い勢いで水が流入してきたかと思うと、水位もぐんぐん上昇。かと思えばグッと水位が下がるのは、水量に応じてポンプを間欠運転で排水しているためだそうです。素晴らしい仕組みですね。
しかし、台風で溢れた水は決して綺麗ではなく、泥や草なども大量に含んでいるはず。にも関わらず、いつ見学に行っても美しい神殿であるのにはこんな秘密が……
先日の台風第10号の影響により #地下神殿 へ流入した水をポンプで排水した後、底に溜まった泥を人力で丁寧に掃除しました。
写真は維持管理を担う川村建設(株) の作業風景です。
排水翌日の9月2日からの通常見学を再開するため、2日の午前中に急ピッチの作業が行われました。
(@mlit_edogawaより引用)
実は、溜まった泥を人力で洗い流していたんですね。これは重労働!! この光景を「国土交通省 江戸川河川事務所」が公式X(@mlit_edogawa)に公開すると、驚きと感謝の声が続々と寄せられ、執筆時点までに5.3万もの“いいね”が寄せられています。
「おおおおお…あの広大な場所を人力で…そうだよなあ、車とか入らないもんなあ。。頭が下がります」
「地下神殿の守護神!」
「泥が溜まるはずだけどどうしてるんだろう?というのが長年の疑問だった。人力による作業、ご苦労様です」
「インフラと物流に従事する人がこの世でいちばんえらい おつかれさまです!」
首都圏の安全が、こうした陰の重労働によって守られていることを忘れてはいけませんね。美しい地下神殿、一度見学しに行ってみてはいかがでしょうか?
先日の台風第10号の影響により #地下神殿 へ流入した水をポンプで排水した後、底に溜まった泥を人力で丁寧に掃除しました。
— 国土交通省 江戸川河川事務所 (@mlit_edogawa) September 11, 2024
写真は維持管理を担う川村建設(株) の作業風景です。
排水翌日の9月2日からの通常見学を再開するため、2日の午前中に急ピッチの作業が行われました。#首都圏外郭放水路 pic.twitter.com/L0eKY8zCsV