EcoFlow Technologyは、ドイツで開催された大型エレクトロニクスショー「IFA 2024」に先駆けて、ポータブル電源の新製品を9月1日に発表しています。ここではIFAに構えられたEcoFlowブースから、“業界最速充電”をうたう「DELTA 3 Plus」やコンパクトな「RIVER 3」の実機を写真で紹介しましょう。

  • DELTA 3 Plus。国内価格は149,600円で、9月26日までは最大50%オフキャンペーンを実施している。写真は欧州モデルで、ACコンセントの形が違っている。上に乗っているのは容量を拡張できる専用エクストラバッテリー

1,024Whの大容量ポータブル電源、太陽光とのハイブリッド充電も

「DELTA」シリーズはキャンプやバーベキューなどのアウトドア利用のほか、災害時の備えなど幅広いシーンで利用されている同社ポータブル電源の代表製品。新モデル「DELTA 3 Plus」は最大2,000W出力の大型電源ながら、満充電まで56分という高速充電が可能となっています。容量は1,024Wh。また、AC電源と別売りのソーラーパネルを組み合わせたハイブリッド充電にも対応し、その場合はソーラー充電が優先されるため電気代を節約することができるということです。

  • EcoFlowのポータブル電源らしいシンプルな外観も特徴。前面にはディスプレイを備え、バッテリー残量などを表示する。サイズは397×202×283mmとやや大きい

バッテリーの充放電回数は前モデル「DELTA 2」と比べ1.3倍となる4,000回(初期容量の80%を維持できる回数)となるほか、本体にWi-Fi、Bluetoothを備え、EcoFlowアプリと連動し、台風や豪雨の予報に合わせて蓄電状況を知らせてくれる機能「台風警報モード」も搭載。

インタフェースはAC出力6個口に加え、USB-A×2、USB-C×2、車載シガーソケット×1、DC5521(12.6V/最大3A)×2を装備しています。EcoFlowならではの金属感あるデザインは見た目がよく、個人的にはUSB-Cポートの搭載も魅力的でした。本体の重さは約12.5kgで、筆者は両手でないと持ち上げられず、2024年6月に発表されたDELTA Pro 3のようにキャスターが付いているとうれしいところです。

片手でも持ち運べる3.4kgの小型ポータブル電源

「RIVER 3」は最大出力300Wとなる、同社としては小型サイズのポータブル電源。重さは3.4kgで、確かにDELTA 3 Plusと比べると圧倒的に持ちやすい製品です。独自のX-GaNPower(窒化ガリウム)技術を採用しており、こちらも満充電まで60分と短時間での充電が可能。容量は245Whで、搭載ポートはAC出力が2口、USB-A×2、USB-C×1、車載シガーソケット×1など。

  • RIVER 3。サイズは255×207×113mmで同社ポータブル電源としては小型ながら245Whの大容量を備えている。国内価格は32,890円

  • 頑張ればじゅうぶん片手で持ち運べる3.4kg。筆者宅にいる猫(4.2kg)より数字としてはだいぶ軽い

日除けしながら充電も、頭にかぶれるUSB付きソーラー充電帽子

このほか、新製品ではないのですが、ブースで注目を集めていたのが「EcoFlow Power Hat」。ソーラー充電パネルを帽子のつばに内蔵し、遮った日差しをそのまま充電エネルギーに変換するというアイデア商品です。

帽子にはUSB-AおよびUSB-Cポートを搭載し、最大2つのデバイスを充電可能。普通の帽子のように軽く(重さは約370g)、IP65相当の防塵防水レベルがあることもポイント。素材も柔らかく折ることもでき、アウトドアに活躍しそうな製品でした。グローバルでは2024年8月から予約を開始しており、9月末頃の出荷を想定。価格は129.00ドルです。

  • EcoFlow Power Hat。つばの中央にUSB-AポートとUSB-Cポートを1基ずつ備え、最大2台のデバイスを同時充電できる

  • 頭部はメッシュ構造で汗が蒸れにくく、ソーラーパネルが内蔵してあるつば部分は確実に日差しを遮られる不透明なデザインで、普通の日除け帽子としても役立ちそうだった