住宅ローン比較サイト『モゲチェック』を運営する株式会社MFSが、今後の金利情報についてお伝えします。解説は、モゲチェックメディア編集部です。

■9月の住宅ローン金利の動き

2024年9月の住宅ローン金利情報をお伝えします。

今月は日銀の追加利上げを受けてメガバンク3行の短プラが0.15%引き上げられました。短プラは住宅ローン基準金利のベースとなっているため、短プラ引き上げに伴い住宅ローン金利も上がるかどうかが注目されましたが、結果として9月の住宅ローン金利自体は据え置きとなりました。

これは、住宅ローン基準金利の見直しが毎年10月1日と4月1日になっているためで、今回は据え置かれたものの来月より0.15%程度住宅ローン金利も上昇すると考えます。

日銀の追加利上げに伴い変動金利は今後上昇していく可能性が高いですが、依然として変動・固定の金利差には大きな開きがある状況です。モゲチェックとしては、借り過ぎないなどの金利上昇リスク対策をしっかりと行う前提で、引き続き変動金利の利用が有利と考えています。

■各銀行の戦略によって、住宅ローン金利に差が出てくる可能性

今月はメガバンクの短プラが引き上げられたにもかかわらず、ネット銀行及びメガバンク共に住宅ローン金利に大きな変化はありませんでした。

一方、来月は住宅ローン基準金利が見直されるタイミングであり、かつネット銀行の一部も住宅ローン基準金利の引き上げを発表しているため、各銀行がどのように金利設定してくるか注目となります。

モゲチェックでは0.15%程度の住宅ローン金利の上昇を予測していますが、上げるタイミングや金利幅は各銀行の戦略によって異なるため、住宅ローン金利に差が出てくる可能性があります。来月のレポートで詳しく解説する予定です。

■住宅ローンインデックスの動き

主要なネット銀行、メガバンク、地方銀行の変動金利、メガバンクの10年固定金利、フラット35の金利をそれぞれ平均したモゲチェックの独自指標である「住宅ローン金利インデックス」の動きは下図の通りです。

今月はメガバンクが短プラを引き上げましたが、住宅ローン金利の見直しは来月以降のため、金利水準に大きな変化はありませんでした。ただ、変動金利を先月はソニー銀行が、楽天銀行は4月以降連続で引き上げたため、変動金利ではネット銀行の金利インデックスがメガバンクの金利インデックスを上回る逆転現象が起きています。

来月以降は他のネット銀行も住宅ローン基準金利の引き上げを発表しており、メガバンクの住宅ローン基準金利の引き上げと相まって各銀行の戦略により金利差が広がる可能性があります。

固定金利は、日銀の利上げを受けて長期金利が低下したため、先月より若干低い金利となりました。米国では金融緩和が検討されており、日本の長期金利も落ち着いた動きをすると思われます。

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