女優の河合優実が出演する、サントリー食品インターナショナル・クラフトボスの新CM「宇宙人ジョーンズ・アイドル」編が、16日より放送される。
とある惑星からやってきた宇宙人ジョーンズが、大物ハリウッド俳優トミー・リー・ジョーンズそっくりの地球人になりすまし、さまざまな職業を転々としながら、未知なる惑星・地球を調査する「宇宙人ジョーンズの地球調査シリーズ」。最新作となる新CMでは「いいことばかりじゃない日を救え。」というコピーのもと、どの時代にも世代を超えて人々に夢や希望、勇気を与え続ける「アイドル」という存在に興味を持ったジョーンズが、すご腕のDJに扮して、今をときめく新人アイドル“ユウミ”(河合)のドームコンサートに潜入する。ユウミを発掘した伝説のプロデューサー“ヤクショ・K”(役所広司)と、ユウミがまだ高校生の時にユニットを組んでいた幼なじみ(神木隆之介)という2人の視点から、ユウミの現在と過去の回想シーンを描いた2タイプのストーリーとなっている。
CM内で河合は1985年発売のアイドルソングの代表曲「なんてったってアイドル」をカバー。軽快でノリが良いメロディーでありながら、アイドルとしての切ない心情を繊細に表現した同楽曲を通じて、主人公・ユウミがアイドルとしての自分を受け入れていく心の中を、象徴的に表現した。また、熱狂的な大観衆を前に「なんてったってアイドル」を歌うするステージパフォーマンスも披露。無数の投稿動画からユウミを発掘、デビューさせたヤクショ・Kの並々ならぬ情熱がうかがえる場面や、華やかな舞台を駆け上がる元相棒に対して、時に複雑な感情を抱きつつも、頑張っているユウミを見て元気づけられる神木の情感をたたえたお芝居も見どころとなっている。
コンサートシーンでは4台のカメラを使用し、さまざまなアングルから河合のパフォーマンスを収録。テイクを重ねるにつれて、歌や振り付け、表現力の精度はもちろん、アイドルとしての立ち居振る舞いも磨かれていった河合は、バンドメンバーとの連携や、観客とのコール&レスポンスといったアクションもすっかり様になっていた。半日かけて全てのシーンを撮り終えた後、エキストラに深々と一礼し、「ありがとうございました!」と感謝を伝えた河合。名残惜しそうなエキストラの拍手と歓声を浴びながら、笑顔でステージを後にした。
神木隆之介&河合優実インタビュー
――CM撮影の感想をお聞かせください。
河合:神木さんとご一緒できると思わなかったので、お会いできたことをうれしく思います。
神木:とんでもないです。こちらこそありがとうございます。コンテ説明の時、いつもより長いなと思ったら、2分の長尺CMで。今までは15秒、30秒の中での瞬間的なお芝居が多かったんですけど、今回はかなりゆったりしたストーリーになっていたので、新しいなという気持ちになりました。監督も「ゆっくりお芝居していいから」と言ってくださったので、なかなかできない体験だなと思いつつ、どんなCMが出来上がるのか楽しみにしています。
――河合さんのアイドル役としてのパフォーマンスはいかがでしたか?
神木:すごかったですね。圧巻。カリスマ性がハンパなくて。どんな気分だったんですか?
河合:エキストラさんをたくさん呼んでくださって、照明も普段ライブとかを担当されている専門の舞台チームが入られたみたいで、ものすごい雰囲気でした。こんな機会はもう人生でないかもしれません。
神木:いや、またあるかもしれないですよ。とにかく迫力もすごいし、圧倒的感がすごい。役所プロデューサーの目は、間違っていなかったということですね(笑)。
河合:ありがとうございます!
――実際にステージ上でパフォーマンスをした感想は?
河合:事前にコンテを見て、アイドルになるというストーリーは分かっていたつもりですが、いざあの場に立ったらびっくりしました。自分のパフォーマンスで、あんなふうにお客さんが反応してくれる経験は初めてですし、お芝居で舞台に上がるのとは全然違った雰囲気で、「大丈夫かな」「そんなつもりで来てなかったのに、どうしよう」と思って(笑)。でも、すごく楽しかったです。
――今回のCMで歌った「なんてったってアイドル」は聞いたことがありましたか?
河合:ありました。もちろん知ってはいましたが、フルコーラスを歌ってみると、印象よりもメロディーが難しい曲というか。かなり複雑で歌いこなすのが大変で、楽曲としてすごく作り込まれている曲だなと思いました。
――幼少期から歌やダンスをされていたのでしょうか?
河合:やっていたというほどではないんですけど、好きではありましたね。ダンスは習い事として小学生の時からやっていて、歌は習ったことはないですけど、好きですね。歌は元々家族みんな大好きで、実家にいた頃は口ずさむとかのレベルではなく、全員が本気で歌っていました(笑)。私もその時の経験があったから、今回の撮影できちんと歌えたのかもしれません。
――デビュー当時の印象的な思い出をお聞かせください。
河合:高3でダンスをやっていた18歳の時、自分が踊って反応が返ってくることも楽しいけど、みんなで一つのモノを作るみたいな経験が楽しくなり過ぎて。今後これ以上やりたいことはないかもしれないと思って、この世界に入ろうと自分でオーディションを受けました。神木さんのデビューはお幾つの時ですか?
神木:2歳です。記憶はないですけど、元々体が弱くて、母が何か思い出を、みたいな感じで入れたのがきっかけですね。それから年を重ねて自我が芽生え、楽しいなぁと自分でも思えるようになってきて、やめるタイミングもたくさんありましたが、その度に「できれば続けたい」と言い続けました。僕自身はよく覚えていないんですけど、ちっちゃい頃の断片的な記憶があります。初めてレギュラーで出演させていただいたドラマのタイトルバックの記憶とか。
河合:すごいですね。
神木:5 歳の頃、主演のお二方に追いかけられて、「ワーッ」とふざけるシーンがあったんですけど、僕がつまずいて転んだら、その場にいたスタッフさんも含めて、全員「大丈夫か!?」と心配して駆け寄ってくれて。元々転ぶコンテじゃなかったんですけど、転んだ用のコンテも新たに作ってもらって、それが実際にタイトルバックに使われました。その時のことはすごく覚えています。
――「クラフトボス」を飲んだ感想を教えてください。
神木:すっきりした味わいですね。「甘くないイタリアーノ」は、「甘くない」けど、「甘くなさ過ぎない」、ちょうどいい味ですよね。また、前回のリニューアルに引き続き、持ちやすくなってますよね。
河合:変わったんですね。
神木:そうなんです。ひょこってくぼみができて、持ちやすくなった。
河合:ちょっと頑張れそうになりました(笑)。よくコーヒーを飲みますが、カフェインが入ってるので、すっきりとした味に目覚めさせられますね。
役所広司
――CM撮影の感想をお聞かせください。
音楽プロデューサーという役は、今まで演じたことがないですし、そんなオシャレな役に僕は巡り合えないだろうと思っていたので、今回の役を楽しみながら撮影させていただきました。
――河合さんのアイドル役としてのパフォーマンスはいかがでしたか?
素晴らしかったです。僕が見いだしたアイドルですが、かつてのスーパーアイドルのような雰囲気がありますよね。独特のムードを持っていて、ちょっと大人っぽい感じもあるので、同じ俳優業界の人間としては、この CM をきっかけに彼女を音楽業界に奪われてしまうんじゃないかと心配しています(笑)。
――デビュー当時の印象的な思い出をお聞かせください。
デビューは時代劇ですね。最初の撮影は馬で疾走するシーンだったんですけど、3台のカメラで疾走する姿を狙っていて、1台目がOK、2台目がOK、ところが3台目は馬だけが通過していくという(笑)。実は2台目のカメラを通過した後、落馬してしまいました。それでも必死に馬にしがみついていたら、下が砂利道だったので、背中が因幡の白兎みたいに擦りむけちゃって。乗馬は事前にちょっとだけ練習したんですけど、練習した西洋の鞍ではなく、日本の木でできている和鞍だったので少し乗りにくかったんですよ。ガーゼを貼って、最後まで撮影しましたが、当時のディレクターに、「せっかくチャンスをあげたのに、これでおしまいだと思った」と言われました。
――「なんてったってアイドル」が発売された1985年役所さんは20代だったということで、当時の思い出をお聞かせください。
22歳で俳優の無名塾というところに入ったんですけど、群衆の役を頂いて、大道具や小道具の手伝いをしながら全国を旅していた頃で、それはすごく思い出に残っています。舞台に出て、移動の時にはセットをばらして、トラックに積み込んで、最後のトラックが出てから、また次の公演場所に移動するという。全国で200ステージぐらい旅巡業をして、とても楽しかったですね。裏方もやるということで、俳優としてもちょっとだけ出させてもらったんですけど、何しろその年に入ったばかりで、まだ学生というか、受験生みたいなものですからね。でも、今思えば、その時の裏方さんたちとの交流が、今の俳優業に生かされている気がします。
トミー・リー・ジョーンズ インタビュー
――CM撮影の感想をお聞かせください。
普段目で見たり、耳で聞いたりしないような、大掛かりな照明と響き渡る声や音の雰囲気は、特に印象に残っています。
――デビュー当時の印象的な思い出をお聞かせください。
若い頃にこの仕事を始めて、ずっと続けてきたから、デビューなどと言えるものはないのですが、強いて言えば、ブロードウェイで初めて舞台に立った夜はとても緊張しました。 ――CMは「誰かを推す」ことがテーマでしたが、誰かに応援してもらった経験はありますか?
妻は今まで23本の映画に出演していて、私はそれ以上に出ていますが、撮影中はいつもサポートしてくれ、いろいろアドバイスもくれます。自分がよく知っていて、信頼している人からのアドバイスなわけですから、妻は私のどんな映画の仕事においても、とても頼りになるパートナーです。
――最近の“推し”がありましたら教えてください。
今ハマっているものはいろいろありますが、父親業もその一つですね。それとは別に、実はポロを支援していて、自分でも40年、45年ほどポロ競技を続けていました。年を取って競技はできなくなりましたが、引退後に競技設備、フィールド、トレーダー、厩務員、何頭かの馬を妻に譲ったところ、彼女はその後、アメリカ屈指の女性ポロ選手になったんですよ。私はそばで妻を見守り、応援しつつ、彼女をとても誇りに思っています。
――日本のアイドル文化について、面白いなと思うことや、不思議だなと思うことはありますか?
日本のアイドル文化についてはよく知りませんが、日本人は一般的に大変礼儀正しく、物静かな印象を持たれている中で、アイドルに対する情熱や熱量の高さには驚かされます。詳しくはわからないですが、特異な文化であり多くの人にとってとてもいい気分転換になっているのだろうと思います。
【編集部MEMO】
河合優実は、2000年12月19日生まれ、東京都出身。2019年にデビュー。主な出演作に映画『サマーフィルムにのって』、ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』、ドラマ『不適切にもほどがある!』、アニメ映画『ルックバック』、映画『ナミビアの砂漠』など。