フジテレビ系ドラマ『わたしの宝物』(10月17日スタート、毎週木曜22:00~)に、田中圭と深澤辰哉(Snow Man)が出演することが9日、発表された。
このドラマは、夫以外の男性との子どもを、夫との子と偽って産んで育てる「托卵(たくらん)」を題材に、“大切な宝物”を守るために悪女になることを決意した一人の女性とその夫、そして彼女が愛した彼、3人のもつれあう感情を、市川貴幸氏によるオリジナル脚本で描くもの。
田中が演じるのは、主人公・美羽(松本若菜)の夫・神崎宏樹。大手商社に勤める優秀な会社員で、人当たりがよく部下からも慕われる存在だ。しかし、外向きには“理想の夫”を演じる一方で、家庭では美羽にキツく当たり、モラハラまがいの発言をたびたび浴びせている。かつては美羽のことを愛していたが、仕事に忙殺されていく中で心がすれ違っていき、彼女に無関心になってしまった。次第に宏樹は美羽への厳しい言動に歯止めがかけられなくなっていき、子供を見据えて家庭に入ったはずの美羽はかごの中の鳥状態に。そんな生活が続いたある日、宏樹のある行動がきっかけで、美羽は中学時代の幼なじみ・冬月稜と一夜を共にしてしまい、彼の子供を宿す。そして、冬月との子供を、宏樹の子と偽って産んで育てる「托卵」という決断を下すことに。しかし、そんな宏樹の心にも暗い影があって…。
深澤が演じるのは、美羽の中学生の頃の幼なじみ・冬月稜。優しく面倒見の良い性格で、彼女がつらい思いをしていると必ず現れて寄り添ってくれる、美羽にとって心のより所のような存在だった。その数十年後、フェアトレードの会社の経営者となってからも温かな性格は変わらず、再び美羽と巡り会うと、傷ついた彼女の心にぬくもりを与える存在になった。学生時代からお互いに想いを寄せていた2人は、「心のつながりだけで十分」と決して一線を越えることはなかったが、やがて美羽に起きたある出来事によって一夜だけ関係を持ってしまい、数奇な運命に巻き込まれることに…。
コメントは、以下の通り。
■田中圭
――今作のオファーを受けた時の思いをお聞かせください。
「第一印象は、“難しいドラマが始まる”と思いました。托卵という題材は、聞いたことがあり、想像ができないことではありませんが、自分と離れたところにあるテーマのお話だったので、その世界を生きる感覚みたいなものがピンときていませんでした。だからこそ、自分があまり触れたことのない世界を生きることへのワクワク感がありました」
――台本を読んだ感想をお聞かせください。
「すごく面白かったです。よく練られているお話だなと思いましたし、ハラハラドキドキの展開で続きがどうなるのだろうと思いながら読み進めていました。ただ、思った以上に、僕の役が嫌な役で…(笑)。そして、演じるのがとても難しい役どころだと感じました」
――宏樹を演じるにあたって、心がけようとしていることをお聞かせください。
「今回に限らず、作品を見ていただく上で、役に感情移入できるような作品ができたらいいなと思っています。宏樹は僕自身も理解できない部分が多かったり、“ひどい!”と感じるところもたくさんある役です。それでも、つい宏樹の気持ちがわかってしまうような、そういう人間くさい役に最終的に落とし込めたらいいなと思っています」
――ドラマを楽しみにしている視聴者へメッセージをお願いします。
「僕自身、まだ台本をすべて読んでいるわけではないので、“この先どうなるのだろう!”とドキドキワクワクしている最中です。視聴者の皆さんにも、ハラハラドキドキしながら、そして自分の身に置き換えた時に、“もしかしたらこんなことが起きるかもしれない…!”なんて思っていただけるような、遠いようで身近な、そんなドラマにしたいと思います。ぜひ楽しみに待っていてください!」
■深澤辰哉(Snow Man)
――今作のオファーを受けた時の思いをお聞かせください。
「この作品は、ちょっと危険な香りがする大人の恋愛ドラマということで、まさか自分にこういう作品の役のオファーがくるとは思わず、本当にびっくりしました。ですが、こういったドラマに参加させていただくことで、自分の新たな一面も見つけたいと思いますし、この作品を本当にたくさんの人に見ていただいて、何かを感じていただけたらと思います。まだ冬月という役をつかみきれていない部分もあるのですが、皆さんと一緒にいい作品を作り上げていけたらいいなと思います」
――台本を読んだ感想をお聞かせください。
「率直に、ラブだなと思いました。中学時代の幼なじみだった美羽とまた出会って、そこからの展開が、キュンキュンもするし、“大丈夫か…!?”と不安にもなるし、そういう感情の狭間でお芝居をしていくことが多いので、そこをどう表現していくかを考えることが楽しいです。いろいろな人と考えていきながら、冬月という役を作り上げていけたらと思います」
――ドラマを楽しみにしている視聴者へメッセージをお願いします。
「僕自身初めて、こういうちょっと刺激的で、ハラハラするようなラブストーリーに出演します。1話ごとの終わり方も“え、どうなるんだろう!”と、次をどんどん見たくなるような作品になっているので、たくさんの人たちに見ていただけたらと思います。一生懸命がんばりますので、ぜひ見てください!」
■プロデューサー・三竿玲子氏(フジテレビ編成総局・ドラマ制作部)
「この物語を考えているときに、神崎宏樹という役は、振り幅が大きく、難しい役だと私自身も感じていました。主人公・美羽に過度のストレスを与えるため、嫌われてしまう可能性もある役どころですが、宏樹にも抱えているものがある…。そんな彼の背景も含め、一人の人間としてリアルに演じてもらえる方にお願いしたいと思った時に、田中圭さんしかいないと思いました。とても難しい役ですが、田中さんの確かなお芝居の力を借りて、宏樹という役の厚みが出せたらいいなと思います。また、私は、田中さんの切ない表情のお芝居がとても好きなので、このドラマでもそんな表情を見せてくださるのを楽しみにしています。
深澤さんは、バラエティなどでよく拝見していて、明るさと、にじみ出る優しさが魅力的な方だなと思っていました。冬月は、中学生時代、主人公・美羽がつらいときに寄り添ってくれる温かい人。それは、再会した現代でも変わらず、苦しい美羽の心を救ってくれます。深澤さんの明るく優しい雰囲気はそんな冬月役にぴったりだと思いました。いくつかお芝居の作品も見させていただいていますが、演じる役の役割を理解して、いい距離感で演じられる方だと思うので、冬月と美羽の繊細な関係性をうまく表現してくださると思います。ご本人も“新境地”とおっしゃる挑戦的な役でもあるので、深澤さんにしかできない冬月を楽しみにしています」
【編集部MEMO】
主演の松本若菜は、台本について、「あっという間に読み終わりました。美羽と夫の宏樹は、理想的な夫婦と周りには見えているけれど、お互いが抱えているストレスだったり、日常の不満だったり、そういうものが家庭でぶつかって、すれ違っていきます。そんな時に幼なじみだった冬月さんと出会い、そこから美羽の人生が変わっていく…というお話なのですが、第1話から本当に展開がめまぐるしいんです。人生で何かが起こる時って、いろいろなパズルのピースが偶然ぴったり重なり起きたりするよなって思って、何かこの話が人ごとには思えないし、もしかしたら自分にも降りかかってくることかもしれないと思いました。第1話は怒濤(どとう)のように過ぎるのですが、その1話の中で美羽という女性、そして周りの人間たちの関係性がうまく重なり合ったら、とんでもないドラマができてしまうのではないかと思っています」と語っている。
(C)フジテレビ