空港や新幹線、街中のカフェやレストランに設置されたWi-Fiに接続するとき、「キャプティブ」という単語を見かけたことはありませんか? キャプティブ(captive)とは捕虜/人質やつながれた状態を意味する言葉ですが、それがWi-Fiとどう関係あるかも気になりますよね。

キャプティブWi-Fiとは、使用開始前になんらかの確認を求めるWi-Fiネットワークの通称です。表示されるメッセージはさまざまで、ユーザ登録や支払い方法の登録を求められることもあれば、利用規約の確認を求める程度のこともあります。

実際のところ、キャプティブWi-Fiは「認証が完了されるまで外部(インターネット)との通信を制限する」ことが目的です。公共の場にあるWi-Fiが何の制約もない状態では安心できないもの、少なくとも利用規約を提示し確認を得る必要がある、というわけです。

キャプティブWi-Fiは、インターネット技術の標準化を目的とした文書群「RFC」で定義され、RFC 8908としてまとめられていますが、完全に統一された技術仕様があるわけではありません。iPhone/iOSの場合、アクセスに成功すると「Success」とだけ表示されるテストページに接続し、問題なければ簡易ブラウザを起動して利用規約などを表示、そして確認が得られれば外部との通信を許可する、という流れが一般的です。

なお、キャプティブWi-Fiに接続できなかった場合には、「インターネットに接続せずに使用」と「ほかのネットワークを使用」のどちらかを選ばされることがあります。その場合、「ほかのネットワーク」を選択すれば、キャプティブWi-Fiを使用せず接続作業を終了させることができます。

  • 空港や新幹線のWi-Fiで見かける「キャプティブWi-Fi」とは