テレビ朝日は6日、東京・六本木の同局本社で10月改編説明会を開催。俳優の水谷豊が主演を務めるドラマ『相棒』(10月スタート 毎週水曜21:00~)を担当する高野渉プロデューサーが登壇し、番組について説明した。
■右京×薫の黄金コンビが新たな境地へ
2000年にスペシャルドラマとして誕生して以来、次々と濃密で骨太なミステリーを世に送り出し、国民的ドラマという地位を揺るぎないものにした『相棒』。『season23』は、杉下右京(水谷豊)×亀山薫(寺脇康文)の“黄金コンビ”が復活して3シーズン目で、“初代相棒”時代を加えると、通算10シーズン目の節目となる。さらに今年は、“警視庁創立150年”というアニバーサリーイヤー。長らく右京を演じてきた水谷も警視庁の記念サイトに応援メッセージを寄せているが、初回スペシャルでは、まさに右京が上層部の指令を受けて“警視庁150年史”の編纂に取りかかるところから幕を開ける。
■Pが水谷豊&寺脇康文の現場の様子語る
高野プロデューサーは、「今年は警視庁の創立150年、右京×薫10年目というアニバーサリーイヤー。『相棒』を彩る名物キャラクターも登場し、パワーアップした姿を届けられたら」と意気込みを語る。猛暑の中でもキャストは元気に撮影に取り組んでいるようで、「合間の時間には、水谷さんが鼻歌を歌って、寺脇さんがコーラスであわせてハモり始めるのがブーム。最近は、寺脇さんのモノマネの精度が高いことが判明し、そのモノマネで水谷さんの笑いが止まらなくなることもあって。キャスト皆が自然体でやっておりますので、その雰囲気を含めて応援していただけたらと思っております」とキャストの様子を明かした。
また記者から、時代が変わっても『相棒』が愛され続ける秘けつを聞かれると、「水谷さんが演じる杉下右京というキャラクターの存在感」と回答。「時代が進むごとに、この社会の中で右京という存在が重要性を増してきてるんじゃないかなと、個人的に感じていて。水谷さんに“ものづくり”についてお話を伺う機会もあるのですが、常に、『今の世の中、ネットも含めて、ひんしゅく=悪にされてしまう文化になってきている。ひんしゅくの中身を精査せず、萎縮しちゃう社会のあり方にちょっと疑問を感じる』とおっしゃっていて。『相棒』はそこに負けちゃいけないし、ひんしゅくを恐れない物語をどんどん作っていこうというスタイルは、20年間、水谷さんの中で一貫してきたこと。そのスタンスが杉下右京というキャラクターに投影されて、『相棒』を動かす原動力になっている」と、水谷のものづくりへの思いが、右京と『相棒』の軸になっていると語った。