主演を大泉洋、脚本を宮藤官九郎氏が手掛けるテレビ朝日開局65周年記念ドラマプレミアム『終りに見た街』(9月21日21:00~)の場面写真が6日に公開された。
■主演・大泉洋×脚本・宮藤官九郎『終りに見た街』
戦争体験者の1人として厳しい体験を次世代に伝えることをテーマに脚本執筆され、過去に2度ドラマ化された山田太一氏原作の『終りに見た街』が、約20年の時を経て3度目となるドラマ化。主演・大泉洋×脚本・宮藤官九郎のタッグで令和によみがえる。
パッとしないながらも細々とテレビの脚本家を続けている田宮太一(大泉洋)は、家族に疎まれながらも、家事や介護に忙しくしながらパートの仕事を頑張るしっかり者の妻・田宮ひかり(吉田羊)と、思春期真っただ中の娘・田宮信子(當真あみ)、やや反抗期が始まった息子・田宮稔(今泉雄土哉)、そして認知症が出始めた母・田宮清子(三田佳子)と共に何不自由のない平穏な日常を送っていたのだが、ある日突然、太平洋戦争まっただ中の昭和19年6月にタイムスリップ。その衝撃の事態に太一たちが慌てふためく頃、時同じくして過去の世界にいざなわれた太一の父の戦友の甥・小島敏夫(堤真一)と敏夫の息子・小島新也(奥智哉)が太一たちのもとにやってくる。陽気で人当たりの良い敏夫はすぐにこの時代に馴染んで前向きに動く一方、太一はなかなか受け入れられずもがくが、戦争に突き進む厳しい時代に身を置く中で、令和では知り得なかった戦時下での現実の数々に直面し、それぞれに変化が見え始める。
今回公開された場面カットには、衝撃の事態に見舞われた太一の家族と敏夫の父子が昭和時代の木造住宅の前に並んだ1枚が。太一の戸惑いと恐怖が手に取るように伝わるショットや、ひかりが真剣な眼差しで針仕事に勤しむショット、厳しい戦火を感じさせる緊迫のシーンまで、俳優陣が全身全霊で戦時下を生きる姿を熱演している。
【編集部MEMO】
テレビ脚本家・田宮太一(大泉洋)は、代表作はないながらも細々と続けて20年。家庭では家族に疎まれつつも、しっかり者の妻・田宮ひかり(吉田羊)、思春期真っただ中の娘・田宮信子(當真あみ)、反抗期が始まった息子・田宮稔(今泉雄土哉)、そして認知症が出始めた母・田宮清子(三田佳子)と共に、ごくありふれた平穏な日常を送っていた。そんなある日、太一はプロデューサーの寺本真臣(勝地涼)から『終戦80周年記念スペシャルドラマ』の脚本を無茶ぶりされ、断り切れず渋々引き受けることに。戦争当時を知らない太一は、寺本から送られてきた膨大な資料を片っ端から読みふける。いつの間にか寝落ちしてしまった太一は明け方、衝撃音で目を覚ます。すると、自宅の外には森が一面に広がり、見たことのない光景が広がっていた。何が起きているのか理解できず混乱する太一は、外に確かめに行ったところ、そこが太平洋戦争真っただ中の昭和19年6月の世界であることを確信――太一たち家族はタイムスリップしていたのだ。この受け入れがたい事実に一家が騒然としていると、太一の亡き父の戦友の甥・小島敏夫(堤真一)から電話がかかってくる。敏夫もまた、息子の小島新也(奥智哉)と出かけていたところ、昭和19年にタイムスリップしてしまったという。敏夫父子と合流した太一はやや安堵したのも束の間、すぐに戦時下の厳しい現実に直面していくことに。兵士に度々怪しまれる太一たちは、誤魔化しながら何とかその場を凌ぐが、戦争に突き進む日本で生き延びるためには昭和19年の生活に順応せざるを得ない。敏夫は持ち前の人当りの良さですぐに仕事を見つけて前向きに動き、ひかりも針仕事などできることを一生懸命やり始める。そんな中、なかなか現実を受け入れられずに抗っていた太一だったが……。