TOPPANホールディングスのグループ会社であるBookLiveは、同社が運営する総合電子書籍ストア「ブックライブ」にて、「読者が選ぶ、おすすめ異世界マンガベスト100!【2024年版】」を8月30日に発表した。

同調査は、「絶対に外さない! 」「人におすすめしたい! 」異世界マンガをテーマとしたアンケートをブックライブ会員にメールにて送付し、フォームより回答する形式で実施した。集計期間は2024年8月10日~8月12日で、434名の回答をもとに、投票された作品を【少年・青年マンガ】、【少女・女性マンガ】の2つの部門で各50作品ずつランキング化している。なお、対象はブックライブで配信中の作品のみ。

本記事では、【少年・青年マンガ】1・2位と【少女・女性マンガ】1位の3作品をピックアップして紹介する。

少年・青年マンガ1位を獲得したのは、『転生したらスライムだった件』。作者・伏瀬が小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載していたWEB小説『転生したらスライムだった件』をベースに、川上泰樹の作画にて2015年よりコミカライズ化された、現在単行本26巻まで刊行中の人気マンガだ。

  • 少年・青年マンガ1位 『転生したらスライムだった件』(c)伏瀬・川上泰樹/講談社

ごく普通の毎日を送っていた三上悟は、通り魔に刺され37年の人生を終えたはずだったが、ふと気付くと目も見えなければ耳も聞こえないゲームで最も弱いとされるモンスター“スライム”に転生! ? 魔法がある不思議な世界で初めて出会ったドラゴンに「リムル」と名付けられ、その後もゴブリン、ドワーフやオーガなど多種多様な種族と出会い、仲間を増やしていく。最弱のはずの一匹のスライムが、身につけたさまざまなスキルを駆使し世界を変えていく、転生冒険ファンタジーとなっている。

「異世界転生モノ」の先駆け的作品であり、コミカライズのみならずアニメ化、児童書籍版刊行など多角的に展開し、シリーズ累計発行部数は4,500万部を突破。略称“転スラ”として、今なお多くのファンに愛され続けている本作が少年・青年マンガ部門の堂々たる1位を獲得した。

「異世界マンガにハマるきっかけになった、私にとっては神作品。」「最弱そうなスライムに転生したのに、前世の知識を活かして、魔王にまでなるストーリーが、ワクワクしておもしろい。」と、異世界マンガの入口として出会った作品だったという声や、スライムであるにも関わらず知識と得たスキルで異世界で成り上がっていく物語が先が読めず面白いなどのコメントが多く寄せられた。

少年・青年マンガ2位は、『魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~』となった。小説投稿サイト「小説家になろう」発の小説が住川惠の作画にて2019年よりコミカライズ化され、現在単行本7巻まで刊行中の人気マンガである。今年7月より原作小説のTVアニメ放送を開始し、現在注目度上昇中の作品だ。

  • 少年・青年マンガ2位 『魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~』 (c)Megumi Sumikawa 2019/MAG Garden (c)Amagishi Hisaya 2018/KADOKAWA

本作は、転生者のダリヤ・ロセッティが、魔法が存在する世界で“魔導具師”として花開いていくファンタジー。二度目の人生は好きなように生きようと決意したダリヤが、元婚約者や貴族社会に翻弄されながらも、生活を便利にする魔導具を次々と生み出し、人々を幸せにしていく物語となっている。

「女性ヒロインで逆境を乗り越えて自分を確立していくサクセスストーリーが好きです。」「主人公が魔導具師としてまっすぐに生きていく様と周りの人たちと築いていく関係性が丁寧に描かれていて読んでいて心地いい。」と、主人公のダリヤが自立していく姿や物語が魅力的という声や、ダリヤが魔導具師として成長していく過程や関わっていく人々との関係性の描き方が良いといったコメントが多く寄せられた。

少女・女性マンガ1位を獲得したのは、『聖女の魔力は万能です』。小説投稿サイト「小説家になろう」発の小説が藤小豆の作画にて2017年よりコミカライズ化、現在単行本9巻まで刊行中の人気マンガだ。

  • 少女・女性マンガ1位 『聖女の魔力は万能です』(c)Fujiazuki (c)Yuka Tachibana,Yasuyuki Syuri

ちょっと仕事中毒な20代会社員・セイが、残業を終えて帰宅した夜、突然光に包まれ異世界に「聖女」として召喚されてしまう物語。召喚されたのは2人で、異世界の王子はもう一人の女子高生を聖女扱いし、セイのことは完全放置。それならこっちも自由にやっていいでしょう? とセイは王宮を飛び出し、薬用植物研究所の研究員として働くことに。所長のヨハン、教育係のジュードに支えられ、ポーション作りや魔力の使い方を学んでいくセイだが、つくったものはすべて効能が5割増しで、思いがけず「聖女」としての能力を発揮することになってしまって――! ?

2021年にSeason1、2023年にSeason2とTVアニメ化もされ、異世界でのスローライフを丁寧に温かく描き評判を呼び続けている本作。「アニメ化もされた異世界ファンタジー。聖女だけど聖女ではない主人公がマンガで美しく丁寧に表現されています。」「アニメからはまりマンガで何度も読みました。ゆったりな恋愛の進みも好きです。」など、アニメから知り面白くてマンガも読むようになったという声や、マンガの作画や表現が綺麗でラブストーリーの展開も良いといったコメントが多く集まった。