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【この記事のエキスパート】
インテリアコーディネーター:なるか

インテリアコーディネーター:なるか

インテリアショップの販売員として3年勤務、店長を経験。その後インテリア商社のEC事業部で4年勤め、インテリア業界でさまざまなスタイルの家具を目にしてきました。好きなテイストは北欧と和。暮らしの道具との出会いや、すてき!と思う気持ちを大切にしています。現在はライターとして活動中。前職で取得したインテリアコーディネーターの資格を活かし、ライフスタイルやインテリアにまつわる記事などを執筆中。


ユニットバス(システムバス)は、気軽にリフォームしやすい設備です。

さまざまなメーカーから販売されており、そうじが時短になるものや、よりリラックスできる機能がついたものなど種類も豊富。

日々の疲れを癒してくれるバスタイム。毎日使うものだからこそ製品選びにはこだわりたいですよね。

この記事では、ユニットバスメーカーの特徴を解説するとともに、選び方のポイントやおすすめメーカーをご紹介。

新築・リフォームをお考えの方は、ぜひチェックしてみてください。

ユニットバスとは?どんなお風呂なの?

【エキスパートのコメント】

ユニットバスとは、浴室の壁・天井・床・バスタブがユニット化(一体化)した製品のこと。それぞれのパーツは規格品となり、サイズ・機能・デザインなどを考慮しながら、好みのお風呂にカスタマイズできます。

ほとんどのメーカーでは標準プランが組まれており、ほしい機能をオプションで追加することも可能。一般的に、「普及」「高級」「マンション用」の3タイプでシリーズが展開されています。

「システムバス」とも呼ばれており、1から浴室をつくり上げるよりも工期が短く、断熱性や防水性にすぐれている点がメリットです。

ユニットバスメーカーの選び方

ユニットバスメーカーの選び方は、おもに以下の6つがポイントになります。

特徴1|メーカーごとの特徴で選ぶ
特徴2|ユニットバスの対応(取り扱い)サイズで選ぶ
特徴3|集合住宅用(マンション)or一戸建てから選ぶ
特徴4|リフォームできる内容や設備・お風呂の機能面から選ぶ
特徴5|費用も重要!
特徴6|保証内容などで選ぶ

同じユニットバスでも、メーカーの特徴や住宅タイプによって選択肢はさまざま。まずは、それぞれのポイントをチェックしていきましょう。

特徴1|メーカーごとの特徴で選ぶ

今回はタカラスタンダードやTOTOをはじめとする代表的なユニットバスメーカーをピックアップしました。

TakaraStandard(タカラスタンダード)

タカラスタンダードは、丈夫でキレイが長持ちする高品質な素材にこだわるメーカーです。代名詞でもあるホーロー素材を使った「ホーロークリーン浴室パネル」が標準仕様となっており、お手入れがとにかくしやすく、見た目も美しい浴室が普及グレードで手に入ります。

また、浴室全体を保温材で覆った「パーフェクト保温」は標準仕様となっており、冬場でも快適なお風呂を実現。最高級の鋳物浴槽が特徴の「プレデンシア」や自分好みの浴室にカスタマイズできる幅広いニーズに応えることが出来る「グランスパ」の2タイプがあります。

ユニットバスメーカーとしては唯一のサイズオーダーができます。間口と奥行のサイズが2.5cm刻みでオーダーできるのでリフォームなどで好評です。

TOTO(トートー)

出典:楽天市場

水まわりの住宅設備機器に関して、右に出るものがいないといわれるTOTO。

人間工学にもとづいた設計でここちよく浸かれる「ゆるリラ浴槽」や、やわらかく冬でもヒヤっとしない「ほっカラリ床」など、より快適なバスタイムが叶う機能が充実しています。

さらに浴槽は独自の断熱構造で、お湯を溜めてから4時間以上あたたかさが持続! シリーズは「シンラ」・「サザナ」・「マンションリモデル」のほか、デザイン性の高い単体の浴槽なども用意されています。

LIXIL(リクシル)

出典:楽天市場

LIXILのユニットバスは、おしゃれなデザインとそうじのしやすさを兼ね備えており、比較的リーズナブルな価格設定が魅力です。種類は「スパージュ」・「リデア」・マンション専用「リノビオV」の3シリーズ展開。

LIXILを代表する機能といえば、「パッとくるりんポイ排水口」。特殊な受け皿でゴミをまとめてキャッチし、さっと捨てるだけでそうじが完了します。

ほかにもカウンターの取り外しができる「まる洗いカウンター」や、溝の奥までスポンジが届く「キレイサーモフロア」など、LIXILのユニットバスは毎日のそうじがラクになる機能が満載です。

Panasonic(パナソニック)

出典:楽天市場

電化製品メーカーとして名高いパナソニックのユニットバスは、家具のようにおしゃれなデザインと、家電メーカーならではのハイテク機能が魅力。

シリーズは「Lクラス バスルーム」「ビバス」「オフローラ」のほか、「リフォムス」「MR」など戸建て用・マンション用で種類が豊富です。

戸建てシリーズのみ選択できる機能ですが、浴室に電気式床暖房を導入しているのはパナソニックだけ。有機ガラスの浴槽や、シャワーに高圧洗浄のように使えるモードを搭載するなど、そうじのしやすさにも工夫がされています。

クリナップ

出典:楽天市場

クリナップは安心して入浴できる設計や、浴室全体の保温性能にすぐれたメーカーです。

フチが5cm低くまたぎやすい設計の浴槽や、立っても座っても使いやすい高さのカウンターなど、バリアフリーへの配慮が散りばめられています。ツヤ感を抑えたマットな素材にもこだわっており、ナチュラルな雰囲気の浴室を求めている方にもおすすめ。

シリーズ展開は「セレヴィア」と「ラクヴィア」の2種類です。

特徴2|ユニットバスの対応(取り扱い)サイズで選ぶ

ユニットバスは規格品のため、設置場所の間口に合わせてサイズが決まっています。基本的には10cm単位でのオーダーとなりますが、同じサイズでもメーカーによって外寸が異なる場合も。

気に入るユニットバスが見つかっても「いざ工事をしようとすると入らなかった」という事態になりかねないため、寸法はあらかじめ施工業者に確認しておきましょう。

また、リフォームなどで規格サイズが入らない場合は、業界で唯一2.5cmごとにサイズオーダーができるタカラスタンダードもも検討してみてください。

よく採用されるユニットバスのサイズと広さの目安は以下の表のとおりです。
※規格1620(内寸1600×2000)の場合、浴槽の縦の長さが1600、浴槽の横幅+洗い場の横幅が2000の大きさをあらわしています。

特徴3|集合住宅用(マンション)or一戸建てから選ぶ

ほとんどのユニットバスメーカーで、一戸建て用とマンション用でシリーズがわけられています。基本的な性能にちがいはありませんが、マンションタイプにはつけられないオプションがある場合も。

マンションは奥行きが長い間取りになっているケースが多く、1418(0.75坪)サイズが主流です。一方の戸建ては、1坪サイズから住宅に適応するサイズを選ぶのが一般的。

ただしユニットバスは初期設置の際に、配管のため周囲に10cm以上ゆとりを持たせていることもあり、測定結果次第ではリフォーム時に浴室のスペースを広げることも可能です。

また規格はそのまま、壁の厚みを薄くすることで5〜10cm浴室を広げられるリフォームに特化した製品も出ています。

特徴4|リフォームできる内容や設備・お風呂の機能面から選ぶ

リフォームも可能な設備や機能から、ほしい機能を探すという手も。ここではシーン別に機能の選び方を解説します。

【掃除のしやすさ】カビなどが気になる人向け

カビや湯あか、ピンク汚れなど汚れが目立ちやすい浴室。できれば毎日そうじをするのが理想ですが、忙しくて手がまわらないこともあるでしょう。「そうじがしやすく、清潔をキープしたい」という方は、汚れにくさ・汚れの落としやすさの両方をチェックしましょう。

ほとんどのメーカーで、手入れがしやすい排水口や汚れを落としやすい素材の床が採用されています。また、浴槽や床を自動で洗浄する機能も便利です。

【よりリラックスできる空間】ゆったりバスタイムを過ごしたい人向け

バスタイムを充実させたい方は、オプション機能をチェック。

各メーカーからジャグジーやマイクロバブルバス、肩湯、テレビ、オーディオつきなど、さまざまな機能が提供されています。自宅にいながら、リゾートスパのようなここちよさを体験できます。

【すべらない、安全性重視】小さな子どもや高齢者がいるご家庭向け

小さいお子さんや高齢者がいるご家庭では、転倒によるケガやヒートショックなどのリスクを避けたいものです。

ユニットバスを選ぶ際は、浴室の冷えにくさ・床のすべりにくさ・体に負担のかからない設計を重視してみましょう。上位メーカーでは、手すりや腰かけベンチなども選択できます。

特徴5|費用も重要!

ユニットバスメーカーで展開される「○○シリーズ」は、グレードでわけられていると考えてよいでしょう。ユニットバスは機能やデザイン次第で価格が変わるため、あらかじめ「高級シリーズ」「普及シリーズ」として差別化がされています。

普及シリーズは基本的な機能が備わっており、高級シリーズは機能や素材、照明などの付加価値がプラスされている場合がほとんどです。

普及シリーズでもオプションを追加すると高級シリーズと同等の価格になることもあるため、予算と相談しながら決めていきましょう。なお、シリーズが変わると必要な設置寸法も変わる場合があります。

特徴6|保証内容などで選ぶ

どのメーカーも基本的に、ユニットバス本体の保証は2年、電気・ガス機器の保証は1年がついています。また、ほとんどのメーカーで有料の延長保証を追加することも可能です。ただし、部品交換や修理をする際、大手メーカーだと対応が早い傾向にあります。

お風呂の寿命は10~20年といわれており、安心して長く使いたい方は保証内容もチェックしておきましょう。

【エキスパートのコメント】

各メーカーそれぞれに魅力的な機能があり、得意とするデザインもさまざまです。最新設備に目がいきがちですが、お風呂は毎日使う設備だからこそ慎重に選びたいところ。

機能性やデザインだけでなく、そうじのしやすさ・家族構成・住んでいる地域の気温なども考慮しながら、家庭にぴったりのユニットバスを選びましょう。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)