日赤は8月29日、「防災の日に関する意識調査(2024年)」の結果を発表した。調査は8月6日~12日、北海道・宮城・東京・愛知・大阪・広島・福岡に居住する男女1,200名(10~60代以上の男女各100名)を対象に、インターネットで行われた。

  • 防災・減災の取り組み

    防災・減災の取り組み

調査によると、“防災の日”をきっかけに「防災・減災の取り組みをしたことがある」人は33.6%。具体的には、「すでにある防災備蓄を見直した」(52.4%)、「居住地のハザードマップを確認した」(49.1%)、「新しく防災備蓄を始めた」(46.2%)が多かった一方で、「家族や親族と連絡方法を決めた」(24.8%)や「地域や企業などが主催する防災訓練に参加した」(13.2%)など、周囲とのかかわりに関する取り組みは少ないよう。

  • 災害が起きたら心配なこと

    災害が起きたら心配なこと

続いて、「都市の中で災害に遭うかもしれないと考える機会」について聞いたところ、64.7%が「半年に1回」(26.3%)あるいは「もっと少ない頻度」(22.8%)か「考えることはない」(15.6%)という。

一方で、自分が住む地域で起きたら怖いと思う災害を聞くと、「地震」(82.2%)がダントツの1位に。次いで「台風」(48.3%)、「豪雨や洪水」(44.0%)、「津波」(33.9%)、「暴風や竜巻」(32.7%)と続き、災害が起きたら心配なことの上位は、「電気、水道、ガスなどインフラの復旧」(58.8%)、「食料や生活備品の確保」(49.9%)、「家族の安否」(49.3%)、「建物の倒壊」(45.8%)、「インターネット、電話回線など通信設備の復旧」(37.3%)となり、インフラやコミュニケーションに関する内容が上位となった。

  • 緊急地震速報や避難指示などが発出された際の避難の経験

    緊急地震速報や避難指示などが発出された際の避難の経験

次に、過去、緊急地震速報や避難指示などが発出された際の避難の経験について聞いたところ、実際に「避難したことがある」人はわずか7.4%にとどまり、78.4%が「避難したことがない」という。避難しなかった理由を聞くと、「自宅にいた方が安全だと思ったから」(30.4%)、「大した状況ではないと思ったから」(26.8%)が上位に。

また、「防災備蓄しているもの」を聞いたところ、「飲料水」(61.6%)、「食品」(50.8%)、「懐中電灯・ランタンなど簡易照明」(41.9%)が多く、それ以外の内容については3割以下にとどまった。

  • 地域の防災訓練や防災に関する催しへの参加状況と、共助に関する意識

    地域の防災訓練や防災に関する催しへの参加状況と、共助に関する意識

次に、地域で行われている防災訓練や防災に関する催しへの参加状況を聞いたところ、8割近くが「一度も参加したことがない」ことが明らかに。しかしならが、【共助】に関する意識を聞いてみると、「都市で災害が発生した際に周囲の人と協力し合える」(必ずやる+たぶんやる)と回答した人は7割に迫る結果に。

一方、周囲との協力を「やらない」(たぶんやらない+全くやらない)と回答した人に理由を聞くと、「自分や家族のことで精いっぱいになるから」(41.2%)がダントツに多く、次いで「どのように助け合ったり協力したりすればいいかわからないから」(17.8%)、「知らない人とは関わりたくないから」(13.8%)と続いた。