第一園芸は8月8日、観葉植物に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2024年7月1日~7月14日、10~50歳代の男女5,000人を対象にインターネットで行われた。

約5割が「自宅にある全ての植物の数が6鉢以上」と回答

自宅にある植物の数について聞いたところ、「1~5鉢」が55%で最多で、次いで「6~10鉢」が26%、「11~30鉢」が13%、「31鉢以上」が6%となった。この中から6鉢以上と回答した人を合算すると45%となり、2023年と比較すると17ポイント増加していることから、自宅にある植物のボリュームが増加していることがわかった。

  • 自宅にある全ての植物の数

観葉植物を育てることで「植物が好きになった」約8割

観葉植物を育てている人に、育てる上で感じていることを聞いたところ、「植物が好きになった」に対して「よく当てはまる」が25%、「当てはまる」が51%となり、全体の76%が「植物が好きになった」と回答した。2023年の合算値65%と比較すると11ポイント増加している。

また、「他の植物にも興味を持った」では、「よく当てはまる」が26%、「当てはまる」が46%で、合算値72%となり、2023年の45%から27ポイント増加した。さらに、「手入れが楽しい」と回答した人が23ポイント増加。「他の植物も育てはじめた」「もっとたくさん欲しい」の項目も合算値で増加しており、全体として植物に対して興味の度合いが上がっていることがわかった。

  • 観葉植物に対して感じていること

世代別「植物が好きになった」は最多が20代、次いで10代のZ世代が増加

観葉植物を育てる上で「植物が好きになった」と回答した人を世代別で見てみると、「よく当てはまる~当てはまる」の合算値で80%を超えたのが、20代 86%、10代 81%のZ世代だった。一方、2023年との比較では「よく当てはまる」がもっとも増えたのが30代の34%で、前年から20ポイント増加している。

  • 観葉植物が好きになった(世代別)

約8割の人が観葉植物を「自分で購入」

「観葉植物を入手した方法」について聞いたところ「自分で購入した」と回答した人が75%で、2023年、2022年の67%から8ポイント増加した。

さらに、「観葉植物を購入した理由」で大きな変化があったのが、「好き/趣味だから」の79%で、2022年と比較すると22ポイント増加。「インテリアとして」の34%は2022年から20ポイント減少している。

  • 観葉植物を入手した方法

  • 観葉植物を購入した理由

  • 観葉植物を選ぶ基準

「観葉植物を選ぶ基準」で、最も多かったのは「育てやすさ」の81%。2022年から増加率が高かったのが「葉の色や柄」の8ポイントと、「希少性」の7ポイントだった。こうしたことから、2022年頃までは「インテリア」としての意味が強かった観葉植物が、2024年になると「趣味性」の高いアイテムとしても認知されていることがわかった。

観葉植物から感じる効果は外的要因から内的要因へ

「観葉植物の効果」について聞いたところ、最も多かったのが「リラックス効果」で、「とても実感がある」が26%、「実感がある」が48%だった。また、2024年に最も多く「とても実感がある~実感がある」が伸びたのが「集中力UP」効果で、2023年から9ポイント増加している。

年代別では20代が最多となり「とても実感がある~実感がある」を合算すると52%、次いで10代が49%となり、Z世代の半数が観葉植物には「集中力UP効果」が感じられると回答した。さらに、「とても実感がある」の項目で見てみると、30代の24%が最多だった。

  • 観葉植物の効果

  • 観葉植物の集中力UP効果(年代別)

「持っている」「欲しい」1位は「多肉・塊根植物」

「持っている」植物について聞いたところ「多肉・塊根植物」が36%で最多の回答で、2023年と比較すると9ポイント増加している。2位の「サボテン類」は前年と同じく34%だった。3位は「ハーブ類」で、前年より11ポイント増加し順位を上げた。「欲しい」植物でも1位は前年同様「多肉・塊根植物」で、7ポイント増加。2位は「ハーブ類」の30%で、前年より10ポイント増加して順位を上げている。

こうした結果から「多肉・塊根植物」の人気はさらに伸張。「サボテン類」から人気は「ハーブ類」へ移行。「ポトス」や「アイビー」といった「枝垂れる」植物を持っている人が増加し、「オリーブ」や「ガジュマル」といった「個性的な樹形」の植物が求められていることがわかった。

  • 持っている植物、欲しい植物