シャオミ・ジャパンは、8月28日に「Xiaomiライフスタイルコレクション」と銘打った発表会を開催し、スーツケースなどの非電化製品を含む新製品を発表しました。発表されたのはチューナーレステレビが3モデル9製品、ゲーミングモニターやその周辺機器が5製品、Bluetoothスピーカーが2製品、ロボット掃除機などのスマート家電が6製品、スーツケースや充電式ライトといったライフスタイル製品が9製品。トータル31もの新製品を一斉に発表するのは、同社史上初とのことです。
シャオミ・ジャパンのオンラインストアを覗けば一目瞭然ですが、同社の日本国内における製品ラインナップは、2024年に入ってから急増しています。これまでシャオミといえばお手頃価格のスマホというイメージがありましたが、この5月にはライカと共同開発したカメラを搭載するフラッグシップモデルの「Xiaomi 14 Ultra」を国内でも発売し、注目を集めました。
シャオミ・ジャパン プロダクトプランニング部 本部長の安達晃彦氏によれば、「Xiaomi 14 Ultra」の高いカメラ性能に対する日本のメディア/ユーザーの反響は大きく、「最高峰の商品を日本のお客様にお届けしたことで、(シャオミに対する)お客様の認知が飛躍的に高まった」と言います。
「Xiaomi 14 Ultra」の発売後はユーザーとのコミュニケーションにも注力していて、若いクリエイターに向けたフォトコンテスト「Xiaomi U30 Photo Contest 2024」やワークショップなど、多数のイベントも実施されています。同コンテストを経て選ばれたクリエイターが撮影した作品は、近々交通広告などで展開予定だそうです。
そうした反響もあり、2024年4月~6月の第2四半期には、アップル、サムスンに続き「スマートフォンの国内出荷台数で、第3位に躍り出ることができた」と安達氏。「日本市場に参入以来、ひとつのマイルストーンになった」と話します。
そして7~8月にかけては、スマホやタブレット、スマートバンドやワイヤレスイヤホンといったウェアラブル製品だけでなく、ボールペンやサングラスといった非電化製品を含むライフスタイル製品も、相次いで発売されました。SNSなどでは「シャオミがなぜボールペン?」という声もあったそうですが、実はシャオミはグローバルでは、スマート家電やIoT関連機器など幅広い製品を展開しています。
「8億台以上の製品がつながる、世界最大のコンシューマーIoTプラットフォームを構築している」と安達氏はいいます。また、中国では「小米之家」と呼ばれる実店舗を多数展開しており、そこではスマート家電から文具や雑貨まで、幅広い商品を手に取ることができます。こうした背景から、日本でも「日常生活に役に立つ、楽しい商品を展開していきたい」と安達氏は話していました。
以下が、今回発表された製品のラインナップになります。
「シャオミのミッションは最新のテクノロジーを、お手頃な価格で誰にでもご提供すること。発表する商品もこの思想に基づいて、用意させていただいた」という安達氏の言葉に思わず頷いてしまうほど、いずれの製品も手に取りやすい価格になっています。また「Red Dot Design Award」を受賞したフレキシブル充電式ランプのように、飽きの来ないシンプルなデザインもシャオミ製品の特徴と言えるでしょう。
グローバルで展開する数多くの製品ラインナップから、どれを日本で展開するかについては、「日本向けのカスタマイズが不要なものから順次にと考えている」と安達氏。多機能炊飯器に、日本で一般的な「1合」「2合」といった目盛りの表示がないのも、そうした理由からです。敢えて手を加えないことで、この価格が実現できているとも言えるかもしれません。
残念ながら日本にはまだ実店舗である「小米之家」はありませんが、9月末まで東京・渋谷PARCOの5階に「Xiaomi POP-UP Store」がオープンしています。製品ラインナップの急増の背景には、この実店舗の存在も少なからず影響しているでしょう。実際に、たとえばボールペンは、ストアを訪れた人が「記念に買っていくケースが多い」と安達氏は言います。
現在展開されているXiaomi POP-UP Storeは期間限定の開設ですが、今回スマートホームやIoT/ライフスタイル製品が大きく拡充されたことで、「日本にも常設のストアができるのでは」という期待が、否応なしに高まります。安達氏によれば、常設ストアについてはすでに「オープンを前提に検討を進めている」とのこと。今のところ、今回発表の製品が買えるのは、Xiaomi POP-UP Storeを覗けばオンラインだけですが、ある程度製品が揃ったところで、満を持しての実店舗オープンとなるかもしれません。