ブックリスタが提供する推し活アプリが運営する「推し活研究部(おしけん!)」(以下文中「おしけん!」)は、推し活をしている全国のユーザー300人(10代~60代)に対して、「推し活」に関する調査を実施した。調査期間は2024年7月19日~8月11日で、調査方法は「オシバナ」にてオンラインアンケートであった。なお、本レポートのデータは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があるという。

回答が多かったのは、1位「10~25人」(29.4%)、2位「ひとりだけ」(14%)、3位「2人」(12.4%)であった。推しが2人以上と回答した人は86%にのぼり、100人以上の推しがいる人は全体の3.7%いることがわかった。推し活ユーザーの多くが複数人の推しがいることがうかがえる。

推し活ユーザーにおける「推しの対象」の増加については、「好きになった作品ごとに推しができる」「グループで箱推し(全員を推す)」など、さまざまな理由が考えられるという。また、複数の推しを推すことで、バランスよく供給を受け続けることができるだけでなく、推す側もひとりに対して過度に依存することなく、適度な距離感を保つことができるそう。

推しが複数いるユーザーからは、「推しが多いと毎日めっちゃ幸せです! 冷めてしまっても、他に推している人が居るから、ずっと推し活できます!!(10代女性)」「推しは増えるもの!!!(30代女性)」などのコメントが寄せられた。

一方で、「推しはひとりだけ」という回答も多く、一途にひとりの推しを貫き通す人も多くいることが明らかになった。

次に、推し活ユーザー同士でよく用いられる言葉を含む多種多様な設問を用意し、それぞれが推しに向ける感情として“イメージに一番近いもの”を聞いた。その結果、票が割れ、それぞれが異なる感情で推しと接していることがわかった。また、6位以下の回答には、「お気に入り!」(8%)、「絶対的な存在」(7.3%)、「好きぴ」(5.4%)、「推しは自分が守る!(守りたい)」(4.8%)などがあった。

今回の調査では、推しが一人のファンがリアコ(推しにリアルに恋している)の割合が多い、といった偏りは見られず、推している人数の多さが、推しに対するイメージに影響を与えることは確認されなかったという。

推しを表現したコメントでは、「生きている理由を見つけてくれた人! かわいくてかっこよくて私の天使です(10代女性)」「生きる活力(20代女性)」などが寄せられ、推しを日々を頑張る糧にしている人や、「自分そのもの(20代男性)」と自分自身を投影する人などがいることがわかった。

また、「人生が豊かになった。感謝しかない(20代男性)」「元気になれるし、人生が豊かになるし、健康とか美容効果がある存在!(一部略)(20代女性)」など、「推しと出会ったことで人生が豊かになった」というコメントも多く寄せられた。

さらに、「美味しいものをいっぱい食べて欲しいし幸せになって欲しい(10代女性)」と推しの幸せを祈る人がいる一方で、「幸せにも不幸にもなってほしい(20代女性)」という推しのどんな姿でも見たいという複雑な感情を表した回答もあった。推しや他の推し活ユーザーとの向き合い方を模索しているという声もあり、推しに向ける感情や推し方は人それぞれであることがわかった。