パーソルキャリアは8月27日、「生成AI」をテーマとした調査結果を発表した。調査は7月29日〜8月1日、転職を検討する20〜60代の男女の正社員・契約社員500人、全国の20~60代の中途採用の責任者及び選考に関わる担当者500人を対象にインターネットで実施された。

  • 生成AIツール活用の現状

まず、企業に対して生成AIツールの活用の現状を確認したところ、全体の59.6%が活用していることが明らかになった。業種別では、「IT・通信」(73.0%)、「金融」(70.7%)、「メーカー」(68.8%)が上位となっている。

そして、現在生成AIツールを未活用の企業に対し、今後の活用予定を尋ねると、半数近くとなる47.5%が企業で活用を検討しているという結果となった。

特に1年以内の早急な活用開始を想定している業種として、「商社」(25.0%)、「運輸・物流」(23.5%)が並んでいる。

  • 生成AIツール活用の予定

次に、個人に対して、現在業務で生成AIを活用しているかを尋ねると、活用している割合は19.8%にとどまった。

一方で、業務を離れた転職活動での生成AI活用状況は34.8%で、業務上での活用状況を超える結果に。

活用内容としては、「自己分析」(19.4%)、「自己PRの作成」(17.8%)、「職務経歴書の作成」(15.6%)が上位に挙げられている。

  • 生成AIツール活用の予定(業種別)

転職後の企業で生成AIツールを「活用してみたい」と考えている個人は、合わせて54.0%で5割超であった。

  • 転職先での生成AIツールの活用意向

続いて、企業に対し、個人が転職活動で生成AIツールを活用して自己PRや職務経歴書を作成することをどう思うか聞いてみた。

その結果、36.0%が「どのような活用方法であっても良い」、52.4%が「活用した上で自身に合わせた調整を行うのであれば良い」と回答し、合わせて約9割の企業がポジティブな印象を持っていることが分かった。

  • 応募者の生成AIツールの活用について

『doda』編集長 桜井貴史氏は、「生成AIは、膨大なデータを学習し、データから新しいコンテンツや価値を生み出す仕組みです。過去事例を学習できる点からも課題解決とは親和性が高いでしょう。だからこそ、これからのビジネスシーンでは、課題を解決する力だけではなく、課題を発見する力がより重要になると考えられます。あるべき姿/ありたい姿を描き、その目標地との隔たりは何かを考え抜く力、ともいえるかもしれません。その上で、AI等のテクノロジーを活用して、ありたい姿の実現に向けてより生産性高く課題解決をしていくというスタンスが、個人にとってより重要になると思われます」とコメントする。