レバテックは8月27日、ITエンジニアの「将来のキャリア形成と転職に関する意識調査」の結果を発表した。調査は2024年6月29日~7月1日、ITエンジニア359名を対象にインターネットで行われた。
約6割のITエンジニアが「急速な技術変化に脅威を感じる」と回答
近年、生成AIやブロックチェーン、拡張現実(AR)など、新たなテクノロジーが次々と生まれている。このような急速な技術の変化に脅威を感じているかという質問に対して、約6割のITエンジニアが「脅威を感じる(60.1%)」と回答した。テクノロジーの発展は業務の効率化やイノベーションの促進などに繋がる可能性がある一方、急速に進化する技術に不安やリスクを感じるITエンジニアも多く見受けられる。
将来のキャリアに不安を抱えるITエンジニアは約63%
将来のキャリアに対しては、約63%のITエンジニアが「不安がある」と回答した。不安を感じることとして、「技術進化の速さに追いつけないこと(19.0%)」が最も多く、ついで「給与や報酬が上がりにくいこと(17.4%)」「生成AIなどにより自身の業務が代替される可能性があること(16.0%)」と続く。急速な技術変化に脅威を感じるITエンジニアが多い一方で、将来のキャリアのために常に新しいスキルを身につけ、技術の進化に適応しなければならないと考えているITエンジニアも多いようだ。
7割以上がキャリア継続を希望、スキル向上が働く原動力に
将来のキャリアについて、「ITエンジニアとして働き続けたい」と回答した人は全体の7割を超えた。働き続けたい理由としては「新しい技術やトレンドを学び続けたいから(31.4%)」が最多となり、「リモートワークがしやすいから(13.4%)」「給与水準が高い職業だから(11.5%)」と続く。ITエンジニアのやりがいに関しても、半数以上が「新しい技術を学び、スキルを向上させること(52.4%)」と回答しており、新たな技術の習得やスキル向上が働く原動力に繋がっていることがわかった。
業務内でスキル向上を実感できないITエンジニアが半数超え
新たな技術を学ぶために学習時間を確保できているかという質問に対して、約7割のITエンジニアが「確保できていない」と回答した。
また、過半数のITエンジニアが「業務内で自身の技術やスキルを向上させる機会がない(52.3%)」と回答し、業務を通じてスキルアップの実感を得られていない現状が明らかになった。学び続けたいという意欲がある一方で、業務と自己研鑽の両立に苦戦しているITエンジニアも多いようだ。