ディウェルは8月27日、医師の年収に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2024年2月21日~2月29日、全国の医師1,955名を対象にインターネットで行われた。

医師の年収(アルバイト・副業込み)中央値は1,700万円

  • 医師の年収帯

1,400万円以上1,600万円未満が最も多く、13.4%となっている。次いで1,800万円以上2,000万円未満(12.1%)、1,600万円以上1,800万円未満(10.6%)と続く。医師は高年収の印象を持たれやすい職業だが、実際に全体の年収(アルバイト・副業込み)の中央値は1,700万円だった。

  • アルバイト・副業の収入を除いた医師の年収

アルバイト・副業をしている医師は66.7%で、アルバイト・副業の収入を除いた年収は「800万未満」が最多。年収の中央値は1,300万円だった。

すべての年代で男性医師の年収が女性医師の年収を上回る

  • 年代別・男女別の比較

年代別・男女別でみると、どの世代においても、男性医師のほうが女性医師よりも年収が高くなっていることがわかった。

最も年収が高いのは開業医、低いのは大学病院勤務医

医師の年収を勤務先別に比較すると、最も年収が高かったのは開業医で、最も低いのは大学病院勤務医であることがわかった。年収の中央値の開きは「400万円」だった。

  • 大学病院勤務医の年収

  • クリニック開業医の年収

診療科別で年収2,000万円以上の割合が最も多いのは消化器内科

  • 診療科ごとの年収・年齢・女性比率

各診療科の年収をみると最も高い年収の中央値は「1,900万円」となっている。これに当てはまるのは麻酔科、消化器内科、整形外科、循環器内科、消化器外科、脳神経外科の6診療科だった。また、年収2,000万円以上の医師の割合を調査したところ、最も高かったのは消化器内科だった。

過去と比べ、年収はどう変化している?

  • 過去調査からみる年収の変化

過去調査と比較すると、2020年は中間層・高年収層が減少しているとわかる。これにはコロナ禍の影響の可能性も考えられる。2022年には回復し、高収入の医師の割合が多くなっているが、2024年では再び微減傾向となっている。

  • 診療科ごとの年収・年齢・女性比率等

診療科ごとの年収の変化(2022年調査比)をみると、年収2,000万円以上の医師の割合は、消化器内科で27.9%、眼科で11.8%上昇している。

医師の年収は何を基準に決まっている?

  • 医師の年収を決定している基準

医師の年収はどのような基準で決まっているのか、「医師年数」「勤務時間」「経営層の判断」「スキル」「業務量」「出来高払い」の6項目について、年収に反映されていると感じるかどうか尋ねた。その結果、医師の年収は「医師年数」「勤務時間」「経営層の判断」の3つに左右される傾向にあることがわかった。

今の年収が「見合っている」と感じている医師の割合は?

  • 勤務先別:業務量や責任に対して年収が見合っているか

業務量や責任に対して年収が見合っているか聞いたところ、大学病院勤務医が最も「見合っていない」と回答(58.6%)した。