アニメ・漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第4部に登場する岸辺露伴は、その人気の高さからスピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』で主人公を務めるほど有名なキャラクターです。露伴を代表する名言「だが断る」は実写ドラマでも使用されているほか、漫画家のプライドや運に関する名セリフも数多く残しています。

そこで今回は、マイナビニュース会員の男女305名を対象に岸辺露伴の名言についてアンケートを実施。特に印象に残った名言・名セリフをランキング形式で紹介します。

岸辺露伴の名言ランキング

マイナビニュース会員を対象に岸辺露伴の名言についてアンケートを実施したところ、ランキングは以下のようになりました。

1位「だが断る」(21%)
2位「味もみておこう」(6.1%)
2位「そしてたとえ平凡でも人の人生を見るのはおもしろい……」(6.1%)
4位「もっとも『むずかしい事』は!いいかい! もっとも『むずかしい事』は!『自分を乗り越える事』さ! ぼくは自分の『運』をこれから乗り越える!!」(5.6%)
5位「『リアリティ』だよ!『リアリティ』こそが作品に生命を吹き込むエネルギーであり『リアリティ』こそがエンターテイメントなのさ」(4.2%)
5位「この岸辺露伴が金やちやほやされるためにマンガを描いてると思っていたのかァーーーーッ!!」(4.2%)
5位「『マンガ』とは想像や空想で描かれていると思われがちだが実は違う!自分の見た事や体験した事 感動した事を描いてこそおもしろくなるんだ!」(4.2%)
5位「この岸辺露伴が最も好きな事のひとつは 自分で強いと思ってるやつに『NO』と断ってやる事だ…」(4.2%)
9位「うるせーなあ~~~やってみろ!」(3.7%)
9位「おまえは自分の『強運』だけを頼った ぼくは自分の力で運を変えた…自分を乗り越えるっていうのはそーいうことなんだぜ」(3.7%)
11位「うそっぽくなったよ…もういい やめだ ウソッぽい事はやめてくれ いい作品のためにならん」(3.3%)
11位「ああ! わかったよ! 最後だから 本心を言ってやるッ! さびしいよ! ぼくだって行ってほしくないさ!」(3.3%)
13位「ポッキー占いだァ? 聞いたか? 康一君……ぜんぜん当たってないよなあ~ ぼくがワガママだってさ!?」」(2.8%)
14位「残酷!? ど素人の小僧がこの『岸辺露伴』に意見するのかねッ!」(2.3%)
14位「もっともぼくのマンガが嫌いな仗助のようなダサイ人間には通用しないけどね…」(2.3%)
14位「ぼくは『読んでもらうため』にマンガを描いている! 『読んでもらうため』ただそれだけのためだ 単純なただひとつの理由だが それ以外はどうでもいいのだ!」(2.3%)
14位「きさま程度のスカタンにこの露伴がなめられてたまるかァーッ!!!」(2.3%)
14位「この岸辺露伴……こんな屈辱は初めてだ…憶えてろ…きさま……憶えてろよ」(2.3%)
19位「こいつらはクソったれ仗助にあほの億泰……それにプッツン由花子だ……全員ぼくとは話が合わないヤツらだ」(1.4%)
19位「いいや…必要ないな……『勝つ時』っていうのは…こんな風に相手を見下しながら『勝つ』もんだからだ」(1.4%)
21位「…でもこれでいいんだ…あいつは法律では決して裁く事はできない これが一番いいんだ」(0.9%)
21位「ぼくはそういう『まるで劇画』っていうような根性を持ってるヤツにグッとくるんだ」(0.9%)

岸辺露伴の名ゼリフ一覧

ここからは上位にランクインした名言や名セリフを詳しく説明していきます。

「だが断る」

短い一言の中に、岸辺露伴らしさがこれでもかというほど詰まった彼を代表する名言です。記憶に残りやすく、日常生活でも使いやすいこの名言は実写ドラマでも使用されました。また、他作品でもパロディとして使用される機会が多いことから、ジョジョに詳しくない方にも広く知られています。

「だが断る」は、相手がイニシアチブを握っている中、条件を飲むと確信させたタイミングで使うのがベストです。自身が不利になるにもかかわらず、信念を貫き生き生きとしている様子に露伴のプライドの高さが伺えます。

このセリフを選んだ理由

・「やっぱりこれが岸辺露伴です」(61歳男性)
・「何と言っても インパクトがある。日常的に使う言葉で とても印象的」(62歳男性)
・「かっこいいセリフだし、このセリフの知名度も高くて気に入っているからです」(50歳女性)
・「自信満々の相手に、きっぱり言うところがいい」(51歳女性)
・「岸辺露伴の代名詞的なセリフだから」(39歳男性)
・「露伴の生きざまを表した言葉だと思うから」(47歳男性)

「味もみておこう」

腹を切り裂いた蜘蛛がどうなるのかだけでなく、味も確認するために舐めはじめる露伴が発したインパクトの強すぎる名言です。食べたことのない食事を味見するのとは訳が違うこの奇行は、完全に常軌を逸しています。

リアリティーを追求する漫画家として、常人とは一線を画す存在であることを知らしめた見事な初登場となりました。露伴と同じような使い方は到底できませんが、この名言も日常でつい使いたくなるフレーズです。

このセリフを選んだ理由

・「ギャップがよかったから」(45歳男性)
・「非常にインパクトのあるセリフだったので印象に残っています」(64歳男性)
・「このフレーズが忘れられず夢によく出る」(61歳男性)

「そしてたとえ平凡でも人の人生を見るのはおもしろい……」

広瀬康一の人物像や、スタンド使いになる前の記憶を読んだ際にこのセリフを呟きました。好奇心旺盛の露伴は、自分以外のリアリティーを知るのが楽しくて仕方ないのでしょう。スタンド使いになってからの康一の記憶には、より一層興奮していました。

人はそれぞれ、異なるストーリーを紡いでいます。そこに良し悪しや優劣はなく、どの物語も一生懸命築いてきた軌跡です。人の人生を知りたがる露伴に、思わず共感してしまいたくなりますね。

このセリフを選んだ理由

・「自分の子どもたちと一緒になって見ていたときに出合ったセリフです。思い出深いです」(62歳男性)
・「まさにその通りだと共感できたから」(50歳男性)
・「ほとんどの人の人生は平凡だと思うが、いろいろなドラマがあるので」(53歳男性)

「もっとも『むずかしい事』は! いいかい! もっとも『むずかしい事』は! 『自分を乗り越える事』さ!ぼくは自分の『運』をこれから乗り越える!!」

ジャンケン小僧との勝負の際に登場した名言です。露伴は2連敗し、ジャンケン小僧に運の下り坂を指摘されますが、このセリフ通り不運を乗り越え勝利しています。

悪いことや失敗が重なり「ついてないな」と感じる日は、誰にでもあります。そんなとき、仕方ないと諦めるよりも打開策を探せる人の方が状況は好転しやすいです。自身の不運を受け入れるのは簡単ですが、打破するために動ければ現状の改善につながるでしょう。

このセリフを選んだ理由

・「実際の人生に最もあてはまると思ったから」(62歳男性)
・「敵は自分の中にあるというニュアンスが共感できる」(39歳男性)
・「魂を揺さぶるようなセリフだから」(54歳男性)

「『リアリティ』だよ!『リアリティ』こそが作品に生命を吹き込むエネルギーであり『リアリティ』こそがエンターテイメントなのさ」

「おもしろいマンガはどうすれば描けるか」という漫画家最大のテーマとも言える問いに対するアンサーです。露伴の漫画家としてのこだわりの強さや、プロ意識の高さが感じられます。

芸術に限らずあらゆる面において、探求心や好奇心を持たない人は優れた結果を残すことは難しいでしょう。想像よりも、自身の目で見て経験して知り得た知識の方が、より確かな武器になります。露伴のようにはいかずとも、現実味のある情報を身につけたいと考えさせられる名セリフです。

このセリフを選んだ理由

・「漫画家の情熱そのものが岸辺露伴に反映されていて、原作者・荒木飛呂彦さんのこだわりがひしひしと伝わるからです。もしかしたら、荒木飛呂彦さんが岸辺露伴そのものであり、岸辺露伴が荒木飛呂彦さんそのものなのかもしれません」(46歳男性)
・「まさにその通りの痛快なセリフですね」(54歳男性)
・「リアリティーを重要視するその言葉に感動しました」(62歳女性)

「この岸辺露伴が金やちやほやされるためにマンガを描いてると思っていたのかァーーーーッ!!」

地位や名誉よりも、漫画を読んでもらえることに喜びを感じている漫画家・岸辺露伴のプライドがあふれ出る名言です。露伴が漫画を描く理由、それは「読んでもらうため」、ただそれだけ。とてもシンプルで、露伴はそれ以外はどうでもいいと主張していました。

本来の目的を達成し続けるために、努力を惜しまず継続することは困難ですが、だからこそ何物にも代えがたい達成感や充実感が得られます。自身の仕事や役割に誇りを持ちたいと思わせてくれる名セリフです。

このセリフを選んだ理由

・「いかにも岸部露伴らしくて小気味よい」(63歳女性)
・「単純明快な決めゼリフと思うので」(65歳女性)

「『マンガ』とは想像や空想で描かれていると思われがちだが実は違う!自分の見た事や体験した事 感動した事を描いてこそおもしろくなるんだ!」

リアリティを重要視する露伴の、マンガに対する情熱が伝わってくる名言です。非現実的なファンタジー作品でも、まるでその世界が実在するかのように引き込まれた経験はありませんか? きっとそこには、作者の「想い」や「感情」があるのでしょう。

露伴の生きざまを見ていると、無駄になる「経験」は一つもないと思い知らされます。可能性や世界観を広げるためにも、さまざまな見聞を深めようと前向きな気持ちを持てる名言です。

このセリフを選んだ理由

・「人生経験があってマンガが描けるということの意味が深い気がする」(56歳男性)
・「本当にそうだなと感心させられたからです」(60歳女性)

「この岸辺露伴が最も好きな事のひとつは 自分で強いと思ってるやつに『NO』と断ってやる事だ…」

1位に選ばれた「だが断る」のあとに続くセリフです。東方仗助を差し出せば自分は解放されるという状況下で、敵の要求をバッサリと断る露伴に痺れる名シーンとなっています。

甘い誘惑を断るには、強い精神力が必要です。自身がピンチであればあるほど、心は揺れてしまうでしょう。あえて条件を飲むような雰囲気を出し、相手の油断を誘う余裕を見せた露伴のマインドには脱帽します。

このセリフを選んだ理由

・「めちゃくちゃかっこよくて岸辺露伴ぽい。言いたくなるセリフ!」(47歳男性)
・「好きなシーンで使われていたから」(42歳男性)

「うるせーなあ~~~やってみろ!」

露伴のスタンド能力で記憶を覗かれた康一が、攻撃の意志を示した際の返答です。露伴はヘブンズ・ドアーの能力で、すでに康一の攻撃が当たらないよう対処していました。場の支配の仕方や、少し乱暴な口調が、傲岸不遜な一面をよく現しています。

短くて記憶に残りやすいセリフのため、日常で使いたくなる方も多いのではないでしょうか。子ども相手にも容赦しない露伴らしい名言です。

このセリフを選んだ理由

・「スカっとするセリフが好きだから」(42歳女性)
・「このセリフは最高です」(60歳男性)

「おまえは自分の『強運』だけを頼った ぼくは自分の力で運を変えた…自分を乗り越えるっていうのはそーいうことなんだぜ」

強運だからと対策を怠り勝負に負けたジャンケン小僧に掛けた名言です。露伴の運の変え方はやや強引ではあったものの、相手が何か仕掛けてくる可能性を考慮していればジャンケン小僧は勝っていたかもしれません。

置かれた環境に適応することも大切ですが、ときには環境を変えるための自発的な努力が必要になることもあるでしょう。勇気を出して行動を起こしてみることは、転換期への第一歩となるはずです。

このセリフを選んだ理由

・「この漫画家の『自らを乗り越える』という強靭な精神力に、たまらなく惹きつけられるから」(74歳男性)
・「ある面では当然のことであるが、うんちくのある表現となっている。よい言葉です」(74歳男性)

岸辺露伴の名言【英語版】

「ジョジョ」のファンは国外にも多数存在します。外国のジョジョマニアとコミュニケーションを図る際、岸辺露伴の名言をネタ的な要素で取り入れれば、その場が盛り上がることは間違いありません。

そこで、ここからは岸辺露伴の名言の中から特に特徴的なものを英語でご紹介します。

「だが断る」→「But I refuse.」

refuseは「拒む」「拒絶する」「断る」などの意味を持つ動詞です。「But I refuse.」という表現自体もシンプルなので、日常会話でもとても使いやすい一文と言えるでしょう。

「味もみておこう」→「Let's check the taste.」

「味を確かめる」という意味で「Let's check the taste.」、あるいはよりシンプルに「Let's taste it.」でもいいでしょう。

「そしてたとえ平凡でも人の人生を見るのはおもしろい……」→「And it's interesting to see people's lives, even if they are ordinary……」

「even if」は「たとえ~だとしても」という表現で使われる定型表現ですね。「ordinary」は「普通の」という意味です。

「うるせーなあ~~~やってみろ!」→「Shut up! do it!」

「うるせーなあ~~~やってみろ!」は岸辺露伴が言うからこそ味があるように聞こえますが、「Shut up! do it!」を直訳すると「だまれ! やれ!」といったところでしょうか。普段は使わない方が賢明な表現ですね。

岸辺露伴とは

『ジョジョの奇妙な冒険』第4部に登場する岸辺露伴は、たった1人で週刊連載の原稿を仕上げる超速筆の人気漫画家です。漫画への情熱やこだわりは異常で、蜘蛛を舐めて味をみたり、取材のために山を購入し破産したりと、常人にはまねできないような方法でリアリティを追求しています。

スタンドは、人の人生や記憶を書籍のように具現化して読める「ヘブンズ・ドアー」。露伴は主にこのスタンド能力を情報収集のために使用しています。必要とあらば情報を書き込むこともありますが、「リアリティ」を求める性格ゆえ悪用はしていません。

性格は負けず嫌いで大人げなく、子ども相手でも手加減なし。窮地に立たされても、相手の思い通りになるのは受け入れられない気難しい一面がある人物です。

ドラマ『岸辺露伴は動かない』とは

『岸辺露伴は動かない』とは露伴を主人公にしたスピンオフ作品です。アニメ化のみならず、高橋一生主演でドラマ化もされていることから、露伴がジョジョシリーズでも屈指の人気を誇るキャラクターであることが伺えます。

2020年12月に第1期が放映されたドラマ『岸辺露伴は動かない』は、原作ファンはもちろん、作品やキャラクターを詳しくは知らない方にも好評でした。ドラマの第4期は2023年5月からAmazon Prime Videoにて、見放題独占配信されています。

また、2023年5月には映画『岸辺露伴 ルーブルへ行く』も公開され、こちらもヒット作となりました。

『ジョジョの奇妙な冒険』とは

荒木飛呂彦氏による漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズは、国内外問わず多くのファンに支持され、累計発行部数は2016年時点で1億部を突破している大人気シリーズです。原作はTVアニメ化、映画化、実写化、ゲーム化、舞台化と多種多様なメディア展開をしています。

同作品は「人間讃歌」をテーマに描かれており、世代交代を繰り返すたびに主人公や舞台が大きく変わる構成はジョジョシリーズならではの特徴です。シリーズが変わるごとに新たなキャラクターやスタンドが登場することで、常に新鮮な気持ちで作品を楽しみ続けられるでしょう。

また、少年漫画の枠を超えた綿密な構成、独自の設定や世界観、能力の相性を考慮する頭脳戦など、さまざまな要素によって奥行きのある作品となっています。

「だが断る」だけじゃない! 岸辺露伴の名言・名セリフを紹介しました

岸辺露伴の名言・名セリフランキング1位には、誰もが納得の「だが断る」が選ばれました。ほかにも印象的なセリフを多く残していることに加え、スピンオフ作品がドラマ化され、劇場版へと展開したことも「岸辺露伴」というキャラクターの人気の高さを物語っています。

弱気になってしまったときは、岸辺露伴から刺激を受けてみてはいかがでしょうか?

調査時期: 2024年8月1日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計305人(男性:222人、女性:83人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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